VITA CLUB 三重県鈴鹿市のレーシングカーコンストラクター

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🏁FCR-VITA Rd.1レポート
2024/05/15 レポート

富士チャンピオンシリーズ第2戦
2024/5/11レポート
5月11日 富士スピードウェイ

FCR-VITA第1戦

5月11日に富士チャンピオンシリーズ第2戦が開催され、FCR-VITAレースも開幕を迎えた。
5月らしい爽やかな晴天となったレースのエントリーは42台。

強豪がずらりと並ぶ。

3年連続チャンピオンの#16徳升広平選手。

互角のライバル#114翁長実希選手。

昨年は優勝も手に入れ、メキメキと速さを身につけた#51藤原大暉選手。
またこの中に割って入るのは誰か、僅差で挑む戦いから目が離せない

最近、VITAレースからのステップアップが目立ってきた。
S耐・86/BRZ・FIAF4・FRJなど、どんどん将来に繋がって欲しい。
VITA使いは若手のみならず、誰もがプロに負けないタイムを叩き出すことが出来る。
ランニングコストが低いことによって、その練習量は半端なく多く取り組め
マシンの挙動を徹底的に学ぶことができるようになっている。
男女問わず本物のドライビングを手に入れ、スキルアップを目指してほしい。


■予選

20分間の予選は午前8時開始。すっきりと晴れ上がった富士スピードウェイは気温15度。日差しはあるがまだやや肌寒く、路面温度も低そうだ。

各車ウォームアップから5分を経過した頃からタイムアタックが始まり、まずは#114翁長実希選手(CBP RSS VITA)が2分0秒043のトップタイムを出す。
続いて3年連続FCR-VITAチャンピオンの#16徳升広平選手(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)が2分を切る1分58秒953でトップに立ち#86下野璃央選手(DrDry☆VITA)が1分59秒328で2番手につけるが、ただちに#15佐藤元春選手(恒志堂レーシング CLASS VITA)が1分59秒098で下野選手を上回る。
4番手は#17斎藤愛未選手(Team M with D.D.R VITA)、5番手#225富下李央菜選手(KTMS VITA)、6番手#12大野俊哉選手(ビーンズスポーツSPM☆VITA)と続く。

残り11分で#51藤原大暉選手(ACELINES KFMS VITA)が1分58秒293でトップに立ち、#16徳升選手も自己ベストを縮め続けるも0.031秒の差で2番手。
そして3番手には#12大野選手が上がってくる。

8台が参加しているジェントルマンクラスはこの時点で総合9番手の#87山本龍選手(お先にどうぞ☆VITA)がトップ。

クラス2位の#22富田栄造選手(CPホールディングスEDニルズVITA)は0.702秒差だがその間に8台のマシンがひしめいている。
いつもながらVITAの予選は僅差の接戦だ。

残り6分、アタックを続けていた#16徳升選手が1分58秒261をマークしてついにトップの座を奪い返す。
#51藤原選手2番手にドロップ。

3番手は#12大野選手で変わらず4番手に#17齋藤選手が再浮上。
5番手に#114翁長選手、6番手#15佐藤選手と続き、そこから7番手#86下野選手、8番手#50永井歩夢選手(BRM VITA)、9番手#87山本選手、10番手#761岩岡万梨恵選手(フクダ電子VITA)と女子選手が続く。

残り4分で#51藤原選手がピットアウト、入れ替わるように#16徳升選手がピットイン、これ以上のタイム短縮は無理とみたか。

残り時間がなくなりチェカードフラッグが振られる中で最後のタイムアタックが行われ、#17齋藤選手が1分58秒816を叩き出して3番手へ上がって予選は終了。
ポールポジション#16徳升選手、
2番手#51藤原選手、3番手#17齋藤選手、4番手#12大野選手、

