v.Granz第5戦
鈴鹿チャンピオンカップレースFinal Round
12/6~7 v.Granz Rd.5
土曜日の朝に第5戦の予選を行った後、午後に第4戦の決勝再レースを行うという変則スケジュールとなった今大会。
そして、今季最後のレースとなる、第5戦の決勝レースが日曜日の午前に行われる。
気持ちのコントロールが微妙なところだが、果たして?
第5戦の予選で好結果を残せば、第4戦の決勝再レースにも好影響を及ぼし、またその逆もあるのは然り。そういった連鎖は第5戦の決勝レースでも続くのか。
そしてチャンピオンは誰が手にするか。非常に見どころの多い一戦となった。
予選
時期的に雪が降ったとしてもおかしくなく、また猛烈な寒さを覚悟しての週末だったが、土曜日の鈴鹿サーキットは好天に恵まれた。
体感的には寒過ぎずという印象だったが、予選は9時20分からの開始とあって、まだ路面温度は低かっただけに、ドライバーそれぞれウォームアップは入念に行っていた様子。
計測1周目は上位陣でも2分18秒台に留まる中、ひとり気を吐いていたのが#22富田星羅選手(monocolle)で、2分15秒225からのスタートに。
もちろん、これが上限ではない。計測2周目にチャンピオン候補のひとり、#29大崎達也選手(E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz)が2分14秒575を記すも、#22富田選手はすかさず2分12秒689、レコードタイムをも更新して突き放す。3番手は#31 OOKA選手(G-TECH)で、2分14秒910。
そして計測3周目に、#22富田選手は2分12秒554にまでタイムを縮めたのに対し、#29大崎選手は2分13秒736。#22富田選手がだめ押しの一発を決めたかと思われた。
しかし、#29大崎選手にとって、この状況は想定の範囲。むしろタイヤのピークを迎えてしまった#22富田選手が、これ以降タイムを伸ばせずに終わったのに対し、勝負はセッション半ばからと。
計測5周目に#29大崎選手が2分12秒776を記したものの、ここではまだ#22富田選手に及ばず。
ところが、#29大崎選手はもう一発を残していた。そして、記したタイムは2分12秒292!
逆転された#22富田選手は強心臓で知られるも、さすがに唖然とした様子……。
一方、しばし3番手につけていたのが、#9関正俊選手(グラック& kts)だった。周を重ねるごとタイムを縮めていき、計測4周目に2分13秒807をマークして、早々にピットイン。
その直後にタイムを一気に上げてきたのが、#58入谷敦司選手だった。
自身にとって最後のラップで2分13秒741を記して3番手に浮上し、#9関選手を従えた。
5番手は計測4周目に2分13秒949を記していた#31 OOKA選手で、ここまでが2分13秒台をマーク。
2分14秒台斬りはあと一歩のところで果たせずも、#25濱野隆一選手(ロコリスwithスキルスピード)が2分14秒364で6番手につけていた。
ポールポジション:#29大崎達也選手(E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz)
「流れはすごく良かったです。チームの皆さんがいい車を作ってくれたので、『僕が行くのみやな!』と予選行って。初めからタイヤをゆっくり温めた方がいいのはわかっていたので、ゆっくりウォームアップしながら4周目以降に行こうと考えていました。
次、第4戦が再レースということで、そのタイヤもどうしようか今、考えながら、明日の最終戦も考えながら、いろんな思考を巡らせています。シリーズ獲りたいので、ふたつ勝ちます!」
予選2番手:#22富田星羅選手(monocolle)
「まぁ、しょうがないです。けっこう予想外のタイム出されたかなぁ、と。自分としては、『行けたかなぁ』という感じがあったんですが。
でも、レースペースは、この車は速いので、悪くはないんじゃないかと、レースになったら全然!
