鈴鹿クラブマンレース第4戦 CS2
7月26日
3月15日に行われたクラブマンレース第1戦以来の開催となった今回は、
CS2クラスに12台がエントリーしていた。
ただ残念ながら2台が出走取りやめとなり10台の参戦。
クラブマンスポーツから今年CS2に戦いの場を移した
#21いむらせいじ選手CS2の走り
常に速さを見せる#46松本吉章選手
#5TOMISAN選手
2017年のチャンピオン#24FLYING RAT選手
昨年の最終戦で優勝した#12金久憲司選手ら、錚々たる面々が集った。
チャンピオン経験があるものの昨年は悔しいレースが続き、開幕戦も結果を出せなかったFLYING RAT選手は巻き返しを図るべく気合が入るが、今回はインタープロトとのダブルエントリー。
「自粛中は走っていなかったので最初はどうなることかと思ったけど、だんだん調子が上がってきました。ドライでもウエットでもみんな条件は一緒なので、その中で精一杯走って楽しみたいと思っています。」と意気込みを語った。
■公式予選
前日の夜から降り出した雨で25日午前中に行われた練習走行はウエットコンディションだったが、
14時15分にスタートした公式予選(20分間)までには雨が止み、
路面にはわずかにウエットパッチが残るものの、ほぼドライコンディションでセッションがスタートした。
VITAと同じく、今回もタイミングモニターが動かず展開がわからない状態に。
そんな中、序盤に松本吉章選手といむらせいじ選手が前後に並んで、タイムアタックを繰り広げる様子が見られたがタイムは不明。終盤はまた雨が降り出し、セッションが終了した。
終わってみるとポールポジションを獲得したのはいむらせいじ選手で2分16秒954。2番手は松本吉章選手で2分17秒671。3番手にはTOMISANが2分18秒012でつけた。
ポールポジション #21いむらせいじ選手
「走り出すと徐々にリアがグリップしなくなる症状が出るけど、早いタイミングで前を走る松本選手に食らいついてなんとか1周だけタイムを出すことができた。決勝レースはどうなるかわからないが、精一杯戦うだけです。」
予選2位 #46松本吉章選手
「もう少しタイムが出せると思っていたけど、セッティングが合ってなかった。決勝レースは楽しんでいきたいと思ってます。結果は完走さえすればついてくると思っています。」
予選3位 #5TOMISAN選手
「完全にドライコンディションだった。満足していないけど、こんなもんじゃないかな?決勝レースは自分の力を出して精一杯走りますよ。」
■決勝レース
今回もRSクラスとの混走で行われるCS2クラス。
決勝レース(10周 or 30分)
。雨は止み、ほぼドライコンディションでレースはスタート。
ポールポジションのいむらせいじ選手はRSクラスをも抜いてしまうのではないかと思わせるほどの好スタートを決めたが、
2位以下は大混戦となり、4番グリッドの金久憲司選手が2台抜いて2位に浮上してきた。
1周目のシケイン、4位争いを繰り広げていたTOMISAN選手と田中諭選手が接触。TOMISAN選手はほぼ最後尾でレースに戻り、田中選手はリタイヤとなってしまった。
トップのいむら選手以下、金久選手、松本選手、FLYING RAT選手による激しいトップ争いが繰り広げられ、
4周目、予選と同じようにリアタイヤが厳しくなってきたいむら選手を金久選手が捉えトップ入れ替わり。
5周目の1コーナーでは松本選手が順位を上げ、これでいむら選手は4位まで順位を下げてしまった。
次にいむら選手に襲いかかったのはFLYING RAT選手。5周目のシケイン手前でいむら選手をオーバーテイク。しかしいむら選手も意地を見せ6周目1コーナーで抜き返した。
このバトルは翌周も続き、同じくシケインでFLYING RAT選手が前に出るも、次の1コーナーでいむら選手が前に。
グリップしないリアタイヤを抱えながら、いむら選手は3位の座を守った。
後方ではTOMISANが魅せる走りを披露した。1周目の接触で9位まで後退したが、3周目には8位、4周目は2台抜いて6位、そして6周目には5位まで上がってきたのだ。この時点で4位との差は10秒近くありこれ以上前を追うことはできなかったが、素晴らしい追い上げをみせた。
5周目には1.5秒の差があったトップ金久選手と2位松本選手の差は、6周目に一気に詰まりテールトゥーノーズで7周目に突入した。残り2周、この2人は激しいバトルを繰り広げ、
ファイナルラップのヘアピン立ち上がりからスプーンにかけて松本選手は金久選手に仕掛けた。スプーン入り口でインを閉める金久選手に対し、さらにインを狙う松本選手。ここで軽く接触してしまったが2台は体勢を崩すことなくコーナーを立ち上がり、金久選手がトップをキープ。接触の影響でボディーがタイヤに当たり、白煙を出しながらの走行となったが、
金久選手がトップでチェッカーフラッグを受けた。金久選手との素晴らしいバトルを見せてくれた松本選手が2位。FLYING RAT選手との激しいバトルを制したいむら選手が3位でフィニッシュした。
優勝 金久憲司選手
「前のTOMISANのグリッドが水が多かったので、スタートで抜けると思いラインを変えてスタートできるように止めた。それが当たってスタートで2台抜く事ができた。最後の松本選手とのバトルどうなるかわからなかったけど『絶対!(に抜かれない)』という気持ちで走った。ファイナルラップのスプーンで当たったけど支障はなかったし、バトル自体は楽しめたよ。また次がんばります。」
2位 松本吉章選手
「スタート大失敗してからの追い上げだったけど、タイヤを持たせるのは自信があったから1台ずつ確実に抜いていこうと思っていた。ファイナルラップの優勝争いはマッチャン(200R)右から行こうとしたが行けず、スプーン入り口でインにラインを変えて接触してしまった。金久選手が何事もなかったかのように走り続けてくれたから助かったけど、接触してしまったことはとても心残り。反省点です。気持ちを入れ替えて、今シーズンなんとか1勝ぐらいはしたいな。」
3位 いむらせいじ選手
「リアタイヤがきつくてペースが上がらなかった。終盤のFLYING RATさんとのバトルはシケインの立ち上がりラインさえ気をつければストレートで抜き返すことができると思っていたから、無理にブロックすることはしなかった。今後のためにリアタイヤに負担がかからないセッティングや乗り方を見つけていかないと優勝争いに加われない。この課題をクリアして次に備えます。」
今回のCS2レースでは、ブリーフィングに福山英朗さんのお話をいただきました。
スポーツを通しジェントルマンとしての良いお話を聞く中で、
レースは思いやりの心を育てる、素晴らしいスポーツなんだなと
あらためて考えさせられました。
CS2のマシンには新しくヘッドレストが製作され、しっかりとドライバーの首をサポートしてくれています。
スピードの速いレーシングマシンだからこそ、安全にレース開催を考えていきたいと思います。
ウエストレーシングカーズ(株)