【MEC120】Rd.3 OKAYAMA
MEC耐久レースは、スポーティング(レギュレーションなど)と
テクニカル(技術規則)の
両面の強化に重点を置いた新未来に向けたレースです。
今まで地方選レースで弱いと言われる箇所のレベルアップを目指し、『レギュレーションを深く理解し』、その重要性を共有することに注力。
これは、参加者全員のスキルアップを確実にするための重要な取り組みであり、トップカテゴリーでも通用する学びを目標としています。
v.GranzとVITAによる2時間耐久レースシリーズ「MEC 120」は、ここからシーズン後半戦に!
第3戦の舞台は岡山国際サーキット。
昨年は最終戦として12月の開催だったこともあるのだろうが、4クラス合わせたエントリーは8台増の48台と、相変わらずの活況ぶりを呈していた。
前回も本山哲選手が、星野星羅選手と阪直純選手とともに#22モノコレSUN’S CREATEをドライブすることで話題を集めたが、今回もエントリーしてくれたのは嬉しい限り。
そして今回は、前週に行われたSUPER GTで、GT500クラス初優勝を飾ったばかりの名取鉄平選手が初参戦。
KEN ALEX選手とともに#6 BUZZ RACINGをドライブする。
勢いを見せてもらおうではないか!
v.Granz予選
v.GranzのエントリーはPro-Amaクラスが12台、Ama-Amaクラスが10台と、合計22台に及んだ。
ここまで2戦終えてPro-Amaのランキングトップは
第1戦・もてぎを制し、第2戦・鈴鹿でも3位の#23 J-LOC M&M v.G。
前回は欠場した元嶋佑弥選手が復帰し、DAISUKE選手と小松響選手のレギュラートリオで臨む。
3ポイント差で追いかけるのは#51 RT HERO’S JUNIOR。
こちらも奥本隼士選手が復帰し、DANZEL WAYTON選手とコンビを組む。
そして3位が#31 G-TECHのOOKA選手と澤圭太選手だ。
Ama-Amaクラスのトップは#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzながら、前回で白崎稜選手がプロドライバーに昇格し、Pro-Amaクラスに移行したため、事実上権利を失っている。
また、前回優勝の#9 Vグランツは欠場。
単独のトップに立つ可能性が濃厚なのは、#2 SHINTO制動屋TMR萬雲塾のGAMISAN選手とHIROBON選手ながら、5ポイント以内に4チームが並んでいるため、急展開の可能性も十分ある。
さて土曜日の午後に行われた練習走行でトップは、#86 Dr.Dry Racing Teamの荒川麟選手が記した1分38秒168。
日曜日の午前に行われた予選は、気温も路面温度も下がっていることから、これを上回るタイムが期待された。
他レースのスケジュールの乱れから、グランツの予選は定刻より6分遅れ、9時46分にスタートし、計測は15分だ。
計測2周目からアタックが開始され、まずはトップが#61 K.Kヨネタニ アキランドv.Granzの阪口良平選手で、1分38秒074を記録し、これに続いたのが1分38秒882の荒川選手。
次の周に荒川選手は1分38秒096まで短縮するが、あと一歩のところでトップには立てず。
そのトップ、阪口選手はピットに戻ってくるも、すぐ再びコースイン。どうやら重大なトラブルではなさそうだ。
続いて荒川選手が1分38秒927をマークし、ついにトップに立つとともに、レコードタイムにもあと一歩まで迫ってきた。だが、それも束の間、仕切り直しのアタックによって、阪口選手が1分37秒613をマークして、トップに再浮上! なおかつ2年ぶりのレコードタイム更新ともなった。
また、この周には#15岡部自動車アイフォア神戸v.Granzの銘苅翼選手も、1分37秒937を出して3番手に浮上していた。
この後、阪口選手と荒川選手、銘苅選手はもうワンアタックかけるも、いずれもタイム更新ならず。
もちろん、この3人のタイムを上回る者は現れず、
阪口選手が米谷浩選手、畑享志選手とともにドライブする、
#61 K.Kヨネタニ アキランドv.GranzがポールポジションとPro-Amaクラスのトップを獲得。
その脇には荒川選手が下野璃央選手と大阪八郎選手とともにドライブする、
#86 Dr.Dry Racing Teamが並ぶことになった。
3番手は銘苅選手が長島正明選手と前嶋秀司選手とともにドライブする、
#15岡部自動車アイフォアv.Granzで、Ama-Amaクラスのトップも獲得。
4番手は眞鍋高大選手と石川京侍選手、山下亮生選手の#19 C.H.Iミツヤwithアキランドで、