5番手#114翁長選手、

6番手#15佐野選手という結果に。
ジェントルマンクラスは総合12番手の#87山本選手がトップ、以下総合20番手の#22富田選手、同21番手の#2イノウエケイイチ選手(ワコーズED NILZZ VITA)という順になった。

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ポールポジション #16徳升広平
(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)
「無事に先頭からスタートできます。昨日まではどうなることかと思いました。
調子がいまいちで、なかなかタイム出ませんでしたけれど、今日の早朝までチームの方が定盤立ててクルマ仕上げてくれたおかげで、なんとか好位置でスタート出来ることになったので、ホント「ありがとうございます!」って感じですね。
あとは決勝をミスなくこのままの順位で終われるように。
絶対に混戦になるので、クリーンなレースで頑張らせて貰おうと思います」

2番手 #51藤原大暉
(ACELINES KFMS VITA)
「(途中のピットインは?)アタック中にコーナーの途中でクラッシュした車両があったりしてたので。本命のアタックというのはできなくて。その後また出ていったのですけれど、目の前にスペースが空いたり場所取りがよくなくて。
でも決勝のアドバンテージはこっちにもあると思うので、巻き返したいですね。たぶんトップ(徳升選手)との争いになると思うので、気を引き締めて頑張りたいと思います」

3番手 #17斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)
「タイムはもうちょっと出したかったな、というのが正直なところですけれど、現状やれることはやったかな、という感じで。いい位置も取れて、場所取りもよかったので、満足いく結果なのかな、と思っています。
FCRは台数も多いので、そこの場所取りを間違えると全然タイム出せなかったりしちゃうので、今日はちょっと運がよかったなと思います(笑)」

4番手 #12大野俊哉(ビーンズスポーツSPM☆VITA)
「ちょっと位置取りが悪くて、単独で走ったタイムだったのですけれど。もうちょっとスリップストリーム使いたかったな、ってところですかね。
もうちょっと行けたと思いますけど、しょうがないかな。前2台がすごく速いので、決勝に向けてはちょっと頑張ってついて行こうと思っています」

5番手 #114翁長実希
(CBP RSS VITA)
「タイムは 仮想ベストももっと行けたので、ホントはもっと出たはずですが。引っかかったのと、自分の運転が合わせ切れなかったので、ちょっと悔しい5番手です。
決勝は気持ちで負けないように、頑張ります」

6番手 #15佐藤元春(恒志堂レーシング CLASS VITA)
「計測3周目のタイヤが一番おいしいところで、けっこう(前方が)クリアだったので。スリップストリームの恩恵は受けられなかったけれども自分なりのていねいなドライビングできて、納得いくタイムは出せました。
決勝は上位陣はみんな速いですし、バトル慣れしているので、ミスなく、スリップストリームを使ってチャンスをうかがう言うことで、ジャンプアップできるように頑張りたいです」

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北海道でモータースポーツを盛り上げてくださっている
恒志堂レーシングの佐藤選手。
この取り組みの中、十勝でのVITAマイスターも増えてきた。
2024年は、十勝のみならずFCR-VITAにも挑戦するドライバーが!

恒志堂レーシングから#35浅井康司選手
(恒志堂レーシング レブニーズVITA)

昨年まで十勝を中心にVITAレースに参戦。表彰台を当たり前に手にするベテランDr.だ。
筑波のタイムアタックでは最速記録を持っているのだとか。
「今年は富士VITAをシリーズで参戦します!」

#779大島良平選手(栄建設 TBR VITA)
2022年のVITA十勝シリーズチャンピオン。S耐でも活躍し個性的なカラーリングから「公団ちゃん」の愛称で人気を博している。今回のVITA-01も同じく道路公団を彷彿されるカラーリングだ。

「今年は(富士に)出られるときには出ようと思っていますけど、今のタイム見ても分かる通り、富士はすごくレベル高い。北海道で一所懸命何年もやってきて、いつかはこっちに挑戦したいという夢がようやくかなって。やっぱり上の方に行きたいのでこちらに集中しようかなと思っていて、ちょっと北海道は我慢している感じです。


