v.Granz第4戦
鈴鹿チャンピオンカップレースFinal Round 5
10/4~5→12/6 v.Granz Rd.4
鈴鹿のv.Granzは、MEC 120を挟んで今回が4戦目。
そのMEC 120では開幕からの2戦で優勝と2位を分け合う、
#22富田星羅選手(monocolle)と
#29大崎達也選手(E-NEEDS エブリ赤坂v.Granz)は、
いずれもポイント獲得ならなかったため、未だランキングのトップに並び立っている。
予選では今季まだポールポジションを奪われていない#22富田選手ながら、スタンディングスタートが苦手。
逆に第2戦では絶妙のスタートを切った#29大崎選手が、前に出たまま逃げ切りを果たしている。
レースキャリアに勝る#29大崎選手に対し、#22富田選手もv.Granzだけでなく、SUGOのVITAや富士の86チューニングカーレースにもスポットで参戦。
周囲の期待に応え、経験値を積み重ねている。
今回も一騎討ちは必至ながら、ランキングでは5ポイント差にまで、#9関正俊選手(グラック&KTS)がふたりに迫ってきた。
一昨年のチャンピオンであり、引き出しの多さには定評を持つドライバーだけに、絡むことができれば間違いなく、より見応えのあるレースになるだろう。
予選 10/4(土)
つい先日まで暑さとの戦いも続いていたが、さすがに10月に入ると気候も穏やかになり、めっきり過ごしやすくなった。練習走行が行われた金曜日は、一時パラパラと降ったものの、路面を濡らすまでには至らず。
が、その練習走行で衝撃が走る。#29大崎選手がバックストレートでクラッシュしていたのだ。「前にいた集団を抜こうとしたら、どういうわけか寄せられて、芝にまで乗っちゃったので止まれなくなって」というのが原因だ。マシンのダメージは大きく、「厳しいですね……」と#29大崎選手はポツリ。
金曜日の晩から降り始めた雨は、土曜日になってもそのまま降り続いて、予選はウェットコンディションでの走行となった。
その雨に足を取られ、アウトラップのS字でいきなりコースアウトがあり、いきなり赤旗が出されてしまう。再開後、ピットレーンで先頭に並んでいたのは、ゼッケン29の車両だ。損傷したカウルが改められていたため、一瞬「誰の車?」と思われたものの、大崎選手の車ではないか! 予選が始まってすぐコースインせず、ピットで待機していたため、図らずも好機が訪れたのだ。ただ、しっかり修復されているか否か。
赤旗前よりも雨足は弱くなっていたが、先頭で水飛沫に視界を遮られることなく走れるメリットを活かし、#29大崎選手はいきなりトップに浮上。2分33秒488から2分31秒924、2分31秒265と順調にタイムを縮め続けて、早々に走行を終了。
一方、#22富田選手は再開直後のデグナーふたつめでオーバーシュートもあり、まずは2分37秒173で4番手につけ、次の周には2分33秒435で2番手につけるも、#29大崎選手のタイムには及ばず。
そればかりか、さらに次の周にはシケインでストップしているではないか!