1分31秒131を記したアタッカーは、もちろん石川選手。
5番手はAma-Amaクラスの2番手で、1分38秒198を記した浦田祐喜選手とともに、
#72ダイワN通商アキランドグランツを駆るのは大山選手と橋本守生選手。
そして6番手は#57ファイブコアジャパンv.Granzで、川合孝汰選手が1分38秒289をマークし、今回も金澤力也選手、川村克透選手とのトリオで臨む。
7番手は#51 RT HERO’S JUNIORで、アタックを担当したのはDENZEL選手。
そして、8番手はHIROBON選手が1分38秒570を記録した、#2 SHINTO制動屋TMR萬雲塾。
なお、チャンピオンを争う#31 G-DASHは9番手から、
#23 J-LOC M&M V.Gは10番手から決勝に臨む。
戦略の駆使でじわりじわりと上がってくる、2チームだけに決勝ではどこまで上がってくるか注目される。
また、注目の#22モノコレSUN’S CREATE v.Gは富田選手のアタックで11番手、
そして#6 BUZZ RACINGは名取選手がアタックしたものの、16番手とやや不本意な結果となっている。
だが、その分、決勝で必ず魅せてくれるはずだ。
ポールポジション&Pro-Amaクラス予選トップ
:# 61 K.Kヨネタニ アキランドv.Granz
米谷浩選手「せっかくポールポジション取ってもらったので、何周かはトップ守りたいなと。
スタートで行きます」
阪口良平選手「7秒台入れたいと思っていて、練習からタイムを想定して。後レコードもそれぐらいだったので、狙っていました。
岡山は走り込んでいるし、調子は良かったんですけど、ただ予選中に1回、Wヘアピンで失速しちゃったので、それでピットに戻ってきて、メイン落として、もう1回出ていったって感じだったんですけどね。
リズム崩れそうになったけど、なんとか1周まとめてきたという感じですね。なんとかまとめられたので、あとはふたりに、いい意味でドキドキしてもらおうと!」
畑享志選手「誰に抜かれないように。つなげば1番なんで、抜かれないように頑張ります。
中途半端な若手もいて速いので、粘ります!」
総合2番手& Pro-Amaクラス予選2番手
:#86 Dr.Dry Racing Team
荒川麟選手「最前列なんで問題ないと思います、出し切った予選だったので。
でも、ちょっとマシンバランス的に悪いところもあって、苦しかったんですけど、いい順位かなと。
トップも見えるタイムではあるので、そんなに気にしていません。
昨日はフォーミュラビートの走った後で、今日はヤリスが走った後だったから、ちょっとコンディションが悪くなっていたような気がします。決勝、頑張ります」
総合3番手&V.GranzAma-Amaクラストップ:
#15岡部自動車アイフォアv.Granz
銘苅翼選手「ニュータイヤを週末通して履くのが初めてだったので、
やっぱり履かずにセットアップやってきた分、ニューのいちばん良い車のバランスが見られなかったというところと、僕がニュー履くのが初めてだったので、そこの差の分がトップとはあるので、そこまで悪くなかったです。
雨自体も僕、v.Granzでレインタイヤも履いたこともなくて、当然、雨も走ったことないのでわからないですけど、2時間のレース、長島さんと前嶋さんと3人で走って、クラッシュすることなく走れれば。
そこまで結果にとらわれず、頑張りたいと思います」
総合4番手& Pro-Amaクラス3番手
:#19 C.H.Iミツヤwithアキランド
石川京侍選手「手応えはそこそこありましたけど、飛び出したので、先に帰ってきました(笑)。1周はまとまって、もう1周行こうかという時に飛び出しちゃったので……って感じですかね。
決勝も頑張ります、雨やけどね~」
総合5番手&Ama-Amaクラス予選2番手
:#72ダイワN通商アキランドv.Granz
浦田祐喜選手「まぁ、調子は良くて、クラストップは取れたかなと思ったんですけど、まさかの2番手でした。
けっこう僅差ですけどね。
決勝は雨かもしれないですけど、最後まで生き残って頑張ります。
総合6番手&Pro-Amaクラス4番手
:#57ファイブコアジャパンv.Granz
川合孝汰選手「ウェイトが重くて。軽いんですよ、
チームメイトが。すごくウェイト乗っているんで、ストレートが3~4km/h遅いから、
そういうことです。ウェイトを抜くと、多分7秒台に入るんじゃないかと思いますけど、グランツで初めて岡山走って、セッティングもなかなか決まらない中、上出来だったと思います。
7秒は週末通して入る感じまったくなかったので。過去、ここでv.Granzが雨で走っているかわからないですけど、たぶんみんなあんまり走っていないでしょうから、コースアウトしない、