■決勝

コースインは予定から10分遅れた午前10時45分、
42名の選手紹介が行われて午前11時ちょうどにフォーメーションラップが開始された。気温19度で絶好のレースコンディションだ。
ここで、10番グリッドの#225富下李央菜選手(KTMS VITA)が最終パナソニックコーナー手前でスローダウン、停止してしまう。チームによるとエンジントラブルとのことで、スタートすることなくリタイヤとなってしまう。

10周のレースが開始。フロントロウから発進の#16徳升選手、#51藤原選手はともにクリーンスタート。セカンドロウの#17齋藤選手、#12大野選手はやや蹴り出しがにぶく、逆に出足のよかった5番グリッドの#114翁長選手、7番グリッドの#86下野選手が並びかけて4ワイドとなりTGR(第1)コーナーへなだれ込む。

#17齋藤選手はなんとか3位の座を守ったが、#12大野選手はここで引き#114翁長選手に4位を奪われると#86下野選手がコカ・コーラコーナーで並びかけるが何とかこらえて5位を守る。

同じくスタートで出遅れた#15佐藤選手は#32武村和希選手(ZENKAIRACING VITA)に第1コーナーでかわされて7位にポジションダウン、さらに100Rでアウト側にオーバーランして大きく順位を落としてしまう。

後方でも3ワイド、4ワイドのバトルがTGRコーナーで繰り広げられ、その中で順位を上げたのがバトルに強いベテランの#2イノウエ選手で21番手スタートから混戦をかいくぐり12位までポジションアップ、ジェントルマンクラスのトップに立つ。

逆に#87山本選手は17位にポジションを落としクラス2番手。

オープニングラップを終えてトップ#16徳升選手と2位#51藤原選手はテール・ツー・ノーズ状態。
バトルを展開した3位グループとは2秒以上の差がついていて一騎討ちの構図ができ上がる。
#51藤原選手は2周目に入るとダンロップコーナーへのブレーキングでインを狙い、続いてパナソニックコーナーからの立ち上がりで再度#16徳升選手のテールを捕らえると、ストレートの加速で僅かに前に出てコントロールラインを通過、トップを奪い取る。

その後方では#17齋藤選手と#114翁長選手の3位争いが展開している。

ストレートに戻ったトップ2台は 今度は#16徳升選手がスリップストリームを使って前に出て3周目のTGRコーナーへ入りトップを奪回、このバトルの間に3位グループが近づき、#16徳升選手~#51藤原選手~#17齋藤選手~#114翁長選手がワンパックになってのトップ争いになる。そこから1.2秒差の5位#12大野選手を追いかけていた#86下野選手だがコカ・コーラコーナーでスピン、

#32武村選手が6位に上がる。

4台になったトップグループはまず#114翁長選手がパナソニックコーナーで#17齋藤選手のインを突いて3位にポジションアップ。そしてストレートでは#51藤原選手が再逆転、トップに返り咲く。

ジェントルマンクラスではトップの#2イノウエ選手がさらに順位を上げて全体9位、クラス2番手の#87山本選手もポジションを取り戻し全体12番手だ。

#16徳升選手は再逆転のチャンスを狙って#51藤原選手の背後につけるが、5周目、6周目とチャンスは訪れない。

3位グループは#17齋藤選手に#12大野選手が仕掛けている間に#114翁長選手が差をひろげ、単独走行の利を活かして#16徳升選手に接近、6周目に0.711秒差まで詰め寄る。上位3台が1分59秒台で走っている。

7周目の100Rではでは#12大野選手が#17齋藤選手を大外刈りでオーバーテイク、4位に浮上する。

さらに#2イノウエ選手が公団ちゃんカラーの#779大島良平選手(栄建設 TBR VITA)を仕留めて8位へポジションアップする。

膠着状態になったトップ争いに変化が訪れたのは9周目、トップ#51藤原選手と2位#16徳升選手、3位#114翁長選手までが0.7秒差と三つ巴となり、まずTGRコーナーでインから#16徳升選手が前に出る。しかし#51藤原選手も引かずサイド・バイ・サイドで第2コーナーを通過するが、コカ・コーラコーナー出口でアウトにはらんでいったん後退。

