もてぎチャンピオンカップレース第1戦 もてぎスポーツVITA
今季より「ツインリンクもてぎ」から名称が変更となった「モビリティリゾートもてぎ」で、
もてぎチャンピオンカップレースのもてぎスポーツVITAの第1戦が3月6日に開催された。
10年目を迎える今季のもてぎVITAシリーズは
10月14.15日、『VITA2時間耐久レース』が開催され、
年間5戦と昨年より1戦多いシリーズ(一部VITA Trophyシリーズと共催)となっている。
↓エントリーマシン
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その2022年シリーズ開幕戦には、14台がエントリー(1台キャンセル)、
全13台が参戦。
昨年のこのシリーズを制したいむらせいじ選手、
一昨年のチャンピオンで2021年のランキング2位のイノウエケイイチ選手らを始め、
1名を除き昨年のランキングに並んだ10名の選手がしっかりとこの開幕戦に顔をそろえることとなった。
イシカワヨシオ選手は、今回マシンのカラーリングを一新して参戦を開始する。
この13台の中で新規にシリーズ参戦を開始したのが、
小野 真選手(#24 NEEDS24 TRS ED VITA)である。
FJ1600、SUPER FJ、F4などへの参戦経験がある。
VITA-01は2015年から袖ケ浦のVITAレースにスポット参戦をしていたが、
「もっとドライビングスキルをもっと上げたい」と思っていたこともあり、
今回所属会社で新車のVITAを購入したことを機に、
この車両を借りて、もてぎシリーズにフルエントリーすることにしたという。
小野選手のマシンのリアウィングには、
昨年小野選手の結婚式の際に友人に書いてもらった寄せ書きが見られる。
VITAではまだ優勝をしたことはないので一回は優勝をすることが目標という。
■予選
前日となる3月5日には関東地方で春一番が吹いたが、
3月最初の週末のもてぎ周辺はまだ肌寒さが残っており、
この日も、朝から好天に恵まれてはいたものの、予想最高気温も2桁に届かないという寒さの残る一日となった。
午前8時35分から公式車検が行われ、午前10時20分からの15分間で予選セッション、
そして午後3時35分にグリーンフラッグが振られ、10周の決勝レースが行われるというスケジュール。
気温8度という中で行なわれた予選では、セッション開始と同時に32号車を筆頭に全車がコースイン。
各車周回を重ねるごとにラップタイムを削っていく。
5周目にいむら選手がトップとなる2分15秒344のタイムを出し、タイム合戦が本格的になっていく。
その直後、この予選で初めて14秒台となる1分14秒962のタイムでイノウエ選手がこれを上回る。
いむら選手は続く6周目に1分14秒521でトップへ再浮上。
イノウエ選手も同じく6周目にタイムアップはしたものの1分14秒852でこれに及ばず。
いむら選手はさらにタイムアップを目指すものの、直前を走るマシンが1コーナーでストップしてしまい、タイムアップならず。
ここでチェッカーが出されたが、イノウエ選手はこの最終ラップで、セクター2、3、4で全体ベストをマークし、いむら選手のタイムをコンマ139上回るタイムで逆転して、昨年の第2戦以来のポールポジションを獲得した。
予選上位3名は昨年のランキングの順(ランキング3位の佐藤選手は今回不参加)に並ぶこととなった。
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ポールポジション:イノウエケイイチ選手
(#2 ワコーズEDニルズVITA)/2分14秒382
どんどんタイヤに熱が入っていくような状況で、なんとか最終ラップでタイム出ました。
いむら選手と0.2秒差でなんとかポール取れてよかった〜。
決勝も頑張ります。
予選2番手:いむらせいじ選手
(#21 オートルックVITA-01)/2分14秒521
「6周目はトップで、7周目1コーナーでチームメイトが目の前で回ってブレーキ踏んでしまって、
タイムアップできず終了。あれがなければ13秒も狙えました。
ま、ポール逃しても、イノウエ選手と遊ぶだけですからね。
タイヤが欲しいので決勝は勝ちたいと思います」。
予選3番手:相馬充寿選手
(#5 ブライルマーズ・アイテック01)/2分15秒
相馬 充寿選手 3番
「今年の初めに足の骨折っちゃって、レース出れるかヒヤヒヤしてましたが
医者にもなんとかして出れるようにお願いしてなんとかなりました。
予選中はアドレナリン出ているから気にならなくて、タイムもまとまってよかったです!
減量しないといけないのに、骨折で運動できなくて増量しちゃいました。
あと20kg減量したらもっとタイム出ているのに。。。決勝も頑張ります!」
カワモト ミツル選手 4番手
走るのが大好きなんで、VITAはいっぱい走れていいです。
この前も鈴鹿のレースに参戦してまだまだだなって思い知りました。師匠のいむら選手に挑んでいく気持ちで頑張ります!
