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🏁十勝VITA Rd.2レースレポート
2025/06/10 レポート

北海道クラブマンカップレース第2戦
6/8(日)VITA-01:十勝

6月は十勝最上のベストシーズン!
サーキットでも最上のバトルが繰り広げられた!

 大空は蒼く澄みわたり、気温も上昇。
ここからが北海道、そして十勝のベストシーズンなのである。
シリーズ第2戦となった今回、これまでシリーズを席巻してきたトップチームも復帰し、さらに思わぬ新しいメンバーも参入するという、まさに参戦ドライバーのラインナップは充実期を迎えたと言っていいだろう。
そして、その期待の一戦を制したのは開幕戦にも勝利した大型ルーキーだった。

<公式予選>

開幕戦は他のレースシリーズを優先したため不参加となった恒志堂レーシングだが、
今回は代表の#12佐藤元春選手(恒志堂レーシングVITA12号機)を筆頭に、
#310浅井康児選手(恒志堂レーシングVITA310号機)、
開幕戦も出走した#910工藤大祐選手(恒志堂レーシングVITA910号機)と3台が出走してくれた。

前日のスポーツ走行から1分31秒台をマークしていた恒志堂勢、予選開始のランプが点灯すると真っ先にコースへ走り出してゆくのだが、なかなか思うようなタイムを出せない様子。

その間にしっかりとタイヤに熱を入れ、4周目にアタックラップに入ったのが開幕ウイナーの#778四倉悠聖選手(TBR VITA)
あっさりと1分30秒台前半のタイムを叩き出し、クーリングラップに入る余裕。

「外からはそう見えたかもしれませんが、実は余裕があったわけじゃなく、ベストタイムをマークしたラップにタイヤを使い切ってしまい、そこからグリップが落ちてしまったんですよ。
そのあたりをうまくまとめれば、あとコンマ4秒くらいは上がったかもしれません」というが、2番手の#77村上泰規選手(足立眼科Y‘sMRC VITA)にはコンマ6秒もの差をつけていた。

その村上選手、「自分としてすべて出し切っての2番手タイムですから、そこは納得しています。
トップの四倉選手が所属するTBRチームは速いクルマを仕上げるノウハウがあるんだと思います。
我々のチームもTBRを乗り越えられるよう努力したいと思っています」と決勝では好結果を期待できそうだ。

そしてレギュラードライバー達を驚かせる走りを見せたのが、今回スポット参戦だった#55川福健太選手(Yarisチャンピオンが乗ってみた・STEP・VITA)だった。
十勝でVITAに乗るのは初めてであり、レース前日にシート合わせから始めたというが、

「このレースに出ることを決めたのはほんの一か月前。
ステップエンジニアリング所有のクルマが空いており、好きなようにセッティングしてもいいという話からスタートしたんですよ」と笑うが、ナンバー付ワンメイクでは充分な実績を持つ川福選手、VITAレースの常連に割って入る予選3番グリッドを手にするのだ。

4番手は開幕戦では2番グリッドから3位入賞を果たした#777瀬戸惇吾選手(TBR VITA)

「もう少しいけるとは思いましたが、自分としてはやり切った走りでした。
でも、ちょっとセッテイングを変えた方がよかったかもしれません」と言うが、決勝ではバトルを抜け出してアタックすると宣言してくれた。

予選5番手
#30 坂本 幸照選手
(足立眼科Y ‘ s M R C V I T A)

さて、北海道では最有力チームである恒志堂レーシングの面々、今回の予選はちょっと精彩がない。
チームオーナーである#12佐藤元春選手
(恒志堂レーシングVITA12号機)が6番手、

#310浅井康児選手(恒志堂レーシングVITA310号機)が7番手、

#910工藤大祐選手(恒志堂レーシングVITA910号機)が8番手と中団グループとなってしまったのだ。

#12佐藤選手は、「自分としてはクルマのセッテイングは問題ないと思うんですが、それを超えてまわりのチームがうまく走ってましたね。でもバトルには自信がありますから、中団グループを抜け出して表彰台を狙いますよ!」
と実績充分のコメント。その戦略が決勝の動向を決めると思われたのである。


<決勝>

またもや四倉悠聖選手が圧倒的リードの
パーフェクトウイン!