セクター1では最速タイムを記していたというのに……。2回目の赤旗提示により、残り2分の段階で予選終了のアナウンスが。
#29大崎選手が初のポールポジションを獲得し、#22富田選手が2番手に。
そして、2分33秒435を記して3番手につけたのは、開幕戦以来の参戦となる#51矢倉完治選手(Le Pere Racing 16c)。2分34秒401で4番手につけたのが#15吉村一悟選手(NEXSEED v.Granz)で、2分34秒897で5番手が#31 OOKA選手(G-TECH)で、2分34秒904で6番手が#12金久憲司選手(ONE LAP COATアシスト青春親父)だった。
その一方で気になるのは、#9関選手が14番手に留まっていたこと。どうやら深刻なトラブルではなさそうだが……。
ポールポジション:#29大崎達也選手
(E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz)
「車を修復してもらって、カウルだけ換えたんですが、無事走れました! ポールポジション、やっとですね。
1戦目と2戦目が獲れなかったので、今は安心しています。
もともとのポジションがだいぶ後ろだったので、ちょっと待ってから出ようと。赤旗はたまたまです、狙っていたわけじゃないです(笑)。
そのおかげで再開後は先頭で行けて、あれがだいぶありがたかったですね。昨日はだいぶ心が痛かったんですけど、なんとか僕も回復したので、明日はしっかりと走り切って、真ん中に立ちたいと思います」
予選2番手:#22富田星羅選手(monocolle)
「ちょっと油断して、中古タイヤで行ったんですが、きっと新品タイヤの方がグリップしたでしょうし、あと出ていったタイミングも最悪だったので、うまくいかなかったですね。
本当にうまくつながらなかった、運が悪かったというか。
最初のデグ2はシンプルにブレーキロックで、そのまま止まったらまずいなと思って、なんとかなったんですけど。
最後はギヤが入らなくなって、昨日ギヤ壊しているのが原因かなと思っているんですけど。
4速のままになっちゃったので無理だなと、コースに惰性で戻るのは邪魔になるかなと思って、そのまま止めました。決勝は大丈夫だと思います」
予選3番手:#51矢倉完治選手(Le Pere raving 16c)
「(v.Granzを)フェラーリチャレンジの練習用に買って、ちょこちょこ走っていたんですが、今年はあんまり乗れていません。
レースには2月に1回、出ました。3番手は、いやいや、でき過ぎだと思います。
実力が出ていない方やポジション取りに失敗した方もいると思うので、決勝はお手柔らかに、よろしくお願いします。雨は得意なんですよね。でも、どっちでもいいです!」
予選4番手:#15吉村一悟選手
(NEXSEED v.Granz)
「雨で特に走りにくくなるところはなく、はい。赤旗の前の方が、雨は強かったですけどね。雨は嫌いじゃないので、リラックスして走れたと思います。決勝も雨の方がいいですね」
予選5番手:#31 OOKA選手(G-TECH)
「ちょっと混んだところを走り過ぎちゃって、ペースがつかめなかったんです。最後のラップにようやく抜いていったところだったので残念だったんですけど、みんな同じ条件だと思うので、しょうがないですね。
後半ちょっと小降りになった感じはしたんですけど、水たまりが多かったので、気をつけないと危なかったですね。
雨は比較的得意なので、明日は表彰台目指して頑張ろうと思っています」
予選6番手:#12金久憲司選手
(ONE LAP COATアシスト青春親父)
「もうちょっと行けたかな? 赤旗前の方が雨は強かったけど、サラのタイヤで行ったんですよ。
剥けるのに時間かかって、やっぱりちょっと皮剥きしたタイヤの方が良かった。でも、このタイヤしかなかったから仕方ない。
直線、速かったでしょう? ウィング、ベタベタですもん、僕だけ。だから、けっこう怖いところはあるんですよ、踏んでいくところ。松ちゃんとかダンロップ上がってからとか。いつ飛ぶかわからなかったけど、頑張りました」
決勝 12/6(日)
ところで、ここまで読んでいて、レポートの冒頭の「さすがに10月」やら、「金曜日の晩から降り始めた雨」やら、違和感を覚えた方もいるのではないか。