今年はいろんなところに美味しいものと温泉を楽しみながらレース参戦していきたいですね。
イシカワヨシオ選手 予選5番手
練習はもう少し出ていたんだけどな〜
練習しすぎて身体が疲れちゃったのかも笑
でも予選の前になんか今日は5番手くらいな予感もしていたんだよな〜
西濱 康行選手 6番手
練習の成果が出てきました!
昨年は鈴鹿行ったり、いっぱい練習してきたのでどんどんVITAの車の動きがわかってきました。
何がいいってランニングコストがかからないからガンガン練習できる。
この前も十勝に行ってレンタカーを借りて練習したりとか、
気軽にできる金額帯だし、それがいいですよね✨
十勝もオートポリスもご飯も美味しそうだし、
耐久レースに行こうかって話もしてます!
VITAで色々なところ回ってレースしたいですね。
小野真選手 予選7番手
実は2015年くらいとかにもVITAはちょこっとレース出ていました。
面白いですけど、結構難しくてミスばかりしちゃって1ラップまとめることがなかなかできないです。
ちょっとずつ車の動きもわかってきているので、頑張ります!
・神蔵 俊平選手 予選8番手
昨年に引き続き、今年もフル参戦したいです。
シリーズチャンピオン目指す意気込みで!頑張ります!
大沢 良朗選手 予選9番手
今まで16秒台とか出たことほとんどなかったですけど、自己ベストです。
いっぱい練習してきた甲斐がありました。
ちょっとずつVITAを思うように操作できるようになってきて、どんどん面白くなってきました。
決勝レースもこの調子で頑張りますよ!
辻かずんど選手 予選10番手
・牧野 淳選手 予選11番手
これまでの自己ベスト出ました!
まだまだですけど、とりあえず練習してきた成果も出てきて良かった〜
とりあえず嬉しいです!
・ジュン選手 予選12番手
実は昨年腰をヘルニアでやっちゃって、10ヶ月くらい乗れてなかったんですよ。
なんとかよくなってきたんで久しぶりのレースです。
とりあえずリハビリってことで徐々に感覚取り戻していきます!
・おぎねえ選手 予選13番手
昨年の開幕戦は予選で4番だったけど、スランプ入っちゃったかも〜
みんな熱心に練習しているからやっぱ練習しないとダメだね!
ちゃんと目標持って、意識高く、練習頑張ります!
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■決勝
午後になると、ホームストレート向かい風となる北西の風が強く吹き、時折厚い雲が上空を覆い始め、
一瞬白いものが散らつくような状況にもなっていた。
そして迎えたVITA決勝。
午後3時25分を過ぎ、各車がピットからマシンをのぞかせ、ダミーグリッドに向けて、コースインしていく。
このころになると、再びしっかりとコース上に陽が当たるように天候も回復。
ただ強風は収まらず、気温も路面温度も上がらないまま決勝を迎えることとなった。
名称変更とともに、新しくなったモビリティ-リゾートのゲート下に13台が並ぶ。
午後3時35分、全車がフォーメーションラップに進み、
午後3時38分、VITAの決勝レースがスタートする。
アウト側3列目5番グリッドのイシカワヨシオ選手(#8 東京IRCニルズvivoVITA)
が絶好のタイミングでスタートダッシュを見せ、
さらに4番グリッドのカワモトミツル選手(#32 オ-トルックVITA01)も好スタートを決め、
逆に相馬充寿選手(#5 ブライルマーズ・アイテック01)は出遅れる。
フロントロウに並んだイノウエ ケイイチ選手(#2 ワコーズEDニルズVITA)といむらせいじ選手(#21 オートルックVITA-01)は順当にスタートを決め、この両者が引っ張る形で、レースは進行していく。
その後は大きな混乱なく、2号車、21号車、8号車、32号車、5号車の順でオープニングラップを消化。
イノウエ選手が少し後続を引き離しにかかり、2番手のいむら選手に1秒ほどのマージンをもっていく。
2周目には相馬選手が一つポジションを回復。そして3周目に入ったところでイノウエ選手のマシンが失速。
エンジントラブルでリタイアしてしまう。
これでいむら選手が単独でトップを快走することになり、その後は後続の様子をうかがいながらの淡々とした走行でゴールまで運び、昨年第3戦以来の優勝となった。
2番手争いはイシカワ選手と相馬選手、さらにカワモト選手というバトルだったが、
一時8番手まで順位を落としていた西濱選手が追い上げを見せてこの2番手争いに膨らんでいく。
その5秒後ろには大沢良明選手(#27プロトワークス VITA)を筆頭にした6番手争いができていた。
が、レースも折り返しを過ぎた6周目。
5番手を走行していた西濱選手とカワモト選手がダウンヒルストレートで並びかけ、90度コーナーで接触。