 決勝スタートのレッドランプ消灯の瞬間、思わぬ手に出たのは4番グリッドの#777瀬戸惇吾選手(TBR VITA)だった。
イン側のイエローラインを越え、ウォールのギリギリまでクルマを寄せて、前方の#55川福健太選手(Yarisチャンピオンが乗ってみた・STEP・VITA)に並びかけ、さらにセカンドグリッドの#77村上泰規選手(足立眼科Y’s  MRC VITA)のテールに迫るという奇策に打って出たのである。

この作戦は、前方の2者が同様にインにクルマを振ったため残念ながら実らずに終わるのだが、その混乱はポールポジションから一直線に加速した#778四倉悠聖選手(TBR VITA)に大きなマージンを与える結果となる。
第1コーナーをクリアする時点で#778四倉選手は2番手集団に対し明らかなリードを奪っていたのだから。

絶好のスタートを切ったのは5番グリッドだった#30坂本幸照選手(足立眼科Y’s幸伸建設01チームナオト)。
「予選はスピンするし、走路外走行でベストラップは抹消されるし散々でしたが、決勝は勝負できると思ってました」と、
イン側の混乱をよそに直線的に進んだおかげで#777瀬戸選手の前に出ることに成功するのだ。

#30坂本選手と反対に、スタートミスしてしまったのは#310浅井康児選手(恒志堂レーシングVITA号車310)
リアタイヤを空転させてしまったようで加速が乗らず、10番手前後まで後退してしまうのだ。

しかし、そこからが#310浅井選手の真骨頂たる追い上げが始まる。
先行車を次々とパスし、レース中盤には4番手争いの一角にまで順位を上げていったのである。

レースも終盤に入った10周目、ここで大きく順位変動を引き起こすアクシデントが発生する。
すでにトップは10秒近い大量リードを奪って#778四倉選手が「スタートして2~3周は後方が気になって安心できないと思ってましたが、それ以降はクルマがこのコンディションに合っていたようで、思う通りに走れました」と独走態勢。

2番手には#77村上選手が単独走行のまま堅持し、そこからさらに7~8秒後方の3番手争いがポイントだったのだ。

3番手は#55川福選手だったが、彼には複数回の走路外走行で黒白旗が出されペナルティ必至。
そのため走りが慎重になったのだろう、そのスキを突いてインに飛び込んでいったのが#777瀬戸選手だった。しかしそこにはスペースがなく、インの縁石にフロントを取られてスピンしてしまう。その直後にいたのが#310浅井選手で、それを避けられずクラッシュ、ここで両車ともにリタイヤとなってしまうのだ。

これで4番手に上昇したのが#910工藤大祐選手(恒志堂レーシングVITA910号車)だった。
前述したアクシデントからコース復帰できた#55川福選手には複数回の走路外走行違反で10秒加算のペナルティが表示され、#910工藤選手は実質的な3番手となっていたのである。

またもポールポジションとベストラップ、そして優勝とデビューイヤーながら2戦連続の完全勝利を果たした#778四倉選手、

「またも2位ですよ。四倉選手が速すぎることもあるけど、自分のレースペースも満足いかない。
マシンを見直します」という2位入賞の#77村上選手

そして、次戦こそ「ちょっと北海道でのレースから離れてましたから、走りがサビついてましたかね。
次戦はそのサビを落としてトップ争いに加わりたいですね」という#12佐藤元春選手(恒志堂レーシングVITA12号車)

初の表彰台をとうとう手にした#910工藤選手もこのレース
「4年間、VITA-01のレースに出てきましたが、表彰台なんか一度も手が届きませんでした。
初めての表彰台、とにかく最高に嬉しいです!!」と#910工藤選手。

5位。前方のバトルは見えていましたから、冷静に対応しましたが、そこに加われなかったのが悔しいです。
前戦も5位でしたからね、次はなんとか上位争いに加わりたいものです」
という#129梅田和志選手(足立眼科 みどり調剤リバウス帯広VITA)の走りにも期待したいところだ。

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十勝の皆さま
素晴らしいレースを
ありがとうございました。