それも当然で、本来の第4戦は決勝が行われたものの、スタート時の「シグナル操作に誤りが発生した」ため、前代未聞の不成立になっていた。
それによって明らかな不利益が生じたドライバーもいたため、シリーズ最終戦に予選結果を活かし「再レース」として実施されることになったのだ。
そのため、あえて予選の模様をそのまま報告させてもらったことを、ご了承いただきたい。
さて、改めて行われることとなった第4戦再レースは、土曜日の13時40分にスタート進行開始となった。
8周もしくは25分での争いとなる。
本来の第4戦は、予選が雨に見舞われ、決勝はレコードラインだけは乾いているという状態だったが、再レースはコンディションにも恵まれ、青空の下での実施となった。
ちなみに金曜日に行われたスポーツ走行において、トップタイムを記していたのは、第4戦のポールシッターである#29大崎選手。
2分13秒448で、2分14秒266の#22富田選手を引き離していた。その勢いは第5戦の予選でも表れていたが、その様子はまた改めて。
#22富田選手のスタートは以前に比べると、決して悪くはなかったのだが、それ以上に#29大崎選手のダッシュが鋭かった。
1コーナーへのホールショットを#29大崎選手が決め、#22富田選手が続いた一方で、3番手の#51矢倉選手をインから抜いていったのが#15吉村選手。
その後ろには#31 OOKA選手が続き、さらに9番グリッドからスタートした#58入谷敦司選手(カプカv.Granz)が、早くも5番手に浮上していた。
西コースに突入した段階で、もう#29大崎選手と#22大崎選手は後続を引き離し、トップ争いを一騎討ち状態に。
早くも#22富田選手はスプーンで仕掛けるも、ここでは抜けず。
だが、130Rでは大外刈りを決めてトップに浮上。
そして、抜かれたとはいえ、#51矢倉選手は#15吉村選手に食らいついていったが、スプーンで接触が。
左リヤから白煙を上げ、ペースの鈍った#15吉村選手を#51矢倉選手が抜きあぐねたことで、前を行く2台との差はさらに広がってしまう。
#15吉村選手は1周目を終えた直後にストップ。無念のリタイアとなってしまう。
そのまま逃げたい#22富田選手だったが、シケインでぴたりと合わせた#29大崎選手は、ホームストレートでスリップストリームから抜け出し、再びトップに。
そして3番手に返り咲いた#51矢倉選手だったが、その背後には#31 OOKA選手を抜いたばかりの#58入谷選手が。
本来の第4戦予選こそ雨で苦戦を強いられていたものの、ドライになれば、こちらのものとばかりに#51矢倉選手をかわしていく。
一方、130Rでは#22富田選手がまたも前に出るも、3周目の1コーナーまでに#29大崎選手が逆転。
その後方での3番手争いは、#58入谷選手と#41矢倉選手、#31 OOKA選手、
さらに#72大山正芳選手(ダイワN通商アキランドv.Granz)の4台に絞られたかと思われた。この時点では……。
ところが、2コーナーでストップした車両を回収するため、セーフティカー(SC)が導入されることに。
幸い、SCの先導は1周で済み、隊列が詰まった恩恵を最も受けることになったのが、#9関正俊選手(グラック& kts)だった。
#58入谷選手同様、本来の第4戦予選では雨に足を取られ、14番手からのスタートを強いられていたが、トップを争うふたりにも引けを取らないペースで周回を重ね、SC導入前には8番手にまで上がっていたからだ。
もちろんリスタート後もトップ争いは激しく、1コーナーで仕掛けた#22富田選手ながら、ここは一歩引く形に。
6周目の130Rで今度はインから前に出るも、またも1コーナーまでに#22大崎選手に抜き返されていた。
さらに、やはり。
#9関選手のオーバーテイクショーが続く。
5周目には#12金久選手を、6周目には#72大山選手をパス。さらに7周目には#31 OOKA選手をも抜いて6番手に上がる。
そして、タイミングをほぼ同じくして、#51矢倉選手には30秒のタイムペナルティがアナウンスされる。1周目の接触に対してのようだ。最終ラップには#9関選手の先行も許していた。
7周目、130Rでまたもや#22富田選手が前に出るも、最終ラップの1コーナーまでに#29大崎選手が抜き返すという、このレース何度も見た光景が。
このパターンで行けば、最後に前でフィニッシュするのは#22富田選手だったはず。ところが、スプーン立ち上がりで痛恨のミスが!