2台ともにすぐにレースに復帰したものの、6番手争いをしていた2台にパスされカワモト選手は6番手にまで順位を落としてしまい、再び2番手争いに食い込むこともできずにレースを終えることとなった。
一方西濱選手はレース復帰に手間取り11番手まで順位を落としてしまう。
この接触で、辻 かずんど選手
(#74MARS RACING VITA)と
大沢選手が2つポジションをアップしたのだが、
5番手を走行していた大沢選手は9周目に単独スピンを喫して順位を落としてしまい、
その後ろを走行していたカワモト選手
神蔵俊平選手(#65ブライルバッテリー・マーズ01)がポジションを上げて、ポイント圏内にコマを進めた。
その後2位争いはイシカワ選手と相馬選手、2台の一騎打ちとなり、レース終盤になっても、
イシカワ選手は2018年のチャンピオンである相馬選手から守り抜き、見事自身最高位となる2位でフィニッシュした。
3位はそのイシカワ選手を攻めあぐねた相馬選手となった。
4位はコースイン直前に無事にエンジンが掛かってギリギリ決勝レースに進めた辻かずんど選手。
5位はカワモトミツル選手
6位には神蔵選手が入ったことで、マーズ・レーシングは参戦3台がすべてポイント獲得となった。
優勝:いむらせいじ選手
(#21 オートルックVITA-01)
「スタートも決めて、3周目までは楽しかったんですがね。
今回はケイイチさんのマシントラブルの後、後ろのイシカワさんもペースが速かったんでプッシュしようと思ったところで、バトルが始まったんで、後ろを見ながらプッシュする必要もないし楽な展開でした。
ただ、風も強くて砂も浮いてて、ところどころ誰か飛び出しているのか、
いろんなマシンのラバーが乗ってて路面も荒れててグリップが不確定だったので、
後ろを見ながら注意するところは丁寧に走って10周消化した感じでした。」
2位:イシカワヨシオ選手
(#8 東京IRCニルズvivoVITA)
「予選は練習の時より1秒近く遅くなっちゃって、予想通りのポジションからのスタートとなりました。
若手のカワモト選手が最近メキメキ速くなってきているんで、彼だけはスタートで何とか前に出たいなと思ってたんですが、そしたらうまいことスタートができて抜けました。
カワモトくんたちはスピンしてたんで、これはとりあえず自分がミスしなければ表彰台はなんとかなるかと思ってたんですけど、初めての2位(自己最高位)でよかったですね。
あと一つ上に行けるように練習がんばります。」
3位:相馬充寿選手
(#5 ブライルマーズ・アイテック01)
「久しぶりのレースで、スタート直後は左足がついてこなくてシフトミスをやらかしてしまって…。
順位を戻すのに辛かった。レース後半はイシカワ選手とバトルができて、楽しかったですよ。
なかなか厳しいブロックでしたけど、次はあのブロックの扉をこじ開けます。」
4位:辻 かずんど選手
(#74MARS RACING VITA)
「VITAのレースは、昨年の第3戦以来の2戦目、実質初めて予選も決勝もドライで走れたんです。
ニュータイヤをドライで使うのも初めてで、どうやって使うのかわからなくて、予選から苦戦したんですが、
決勝にアジャストできたのが良かったですね。
ニュータイヤをどう使うか、すごく勉強になりました。
これを次戦以降に反映させて表彰台獲れたらなと思います。」
5位:カワモトミツル選手
(#32 オ-トルックVITA01)
「風が強かったんで、少し様子を見ながら自分のペースを維持しつつ、
前でイシカワ選手と相馬選手がやりあってたんで、そこに入れればなと思っていたんですが、残念です。
これからどうやって後半追い上げるかと思っていた矢先だったんで、どうもこうもなかったですね。」
6位:神蔵俊平選手
(#65ブライルバッテリー・マーズ01)
「結果としてはまぁまぁ良かったですけど。スタートも何台かにやられちゃいましたし、
予選もそんなにいいポジションでもなかったので、個人的には課題の多いレースでした。
良いクルマも用意してもらっていただけに、残念な結果です。
次はちゃんと表彰台にからめるように頑張っていきたいと思います。」
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3月6日
今季より「ツインリンクもてぎ」から名称が変更となった「モビリティリゾートもてぎ」で、
もてぎチャンピオンカップ『VITA第1戦』が開催されました。
10年目を迎える今季のもてぎVITAシリーズは
10月14.15日、『VITA2時間耐久レース』が開催され、
年間5戦と昨年より1戦多いシリーズ(一部VITA Trophyシリーズと共催)となっています。
モータースポーツが全国各地に広がり、
ドライビングスキルをどんどんUPして欲しい。
そう願います。
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