VITA CLUB 三重県鈴鹿市のレーシングカーコンストラクター

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鈴鹿クラブマンレースRd.4 VITA
2020/07/28 レポート

7月25日(土) 鈴鹿サーキット
鈴鹿クラブマンレースRd.4
FCR VITA Rd.2

7月25日・26日の日程で行われた鈴鹿クラブマン第4戦
今年3月の第1戦以来やっと開催された2戦目である。
久しぶりの開催を待っていた37台のVITA戦士たちが闘志を燃やしてエントリー、鈴鹿に集結した。

何と言っても今大会は、インタープロトシリーズ、KYOJO CUPが併催。
富士「FCR-VITA」シリーズのポイントも加算される訳で、VITAドライバーにとっては、富士 VS 鈴鹿の対決の舞台でもあった。

2019年の鈴鹿シリーズチャンピオンで、これまで3度鈴鹿チャンピオンを獲得している中里紀夫選手は
「富士にも速い人がいるからね。自分の力を出し切るだけ」と謙虚に話した。

FCR-VITA第1戦でポールトゥウィンを決めた小西岬選手は
「練習走行で鈴鹿の常連さんに近いタイムで走れているので、食らいついていきたい。
どんな天気でもどんとこい!という気持ちです」と意気込みを語った。

KYOJO CUPに参戦する女性ドライバーも今回7名、ダブルエントリーしてきている。

F3ドライバーで活躍した #38三浦愛選手は
「鈴鹿勢が速いし、VITAも奥が深いマシンだし、そう簡単には勝たせてもらえないとは思います。
でも鈴鹿は得意なコースですし、自分の中ではベストを尽くすだけなので、そういう意味ではいい感触を掴んでいます。
雨の富士ではブレーキングに問題を抱えていたけど
それは解消できたので、
雨を味方につける事ができると思います」と語った。

今年VITA参戦2年目
前回KYOJO CUP優勝の #37 翁長実希選手は
「VITAのデビューレースが昨年のVITA OF ASIAで、鈴鹿はそれ以来なので約1年ぶりです。
FCR-VITAはトップの1秒落ちぐらいまでは行けそうなので、決勝ではバトルの中で上位にからんで行きたいと思っています。」とコメント。

実は今回とても楽しみにしていたドライバーの1人
#87山本龍選手。
キャリアウーマンの傍モータースポーツを楽しむ
お洒落ライフなLadyである。
マイVITAを片手に背負い(ちょっと重い)
富士に筑波に鈴鹿に遠征。
1に練習2に練習3、4が練習5に練習。
ドライバーの鑑なのである。
「鈴鹿もレースに出ているので、初めて走る人たちよりは有利だと思っています。
今回はシートやブレーキパッドを変更して手こずっていたけど、なんとか自分のものにできてきました。
週末はウエットなので一度はウェットで走りたかったけど、結局ドライでしか走れなかった。
その部分だけが心配です。」と語った。

今年から参戦のカート上がり辻本始温選手は
「F1も走っていた鈴鹿サーキットは昔からすごく走りたくて、鈴鹿サーキットを走るということだけで光栄です。
富士とは違ってテクニカルなところがいっぱいあって、
すごく難しいサーキットだと思いますが、
富士で勉強してきたウエットでの走りを鈴鹿でも応用して、攻略できるようにしていきたいと思います。」
と語った。

今年から参戦の#8猪爪杏奈選手は
「鈴鹿はスーパー耐久とJAF-F4で走ったことはあるけど、VITAは初めて。
根性がいるしテクニカルだし、一瞬のミスで全てのリズムが崩れちゃたりとか難しいけど、
その分、タイムが出たときは『全てまとめることができた!』って感じで面白いです。
上を狙おうと思うと空回りしてしまうので、自分の力をすべて出し切ることに集中します。」とコメント。

富士ではしっかりと速さを身につけてきた
#36荻原友美選手は
「自分のキャリアはすべて富士のレースだったけど、
タイム的や技術的に悩んでいた時に鈴鹿で開催される話が飛び込んできた。
自分に足らないものがここ(鈴鹿サーキットのコース)にあると思っていて、荷重のかけ方やマシンコントロールがすごく勉強になっている。
もし今回結果が出なかったとしても今後に必ずつながる経験ができると思っています。」と語った。

KYOJO CUPで優勝経験がある #48 星七麻衣選手は
「鈴鹿はN-ONEで走ったことがあるけどVITAは初めてです。
富士より飛び込んでいくところが多いので、
スピードやリスム感が大事だと思いました。
決勝までに課題をクリアしていきたいと思います。」
とコメントした。

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今回のレースは1Dayレース.
25日(土) 午前練習、午後予選、決勝
で開催された。

■公式予選 25日13時40分スタート。
 Weather: Cloudy      Track: ウェット

それまで降っていた雨も止み路面は徐々に乾くかと思われたが、セッションがスタートすると雨がぱらつきハーフウエットでセッションが進み、
後半は雨が止んで乾いてくる難しいコンディションとなった。
タイミングモニターのトラブルによりタイムがわからないまま終了したが、

終わってみると元山泰成選手が2分27秒863を記録して
デビュー以来2戦連続のポールポジションを獲得。

2番手は昨年の岡山シリーズのチャンピオンで、
鈴鹿開幕戦優勝のバイエルン松尾選手で2分28秒282。
3番手には2分28秒246で鈴鹿シリーズ2019年チャンピオンの中里紀夫選手が続いた。