これで#29大崎選手が離したばかりか、3番手を走行していた#58入谷選手も急接近。
こういう時のベテランほど、勢いに乗ってしまうもの。3台が連なってシケインに飛び込んでいく。
だが、#22富田選手はシケインで痛恨のオーバーラン。明らかに#29大崎選手に対しては譲ったものの、#58入谷選手の前に出たのは微妙なところ。
辛くも逃げ切った#28大崎選手が2勝目を挙げ、単独でのポイントリーダーとなり、#22富田選手は「想定外の走路走行」のペナルティとして5秒加算で3位に降格。
2位は#58入谷選手が獲得した。
4位は最終ラップの逆転で#9関選手となり、
5位は#31 OOKA選手。
6位でゴールした#51矢倉選手は30秒の加算で14位まで落ち、繰り上がって6位には#12金久選手になった。
この第4戦再レースの結果、チャンピオン候補は#29大崎選手と#22富田選手、#9関選手の3人に絞られた。#22富田選手は第5戦で優勝しても、#22大崎選手は続く2位であれば、逃げ切れるだけに今回の様子を見れば、それはそう困難なことではないだろう。
実は#29大崎選手は、本来の第4戦でスタートシグナルの操作以上に気づいていたドライバーのひとりで、ゆえにブレーキを踏んで出遅れてはいた。
つまり、状況を冷静に把握し、実際には正しい判断を下していたことになる。そのことは強調しておきたい。
優勝:#29大崎達也選手(E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz)
「たぶん観戦されている方は、すごく楽しかったでしょうけど、やっている方はドキドキでした(笑)。
『あっちで行かれて、こっちで行って』で。接触もまったくなかったので、クリーンなレースでした。明日もしっかり勝って、終わりたいと思うので、この好調を維持します!
2位:#58入谷敦司選手(カプカv.Granz)
「本来の予選は雨で苦戦しましたが、まぁまぁ、これもレースだから。ここまで上がれたのは、たまたま(苦笑)。前がやり合ってくれたので、こんな順位になりましたが、単独だったらやばかったんじゃないかな。いっぱいいっぱいでした。でも、面白かったです」
3位:#22富田星羅選手(monocolle)
「最終ラップのスプーンで、ちょっとミスっちゃって、それがなかったら何もなく普通に抜いて、戻って来られたんじゃないかな、と。お互いリスペクトがあったから、多少のスペースはあったので、いいバトルはできたんじゃないかと思います。まぁ、できることはほとんどしたんで、明日もしかしたら大崎さん、リタイアするかもしれないし(笑)。そうしたら変わりますから」
4位:関正俊選手(グラック& kts)
「まぁまぁ、今日は今日で楽しかったです。ちょっとセッティング変えて、ストレート伸びるようにしたので。130Rと、大概、西の方で抜けましたね。明日はもっと前の方から行けますので、もっと楽しみです」
5位:#31 OOKA選手(G-TECH)
「私にしては珍しく決まりましたね、5回に1回ぐらいの、いいスタートができました。前回もそうだったんですけどね。バトルは面白かったですね、黄色い車の矢倉さんを、最後抜けたから良かったんですけど、苦戦していたら入谷さんや関さんが来ちゃって、やっぱり彼らは上手だなと思って。でも、いい勉強になったので、良かったです」
6位:#12金久憲司選手(ONE LAP COATアシスト青春親父)
「ちょっとブレーキバランスが今回、最近、全然出なかったんですよね。で、ローターを換えないといけないらしい。でも、換えていない。換えてくれたのかなと思っていたら、換えていなかったので、だから、ちょっと行ったら前がロックするんですよ、リヤがこう、ドリフトみたいになるし、前にやると煙出るんですよ。あれ、そんなきつく踏めないですよ。怖くて、飛び出るかと思いましたよ。入賞できて良かったですわ」














































































































