もてぎチャンプオンカップ第2戦
VITA Rd.3レース
VITA Trophy Rd.1レース
4月23日(日) モビリティリゾートもてぎ
『66歳イシカワヨシオ選手』
✨ポールtoフィニッシュ!
GW直前の4月の週末。
夏日もあり、気温の上昇が激しい日々が続く中、
もてぎチャンピオンカップ(もてチャン)第2戦が開催され、もてぎのVITAレースの第3戦であり、
VITA Trophyの開幕戦が開催となった。(ややこしい・・)
今年のもてぎでのVITAシリーズは、3大会全5レースが開催され、
もてチャン開幕戦で2戦を終えており、すでに今回の1戦がちょうど折り返しとなる。
一方、VITA Trophyのシリーズは今季千葉県にある袖ケ浦フォレストレースウェイを組み入れた全4戦が予定されており、今回のもてぎ戦が開幕戦になる。
第1戦もてぎ 4月23日
第2戦筑波 5月28日
第3戦袖ケ浦 6月18日
第4戦筑波 9月17日
今回の大会は、昨年のチャンピオンで、もてぎシリーズの開幕戦連覇したイノウエケイイチ選手を筆頭に、
先月もてぎでの開幕戦で表彰台に立ったイシカワヨシオ選手やいむらせいじ選手、カワモトミツル選手など、
全21台がエントリー。
中には初めてもてぎでのVITAレースに出場する選手も4名も参戦となりバリエーションに富むラインナップとなった。
が、#74 辻かずんど選手(MarsRacing VITA)は前日に行われた練習走行2回目で、5コーナー立ち上がりでリア部からコンクリートウォールにヒット。幸い大きな怪我にはならなかったものの、大事を取って今回の参戦を辞退することに決めているため、全20台でのレースとなった。
前日の練習走行でクラッシュした#74 辻かずんど選手。
「イン巻きしてしまいました。あ~今日は乗れていたのになぁ」と。
✨[デビュー戦]
■Pick Upドライバー
今回、VITA初挑戦、そしてもてぎでのVITA初参戦といった面々が4台エントリー。
そのうちの3名をご紹介です。
#31 星野 丈選手(ビーフラット横浜gr VITA)
昨シーズンまで十勝でのシリーズに1年ほど参戦し、今年はVITA Trophyへの挑戦を開始した星野選手。
金曜日がもてぎでの初走行だということで「難しい」とこのコースについて率直な意見が口をついて出てくる。
「筑波は練習もしているので問題ない」とも。
まずは車両のセットアップの前に自分の技術を向上しなければと、まずはVITAへの慣れとコース攻略に集中していた。
#71 佐藤純一選手(ELEVレーシングVITA-01)
GR86レースをやっている佐藤選手。
チームの移籍を機にドライビングの見直しを含め、再度ドライビングの勉強をし、
ステップアップも視野に、このVITAレースに参戦を決めた。
昨年の筑波でのレースには出場しており、今回はそれとは異なる車両だという。
まだ手探りの状態だが、シーズンを通して順にを上げて行ければと、語ってくれた。
#10 中島正之選手(ビーンズスポーツ初参加VITA)
VITA初参戦となった中島選手は、昔はジムカーナを少今やっていて、たまたまリーズナブルに入手できたNA6ロードスターでレースを開始。そのロードスターのレースでのつながりで、このVITAのレースが盛り上がっているから出たら? という誘いに乗って参戦することになった。
もっと練習をしてから、というつもりだったものの、出ながら練習を、ということで今シーズン VITA Trophyシリーズに参戦することを決めたということだ。
#66 (TRS VITA)
『VITAで本格的なドライビングを学ぶ』
『止まる』『曲げる』
この基本がドライバーのスキルとなる。
Light weightのレーシングカーだからこそ
リアルに学べる。
そして『もてぎ』のタイトコーナーだからこそ
ブレーキングを知る事ができる。
今後のタイムアップを楽しみにしています♪
■予選
金曜日までは夏日を記録するほどだった4月の第3週だったが、土曜日になり、その夏のような気候は少しひんやりとしたものに入れ変わり、日中は汗ばむほどで日が傾くと一気に冷え込むような気温の寒暖差が激しい週末になった。