ポールポジション #21元山泰成選手
「1週間前にクラッシュしてどうなるかと思ったが、皆さんが懸命に直してくれて、マシンの調子もすごく良くなった。
路面が乾いてきてベテランの皆さんより速く走れるようになった。
ウエットでもドライでも決勝は一番前からスタートできる利点を生かして優勝したい。」

予選2位 #7バイエルン松尾選手
「2位は悔しいけど、スタートで元山君を抜いてトップに立ち、そのままゴールしたい。
雨は得意なので、決勝は雨になることを祈ってる。」

予選3位 #1中里紀夫選手
「2分27秒台が必要だと思っていたけど28秒台だった。
決勝は欲を出しても仕方ないので、自分の力を出し切って走る。」

■決勝レース 25日16時40分スタート(8周or 25分)
Weather :Rain   Track:ウェット

37台のVITAが華やかにスターティンググリッドに並ぶ
↓クリックで拡大

雨が強かったため、フォーメーションラップは行われず、セフティーカー先導でレースがスタート。

そして1周でセフティーカーがピットに入りバトルがスタートした。
元山選手が絶妙なスタートを見せ、2位以下を大きく引き離して2周目に突入。

2番手松尾選手は独走状態で元山選手を追う展開となった。
3番手スタートの中里選手はペースが上がらず2周目終了時には5位まで順位を後退。

代わって3位に山谷直樹選手が、4位にRYU選手が浮上し、そのまま上位はこう着状態が続いた。

しかしやはり魅せたのは中里選手とRYU選手。
一旦は離された中里選手だったが、
5周目にはRYO選手に追いつき、残り2周となった7周目、
中里選手は1コーナーでスライドしながらRYO選手をオーバーテイク。

しかしRYO選手も黙ってはいない。
ダンロップコーナで中里選手に仕掛け一気にオーバーテイク。実力で順位を取り戻したのだ。

中段勢で注目されたのはKYOJO CUP勢のバトル。
13位の山本龍選手を先頭に、三浦愛選手、辻元始温選手、翁長実希選手が続いていたが、
山本選手が順位を落とし、三浦選手が13位に上がった。
その後三浦選手は12位に浮上、大山正芳選手、岸本尚将選手、遠藤浩二選手らとバトルを繰り広げ、最終的に13位でチェッカーを受けた。
翁長選手と辻本選手のバトルは翁長選手が制して15位、
辻本選手は16位。山本選手は18位でゴールした。

終盤、2位の松尾選手がトップに徐々に迫る場面もあったが追いつくには至らず、元山選手がデビュー2戦目にして嬉しい初優勝。

2位 バイエルン松尾選手
「結果には満足していないけど、今日はしゃーないわ。スタートはミスってしまった。
普通のVITAの走り方では速く走れず、
色々試してみたらカートのようにコーナーでアクセルを踏んだら曲がるようになった。
それを3周目ぐらいに気づいたけど遅かったね。悔しいけど精一杯やったよ。」

そして山谷選手が3位を守りきってチェッカーを受けた。
3位 山谷直樹選手
「ちょっと予選が自分の中では不甲斐ない順位だったので、表彰台まで行けたのは良かったね。
でも本山さんや松尾さんよりペース的には遅かったので、決して満足できる結果ではないね。
自分の課題もあるので(その課題を解決して)、楽しみながら次のレースも精一杯戦いたい。」

優勝 元山泰成選手
「自分が思っていたより路面がグリップしたので『これは行ける!』と思った。
ローリングスタートもタイミングがばっちりで、バイエルン松尾選手を引き離すことができた。
レース中は後続との差をコントロールしていたので、心配することはなかった。」

若い頃カートをやっていたが一度辞めてしまった。けれどもやはりこの世界が忘れられず再びレースに参戦することに。デビュー戦の鈴鹿クラブマン第1戦はポールこそ奪ったものの、そう簡単に優勝は出来なかった。この数ヶ月、体重を7Kg落としドライビングを1から見直した。
そして2戦目にして優勝を奪い取った。
今後の活躍に期待したい。

《VITA倶楽部賞》
【優勝】 ¥30,000  【ポールポジション賞】¥20,000

《ダンロップ賞》
【優勝】 DIREZZA V01 4本【副賞26位】 副賞

おめでとうございました。

《決勝結果》

シリーズ賞もお忘れなく。


《ブリーフィング》

《ブリーフィング》

今回のレースは37台のVITAスプリントレース、(1台出走せず)
ということもあり、福山英朗さんからスポーツマンシップのお話をいただいた。
お互いを大切に気遣うレースになることが目標です。

スターティンググリッドでは、一人一人に声をかけてくださる福山さん。
お陰で37台のVITAドライバーは大雨の中にも関わらず、
素晴らしいレースを演じてくださいました。
ありがとうございました。

《レースを終えて》

昨年度チャンピオンのベテランDr.中里選手に感想を聞いて見ました「雨がすごくて怖いレースだった。前が全く見えないのでとても疲れた。
フラストレーションの溜まるレースでした」

そんな大変な環境の中、クラッシュもなく素晴らしい舞台を演じてくださったVITAドライバーの皆さまに敬服します。
本当にありがとうございました。

VITA倶楽部