ペナルティもらわないことに徹していけば、淡々と行っても、そこそこのところにはいられるんじゃないかと思っています」
VITA-01予選
つい数日前までは「暑い、暑い」と連呼していたが、ようやく秋らしくなってきて、「暑さ寒さは彼岸まで」とはよく言ったもので、この週末はちょうどいいレース日和となっていた。
9台がエントリーしたPro-Amaクラスのランキングトップは、第1戦で優勝、第2戦も3位で、まだ表彰台を逃していない#80ブライルバッテリー・マーズ01。
今回は下垣和也選手と加藤正将選手のコンビで臨む。
5ポイント差で追いかけるのは、
#83スリーワイドレーシング・レプリスポーツ。
第1戦同様、齊藤隆選手と上野大哲選手、畦柳拓武選手のトリオは、ここまで3位、2位と来ているだけに、もちろん狙うは1位のはず。
そして1ポイント差で続くのが、
#11リーガルトップwithガレージプラチナ。
今回は高橋裕史選手と末廣武士選手、西田拓矢選手という構成だ。
一方、17台がエントリーしたAma-Amaクラスのランキングトップは、#81東京IRCニルズvivo VITA。
ここは2位に12ポイントの差をつけている。
今回は菊地靖選手が欠場し、川福健太選手とYOSHIO ISHIKAWA選手のコンビで臨む。
2位は#714 Final Lap Racingの金本きれい選手と藤原大暉選手。
前回欠場の分を、どこまで埋められるか注目される。
そして、ここから5ポイント差で続くのが、#18(株)オオハシ☆ASRAN☆VITA01の大橋孝行選手と太田達也選手だ。
土曜日午後に行われた練習走行では、今回は松本匡史選手とのタッグに改めた、#999 m dent with萬雲塾VITAの徳升広平選手が1分45秒085でトップ。
しかし、結論から先に言えば、VITAの予選でこれを上回れる者は現れなかった。
アウトラップと計測1周目をウォームアップに充てて、計測2周目には徳升選手が1分45秒414でトップに立ち、
2番手は1分45秒538で#510 TMR×萬雲塾VITA01の迫隆眞選手で、
3番手は#105ヨシムラオートVITAの谷川達也選手。
V.Granzの予選のように、徐々に上がっていくかと思われたし、この3人はクーリングの1周を挟んで、再びアタックをかけていたから、なおのこと。
だが、揃ってタイムアップならず。
ひとり#106恵比寿Moty’s制動屋VITAの有岡綾平が、計測4周目に1分45秒758、次の周には1分45秒460を出して3番手に食い込んできただけで、上位にはほぼ変動はなし。そうは言っても、トップから1秒差に13台が続いただけに、いかにVITA使いたちが進化しているかがわかる。
結局、ポールポジションは#999 c dent with萬雲塾の徳升選手が獲得。
貫禄のスピードを見せつけた。
2番手にはベテランの谷川選手がつけ、吉村雅一選手とドライブする#105ヨシムラオートVITAを決勝のフロントローに並べることに成功した。
3番手はTAKE chan選手と柿沼一輝選手と組む、#106恵比寿Moty’s 制動屋VITAの有岡選手。
Ama-Amaクラスのトップも獲得した。
4番手は後藤武史選手と今回もタッグを組む、#510 TMR×萬雲塾VITA01の迫選手。
昨年のスーパーFJ鈴鹿・岡山チャンピオンで、今年はFIA-F4に参戦中の若手ドライバーは、VITAもいち早くモノにしたのは間違いない。
5番手は#13 odula TONE TMR VITAの武地孝幸選手と猪股京介選手。
アタックを武地選手が担当し、1分45秒543をマーク。
6番手は#714 Final Lap Racingの金本きれい選手と藤原大輝選手。ここは藤原選手が1分45秒786を記録していた。
ちなみに3番手から6番手を、Ama-Amaクラスが独占。
一方、ランキングトップのチームはと言えば、#81東京IRCニルズvivo VITAの川福選手、ISHIKAWA選手が総合では9番手、Ama-Amaクラス8番手ながら、#80ブライムバッテリー・マーズ01の下垣選手と加藤選手は総合19番手、Pro-Amaクラス7番手と苦戦を強いられている。
ここからどこまで順位を上げてくるか、大いに注目されるところだ。
ポールポジション& Pro-Amaクラストップ
:#999 c dent with萬雲塾VITA
松本匡史選手「もう優勝狙って頑張ります! 天気が悪いと、かえって良いかもしれないし、その方が楽しそうです。ウェットは走っていますけど、セットも変えたので、その方が。はい、乗れると思います、良いと思います!