あとコンマ2、3だし、スリップついちゃったら、そんなに変わらないんで、戦える範囲。スタートも最初の年とは大違いになってきたんで(笑)」
予選3番手:#58入谷敦司選手(カプカv.Granz)
「路面はかなり冷えていましたけど、いつもどおりにしただけで。最初の4周ぐらいは踏んでいけるかどうかわからなくて、はい。とりあえず安全に行けるところまで行きました。決勝も頑張ります」
予選4番手:#9関正俊選手(グラック& kts)
「先頭で出て、いちばんいいところを走れましたね。位置取りも良くて、後ろもあまり来ていなかったので、自分のペースで走れたと思います。
明日はいいポジションからスタートが切れるんですが、次の再レースは後ろの方からなんで、車を潰さないように頑張ります」
予選5番手:#31 OOKA選手(G-TECH)
「出し切った感じで、いい感じの予選でしたが、あともう一伸び足りなかった、と思ったんですけど……。
最初は滑りましたけど、温まってからけっこう食って、そんなに苦労はしなかったですね。
予選はそこそこ満足したので、このままの勢いで行きたいです」
予選6番手:#25濱野隆一選手(ロコリスwithスキルスピード)
「もう、一生懸命だけで、あんまり頭にないんですけど。13秒台出るかと思ったんですけど、乗せたいなと思って頑張っていたんですが、最後、タイム出る周、デグナーでミスっちゃって。
僕は最初から、タイヤ温めるじゃなくて、めいっぱい行っていました。次の再レースは僕、ほぼ最後尾なんで(苦笑)」
決勝
第4戦再レースを終えて、2勝目を挙げた#29大崎選手が、#22富田選手に8ポイントのリードを築いて臨んだ最終戦。
#22富田選手の優勝を許しても、自らが2位に入ればチャンピオン獲得となる。
とはいえ、真後ろには再レースで激しい追い上げを見せ、ノリノリの#58入谷選手と#9関選手が並んでいる。
#29大崎選手も、予断は少しも許されない状況だ。
雲が浮かぶようになったとはいえ、コンディションは前日とほぼ変わらず。一騎討ちでのトップ争い再現が期待された。
レッドシグナルが消えてからのリアクションは、#29大崎選手と#22富田選手はほぼ同時。
だが、そこからの伸びに勝るのが#29大崎選手の身上だ。
1コーナーへのホールショットをまたも決め、その後ろでは#9関選手が#58入谷選手を抜いて3番手に浮上。
その直後の中団に接触が!
後続の回避によって、コース脇に止まったのは2台だけだったが、セーフティカー(SC)が導入される。
1周を終えた段階での順位は、トップが#29大崎選手で、2番手が#22富田選手。
3番手が#9関選手で、#58入谷選手、#31 OOKA選手、#25濱野選手が続く。ここまでは順当。
7番手、8番手にはそれぞれ3ポジションアップの#170鈴木建自選手(BRP★NUTEC制動屋v.Granz)、#92國廣隆一選手(R ESTATE Racing with Rn-s)が、さらに9番手には4ポジションアップとなった#81長谷川睦選手(CLEANLIFE ITAL ABBEY)が続いていた。
いずれも好スタートを切っていたことで、アクシデントを回避できていたのだ。
2周のSC先導の間に全車、戦列復帰がかない、3周からバトル再開。
リスタートの加速を#29大崎選手がどこから始めるか注目されたが、真っ当に130Rの立ち上がりから。
このタイミングは#22富田選手も察したようで、ぴたりと背後に着いたままホームストレートを駆け抜け、1コーナーにはトップで飛び込んでいく。
#29大崎選手も遅れず続き、NIPPOコーナーで並ぶも、続くデグナーでは一歩引く形。これでコントロールライン上ではふたりに1秒ほど遅れていた#9関選手も近づいてきた。
130Rでは抜き返していた#29大崎選手ながら、5周目の1コーナーでは#22富田選手が再び前に。その間に#58入谷選手も、#9関選手に急接近。やがて4台はワンパックとなっていく。
一方、その集団には離されてはいたが、5番手の#31 OOKA選手が単独走行に。逆に#25濱野選手をリーダーとする6番手争いが加熱。#170鈴木選手と#92國廣選手、#81長谷川選手、そして#15吉村一悟選手(NEXSEED v.Granz)が一団で続いていた。
6周目のスプーンで、まさかの光景が飛び込んでくる。なんと#29大崎選手がスピン! これを#58入谷選手はギリギリ交わすも、アウトから回避しようとした#9関選手がオーバーシュートの後、スピンを喫してイン側に止まってしまう。
これにより、形勢は一気に変化した。#29大崎選手はなんとか#31 OOKA選手に続く、4番手に留めたものの、このままでは……。
しかも、SCが再び出されて、もう一度2番手に返り咲くチャンスは奪われた。SC先導のままチェッカーが振られ、大激戦に幕が。
ただし……である。そのSCラン中、「反則スタート」に対するペナルティとして、#31 OOKA選手と#25濱野選手に5秒加算がアナウンスされており、それぞれ7位、8位に降格。その結果、#29大崎選手が繰り上がって3位に。#22富田選手とは同点の上、同配点。ひょっとしたらという期待も!