もてぎ周辺の山々は、新緑の若葉の色が鮮やかで、ところどころに紫色の藤の花が咲き、八重桜は花びらを散らし、民家の周辺ではサツキやツツジ、そして菜の花が咲きほこり、まさにこの季節ならではのカラフルな色彩でVITA乗りたちを迎えている。
もてぎ周辺の山々の新緑がまぶしい4月のもてぎ戦。若干肌寒いが好天に恵まれた一日となった。
レースデイ当日も周辺は朝からしっかり日が射す好天に恵まれ、風もなく気温は18度と、非常に過ごしやすい気候となった。
もてぎチャンピオンカップ第2戦に組み込まれたもてぎVITAレースは、午後の決勝を前に、まず午前10時25分から予選スタートとなった。
午前10時を過ぎると各選手がマシンに乗り込み、#5 相馬充寿選手(ブライルマーズアイテック01)を筆頭に多くがセッションスタートを待ってピットを離れていく中、
#2 イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズVITA)、#7 おぎねぇ選手(小倉クラッチワコーズAFC VITA)、#17 西濱康行選手(ETA 白波ワークス)、#21 いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)、#111 牧野 淳選手(J-MACワコーズEDニルズ)ら5台がタイミングをずらし、セッションがスタートして30秒ほどしたところでこの5台もほぼ同時にピットアウト。
2集団に分かれてのセッションとなった。
新しい構造となったダンロップタイヤは「ヒートアップが早く2周目くらいが一番おいしい」ということで、コースでの位置取りも重要となる。
15分間のこの予選セッション、最初の計測ラップから#8 イシカワヨシオ選手(東京IRC vivoニルズVITA)が2分14秒493のタイムを出してまずはトップに立つ。
その直前に2分14秒600で#32 カワモトミツル選手(オ-トルックVITA01)が入り、計測1周目にはこの2台が14秒台。その翌周も#8イシカワ選手が2分13秒443、#32カワモト選手が2分13秒757という具合に、この2台がそれぞれ13秒台に入れてくる。
そして計測3周目に#21 いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)がこのトップ2の中に割って入る2分13秒576で2番手に浮上。いっぽう、#2イノウエ選手は13秒台に入らず2分14秒046で4番手に。続く計測4周目にはイシカワ選手が13秒136とさらに突き放す。
その後は大きな変動もないまま膠着状態が続く。が、残り2分で、#イノウエ選手が2分13秒616で3番手に入って、トップはこれで決まり。5番手には、2分14秒035で#65 小松寛子選手(中川ケミカルMARS-VITA)、2分14秒161のタイムを出して#17 西濱康行選手(ETA 白波ワークス)が計測6周目の最後のラップで6番手に浮上した。
ポールポジション
#8 イシカワヨシオ選手(2分13秒443)は開幕戦に次ぐ今季2度目のポールポジション獲得となった。「練習走行からトップタイムで、12秒台には入れたかったですが、スリップも使えず、ミスもあったので。決勝はトップを維持できるよう自分の走りに集中したい」とコメント。
2番グリッドを獲得した#21 いむらせいじ選手(2分13秒576)は「この新しくなったタイヤはヒートしやすいので、おいしいタイミングで一発アタックしかなくて、後ろから間隔をあけてコースに入りました。最後にもう一回アタックを仕掛けましたが、ダメでしたね。イシカワ選手にくらいつきたかったですが、タイム的にやられっぱなしです。決勝はフロントロウスタートなので頑張ります」とコメント。
3番グリッドには#2 イノウエ選手(2分13秒616)が入る。「一番おいしいタイミングでシフトミスをしてしまって。決勝は、作戦を練りながらスタートがんばって前半勝負で」とコメントしてくれた。