徳升広平選手「意外と差がなく、僅差ですね。
僕としては出し切ったですね、ギリギリでしたが。本当に運ですよね、この差は。
位置関係が良くて、スリップが効いたおかげの差でしかないので。
車のバランスは良かったので、僕としては全て出せたと思う予選でした。
決勝は雨っぽいんですが、雨は雨で、車の方はイケていると思うので、問題なく上の方を狙えると思っています」
総合2番手&Pro-Amaクラス2番手
:#105 ヨシムラオートVITA
谷川達也選手「じじぃクラス作ってもらいたいですよ。疲れます、僕は。
二回りぐらい若い子たちと走っているんですから(笑)。本当は2番手喜びたいところですが、僕、自分でミスっているんで。車のバランスじゃなくて、自分でミスってタイム落として、そこまで順位が上だと思っていなくて、それでも上にいるから、余計に自分が悔しくてねぇ。
でも、しょうがないですね、決勝は吉村さんが頑張ってくれるので、僕は楽になるでしょうし、
まぁまぁ。楽しまないとね!」
総合3番手& Ama-Amaクラストップ
:#106恵比寿Moty’s制動屋VITA
有岡綾平選手「竹内さん(TAKE chan選手)が肩、痛めちゃったので、たぶん決勝を走れないと思うんですよ。
僕と柿沼さんのふたりで走って、竹内さんも表彰台にあげようと思っています。
僕の走りはクラストップなので、良かったです」
総合4番手 Ama-Amaクラス2番手
:#510 TMR×萬雲塾VITA01
迫隆眞選手「トップを狙えるフィーリングがあって、ベストラップの周、1位を狙える感じだったんですが、その周に邪魔が入っちゃって、ベストタイム出せませんでした。
でも、優勝狙えるポテンシャルがあるってことは分かったので、決勝に向けて上がっていければ良いですね。
僕のベストライムは5秒2とか3行く予定だったんです。
けど、Wヘアピンの1個目で前に入られちゃって……。
決勝も頑張ります、雨ですけど(笑)。初めての雨!」
総合5番手&Ama-Amaクラス3番手
:#13 odula TONE TMR VITA
武地孝幸選手「序盤はスリップ使えていて良かったんですけど、最後の方、マイナス表示になった時に追いついちゃったので、もうちょっと出る感じだったんですけどね。
結果としては十分かなと思います。本当にね、追いついていなければ1番もあったんじゃないかな?
決勝はスタート、猪股選手に行ってもらって、2スティント走ってもらうんで大丈夫です!」
総合6番手& Ama-Amaクラス4番手
:#417 Final Lap Racing
藤原大暉選手「いろいろ昨日から燃費とか計算してもらっていたんですが、予選になって思ったよりもペースが上がって燃料が保たなくなっちゃって、アタック中にガス欠症状が出ちゃって……。
その前の周周に、まとめに行ったのがベストラップという感じでした。
上位は僅差で、そこに食い込めるだけのポテンシャルはあったので、それを早めに出せなかった自分もありますし、しょうがないですね。
決勝は雨っぽいですから、不安でしかないんですけど、絶対完走で、しっかりポイント獲りに行きたいですね」
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