しかし、その場合、最終戦の結果が優先されるだけに、#22富田選手の戴冠が決定した。表彰台の上で握手を交わす、#22富田選手と#29大崎選手。悔しさはあるだろうが、#29大崎選手はマシンを降りてすぐ、#22富田選手の脇に寄って軽くポンと背中を叩いた。これぞスポーツマンシップだ。
2戦連続で2位となった#58入谷選手は、ランキング3位に浮上。完走扱いとはなったものの、
無得点に終わった#9関選手を上回った。
そして繰り上がって4位を得たのが#10鈴木選手で、
さらに5位は2度目のSCラン直前に順位を入れ替えていた#81長谷川選手が、
6位は#92國廣選手が獲得。いずれも鈴鹿スプリントでの自己最上位となっていた。
これにてスプリントのv.Granzレースは今季終了となるが、まだMEC 120は残されている。舞台は富士スピードウェイで、2週間後に。#22富田選手と#29大崎選手のリベンジマッチにも期待がかかる。
優勝:#22富田星羅選手(monoclle)
「ありがとうございます。レースってわからないもんですね、これだから面白いですね。見ていた人たちも!
まずスタートですが、やっぱり大崎さんが上手いんですよ。そこですね、自分の弱点は。
スタートの不安定さ、正確さがないっていう。でも、ためらわずにスッと抜いてきたのは良かったですね。自分のほうが後半は速いのはわかっていたので、そこでレース展開をまとめられたと思うんです。
まぁ、もちろん泣いちゃったんですけど、大崎さんはリスペクトすべき人なので勝てたっていうのが、すごく嬉しいです。
昨日の悔しさを糧に、こうやって結果残せて良かったです。
来年のことはまだ決まっていないです。S隊のちょっと上のクラスに出たいっていうのもあるし、それとGT3のようなちょっと上のクラスに乗りたいという気持ちもあります。
とりあえず、再来週のMECですね。プロのドライバーもいる中で、そこを決めたいと思います」
2位:#58入谷敦司選手(カプラv.Granz)
「今日はラッキー以外の何ものでもないですね。いい週末ではありました。でも関さん、スタートうまいっす(笑)。スタート練習します」
3位:#29大崎達也選手(E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz)
「抑えようと思ったんですけど、ちょっとオーバーシュートしちゃって……。2位でも全然良かったんですけど、買って終わりたかったので、失敗しました。仕方ないです。また出直します」
4位:#170鈴木建自選手(BRP★NUTEC制動屋v.Granz)
「スタートが決まって前に行けて、まわりはなかなかすごいメンバーで、熟練の人たちがいて、まだキャリアの浅い方なので、ラッキーな展開にも、ちょっと恵まれたと思うんですけど、自分でびっくりしました!
だいぶ落ち着いて自分でも作戦を立てて、スタートから最初から1~2周の展開を、かなり集中していこうと。
そこを整理できたら、自分の走りをすれば、結果が着いてくるからって。
そのとおりの展開になったので良かったです。
来シーズンは他のレースのこともあるので、v.Granzには後半の方にお邪魔しようかなっていうのと、あとMECの方にもちょっと若いドライバーとやるのが面白そうだなと思ったので、車もだいぶいい感じに仕上がっているので、邪魔したいと思っています」
5位:#長谷川睦選手(CLEANLIFE ITAL ABBEY)
「スタートの時からバトルすごかったですね。スタートがすごく決まりまして、後ろでガチャガチャっと。
ラッキーでしたね。それから1台パスして、その後にスプーンふたつめで2台が出たんですよ。
1台は出られなかったんですけど、1台はスプーン内側でスタックされていて。冷静にレースできていました。
僕の自己ベストです。v.Granz始めてから、まる3年なんですけど、ちょうど。いい形でシーズンを終えられました」
6位:#92國廣隆一選手(R ESTATE Racing with Rn-s)
「昨日はホイールスピンさせ過ぎて、良くなかったので、ちょっと回転数、気持ち落として。つながってからの感じが良かったです。
で、スタートがうまくいきました。前で車が動いた方がチラチラ見えたので。『ああ、動いているな』と思って見ていたんですけど、今日は昨日よりだいぶ息も吸えるようになっていて、昨日は息吸えなくて口の中、ジャリジャリになっていたんですよ(苦笑)、SC入った時に。
そんなこともなくて、すごくやっぱり昨日と連続だったので、冷静になれたのかもしれないですけど。
今までになく近距離でバトルできました。SC出る前の周に1コーナーで前の車に近づき過ぎて、ちょっと2コーナーのアプローチ、失敗しまして、オーバーを出してしまったんですよ。それで後ろに着いていた車にパスされて。そこがなければ、本当に今まででいちばんいいレースだったですね。
でも鈴鹿で入賞したかったんですよ、今年の目標だったので。それが最後に達成できて最高です」



























































































