■決勝
VITA決勝レースは午後3時35分に全車がコースイン。
グリッドについて午後3時45分にフォーメーションラップが開始され、全車がタイヤを暖めながら4.7kmのもてぎのコースを一周。
そして、午後3時49分、10周の決勝レースがスタートした。今季2度目のポールポジションスタートの#8 イシカワヨシオ選手(東京IRCvivoニルズVITA)が好スタートを決め、イン側に寄せていって無事ホールショットを奪い、その後方も上位勢は予選順のまま順当にスタートしていく。
しかし、5コーナーで2番手に浮上した#2イノウエ選手が、オープニングラップのダウンヒルストレートで今度は#8イシカワ選手にぴたりとくっつき、2周目の1コーナーでパスしてトップ浮上。
その後ろでは#32カワモト選手が#21いむら選手をパスして追い上げていく
#8イシカワ選手はそれでも#2イノウエ選手に食いつきレースを進めていく。
翌周のダウンヒルストレートでは今度はイシカワ選手が並びかけるなどトップ争いはし烈な中、3周目の1コーナーで#21いむら選手をかわした#32カワモト選手がこのトップ争いに迫ってくる。
そんな中#8イシカワ選手が、4周目の1-2コーナーでイン側から飛び込んだものの、アウト側にいる#2イノウエ選手と接触してしまう。#8イシカワ選手はそのままレースを続行するも、もてぎVITA開幕2連勝をした#2 イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズVITA)はイン側にコースアウトしてしまい、18番手にまで順位を落としてしまう。
さらに5番手争いを繰り広げていた#5 相馬充寿選手(ブライルマーズアイテック01)と#87 山本 龍選手(おさきにどうぞ☆VITA)が接触し、それぞれ2ポジション落としてしまう。
この5番手争いの後方におり、運よく順位を上げた#31 星野 丈選手(ビーフラット横浜gr VITA)は6周目のV字コーナーで単独スピン。
さらにその直後に90度コーナーでは#27 大沢良明選手(YRC VITA 01)もスピンするなど、レース中盤はあちらこちらでスピンが起こる荒れたレースとなった。
#2イノウエ選手が後ろについて「後ろを抑えてもらった」と
#22 富田栄造選手(CPホールディングスNILZZ)は9位でフィニッシュ。
トップを快走する#8イシカワ選手だったが、#32 カワモト選手がひたひたと詰め寄ってきて、レース終盤、レース中のファステストラップを出し合っているこの2名によるトップ争いに変わっていくが、
きっちりと抑えきって#8 イシカワヨシオ選手(東京IRCvivoニルズVITA)が見事#32カワモト選手を引き連れてチェッカードフラッグを受け、VITAレース初優勝を手にすることとなった。
そのトップ争いの後方の#21 いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)は、#65 小松寛子選手(中川ケミカルMARS-VITA)を抑えながらの3位争いに終始したが、表彰台を獲得。
4位
#65 小松寛子選手(中川ケミカルMARS-VITA)
後半いむら選手を後ろから追い戦いを挑んだが、あと一歩届かず。
それでも。堂々とした4位。安定した速さが光ってきた。
5位には#17 西濱康行選手(ETA 白波ワークス)、
そして6位には、8周目に#5相馬選手をパスした#87 山本 龍選手(おさきにどうぞ☆VITA)が入った。
66歳イシカワヨシオ選手
🏆ポールtoフィニッシュ!
速さは決して年齢に関係ないことを証明してくれた。
参加型モータースポーツ。
楽しむために
自己への挑戦として、自分と戦う
その舞台裏には努力がある。
もてぎにはアスリートのようなトレーニーもいる。
プロに負けない体作りは、自分への投資。
Light weight のレーシングマシンで
『曲げる』『止まる』
を突き詰める。
これが人生を楽しむ醍醐味✨
2023年のもてぎVITAレースは熱い!