そこに今度は#114翁長選手が牙をむき、300Rでインから差すとダンロップコーナー進入のブレーキング争いで#51藤原選手を仕留めて2位へ。3台は0.3秒もない集団を形成してファイナルラップへ突入する。
#16徳升選手のスリップストリームから抜け出した#114翁長選手と#51藤原選手が3ワイドになってTGRコーナーへ飛び込む。

インに#51藤原選手、真ん中に#114翁長選手、アウト側に#16徳升選手という並びでターンインすると、立ち上がりで#51藤原選手がトップ、2位#114翁長選手という順で

#16徳升選手は3位にドロップする。

#51藤原選手が2台をじわりと引き離して残り区間を走り抜けてそのまま逃げ切り、優勝を飾った。

2位#114翁長選手は0.495秒差、そこから0.214秒の差で#16徳升選手3位でフィニッシュ。

以下4位#12大野選手、

5位#17齋藤選手、

6位#32武村選手というトップ6となった。

ジェントルマンクラスの優勝は総合11位の#2イノウエ選手、

以下同20位の#87山本選手、

同22位の#831 YOSHIMA選手
(NKGワコーズED NILZZ VITA)という順になった。

優勝 #51藤原大暉
(ACELINES KFMS VITA)
「中盤くらいからちょっと(バトルが)落ち着いたと思ったのですけれど、警戒をしつつ抑えるとこを抑えられれば勝てると思ったので。後ろから翁長選手も来ていたので、3位まで落ちた時は焦りましたけど(笑)
1コーナーをイチかバチかで行ったら皆さんお上手なので、しっかり見ていてくれて、ぶつからすにクリーンなレースできて、すごく楽しかったです」

2位 #114翁長実希
(CBP RSS VITA)
「(終盤のバトルは?)けっこうしびれて楽しめました。なかなか単独で追いつくスピードはなかったのですけれど、最後(前が)バトルした隙に、いっしょに混じってポジション上げることができてよかったです。(ファイナルラップの3ワイドは?)スリリングでしたね(笑)、とっても楽しかったです」

3位 #16徳升広平
(DEGIMO★フジタ薬局★MT VITA)
「やられちゃいましたね、僕の考えが間違いました。戦略ミスです。どういう展開がベストだったか、もう一回見直して、同じことをしないように、頑張ります」

4位 #12大野俊哉
(ビーンズスポーツSPM☆VITA)
「まずスタートで(翁長)実希ちゃんに行かれちゃって。その後はついて行こうと思ったのですけれど、なかなか前の3台のペースには、ついて行くのが難しかったですね。
その後(齋藤)愛未ちゃんとはいいバトルできて、なんとかポジションそのまま4位で、予選通り。
でもよかったと思います。まだまだ詰められるところがあって、レースペースももっと良くしていければ、もっと上に行けると思うので」

5位 #17斎藤愛未(Team M with D.D.R VITA)
「最初5周目まではすごくよかったのですけれど、その後やっぱり自分の技量も足りず、クルマをしっかり走らせることができなかったので、そこは悔しい部分なのですけれど。明日に向けていいデータが取れたと思うので」

6位 #32武村和希(ZENKAIRACING VITA)
「まわりがスピンしたり、というので棚ボタの6位です(笑)。僕ホントに何もしていないのですよね。レースそのものは足のセットが決まっていなくて、けっこう苦しい状態で、レースタイム見てもけっこう厳しかったのですけれど、耐えのレースでなんとか6位貰ったという感じで。
でも次に向けて課題点はいっぱい見つかったので、得るものは多かったレースかな、と思います」

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