#30窪田俊浩選手
(A-PEX☆TOKAI DENSO☆VITA)
🏆最後尾から追い上げ、圧巻の初優勝!
全7戦で争われる2025年のVITAもてぎ・菅生シリーズ第4戦は、再びモビリティリゾートもてぎに舞台を移し、7月27日に開催された。
菅生に続いてもてぎもエントリーの#44 山口 心愛 選手(FIRSTGARAGE 大和設備工業 VITA)
『自分的には菅生が好きですね。コースが楽しい』
もっともっと走ってスキルUP応援しています。
しかしながら、大いに賑わいを見せた開幕戦・MEC 120からすると、今回のエントリーは7台と寂しい限り。第2戦も12台、スポーツランドSUGOで行われた第3戦も17台だったのに。
同じ日に同じ関東の筑波サーキットでも、レースが行われている影響なのだろうか?
重複して参加しているドライバーは少なくても、走らせるチームやガレージが他のレースとも合わせ、苦慮の末……ということは大いに考えられる。あるいは、もてぎが魅力を欠くのか。
いずれにせよ同地区のサーキットであるからには、こういった日程にもっと配慮して欲しいもの。
しかしながら、少ないとはいえ、集まったドライバーは誰が勝ってもおかしくない顔ぶれだ。
そういった意味では、見応えのあるバトルが繰り広げられそうである。
予選
練習走行で好調さを伝えられたのが、#30窪田俊浩選手(A-PEX☆TOKAI DENSO☆VITA)だ。
前2戦は富田星羅選手、有岡綾平選手といった若手を引き連れての参戦だったが、監督とエンジニアも兼ねる存在だけに、自分だけに集中できたのが良かったのか(失礼)、
セッティングも決まれば、走りも完璧。常にトップタイムを記していた。当然、予選も#30窪田選手がリーダーになると予想された。
温度の高さも相まって、それぞれアタックを早々に開始する。
アウトラップだけでウォームアップを済ませ、まずトップに立ったのが#80志賀卓弥(シードソリューション・マーズ・01)で、2分14秒756をマーク。
だが、即座に#32カワモトミツル選手(シンエイジャパン&オートルックVITA)が2分14秒746で、僅差ながらも上回ってくる。
計測2周目も、#80志賀選手が2分14秒284までタイムを詰めたが、#32カワモト選手は2分13秒803を記して、すぐトップを奪い取る。
そんな目まぐるしいトップ争いの最中に、ピットに戻ってきたのが#30窪田選手だ。
何か微調整だけして、すぐコースに戻るかと思いきや、何とリヤカウルが開けられたではないか! どうやらトラブル発生のよう。そのままピットを離れることなく、予選を終えることに……。
一方、ポールポジション争いは#32カワモト選手がしっかりクールダウンしている間に、#80志賀選手は2分14秒174にまで詰めるも、逆転するまでには至らず。
次の周にはピットに戻る。逆に#32カワモト選手はタイムアップこそ果たせなかったが、2分13秒824を記した後、位置取りも整えて最後まで周回を重ねていた。
2分14秒台の前半でラップを揃え、まるでコンスタントも問題なしとアピールしているかのようだった。
結局、2分13秒台にひとり乗せた、#32カワモト選手がポールポジションを獲得し、2番手は#80志賀選手。
第2戦で初優勝を飾った#83柿沼一峰選手(プラチナ恵比寿NUTEC制動屋VITA)が、計測2周目に記録した2分14秒229で3番手を獲得。
#8イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivo VITA)が2分14秒293で4番手につけ、
この後に#65小松寛子選手(XCEL-LITEマーズ01)、#44山口心愛選手(FIRST GARAGE大和設備工業VITA)、女性ドライバーふたりが続いていた。
一方、#30窪田選手は2分16秒059で7番手、すなわち最下位となってしまった。エンジン冷却水の循環ポンプのベルトが切れて、オーバーヒート状態になっていたのが原因。幸い、エンジンにまでダメージが及んでいなかっただけに、決勝には臨めそうだ。
ポールポジション:#32カワモトミツル選手
(シンエイジャパン&オートルックVITA)
今回はみなさんとても上手な方々ですので信頼しながら予選を走ることができました。
もてぎがホームコースということもありますし、場所取りが良かったということでなんとかポールを取れました。
たまたまでも前回と続けてポールを取れたということは嬉しいですが、大先輩方の背中からたくさんのことをいつも学ばさせていただいております!
予選2番手:#80志賀卓弥選手
(シードソリューション・マーズ・01)
今回はほとんど出し切れた結果ですね。結果としては満足です。
自分の中でも2番手という結果は上出来でした。
先輩方と違ってまだVITAに慣れきっていないので、レースラップはあまり自信がないですがなんとかこのポジションを死守したいと思います。
予選3番手:#83柿沼一峰選手
(プラチナ恵比寿NUTEC制動屋VITA)
シリーズチャンピオンのことを考えるとこの結果だとレースは優勝するしかないですね〜。。。
予選は内圧外しちゃって、あまりいい感じではなかったです。
崖っぷちな感じなので、なんとしても頑張っていきたいと思います!
予選4番手:#8イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivo VITA)
昨日とおんなじ時間におんなじように走っているんですけど、気合いが入りすぎてしまうんですよねぇ。。。
なんかオーバーに感じちゃうんですよね〜。多分気持ちで突っ込みすぎてしまってるんですよね。昨日はタイムも十分に出ていたんですけど。
決勝は頑張って表彰台は獲りたいです。
予選5番手:#65小松寛子選手(XCEL-LITEマーズ01)
トップの人とのタイム差が1秒近くになってしまったんでまだまだだなという感じですね。
自分の中でももう少しここが。。。というところがあるのでそこをもっと頑張っていきたいですね。
今年から速いチームメイトができたので一緒に頑張っていけるのはすごいいいですね。
決勝は表彰台を目指して頑張っていきたいです。
予選6番手:#44山口心愛選手
(FIRST GARAGE大和設備工業VITA)
トップの人とのタイム差が1秒近くになってしまったんでまだまだだなという感じですね。
自分の中でももう少しここが。。。というところがあるのでそこをもっと頑張っていきたいですね。
今年から速いチームメイトができたので一緒に頑張っていけるのはすごいいいですね。
決勝は表彰台を目指して頑張っていきたいです。
決勝
決勝は10周での争い。このレースウィークは、久々に終始ドライコンディションに恵まれた。
スタートを決めたのは#80志賀選手。
#32カワモト選手を従えてトップに立つも、それ以上に絶妙のダッシュを見せていたのは、最後尾にいた#30窪田選手だった。
このところスタートに失敗しがちだったのが嘘のよう。
一方、#8イシカワ選手も#83柿沼選手を抜いて3番手に上がっていたが、2コーナーのアウトから#30窪田選手は前に出る。
オープニングラップは7台すべて遅れずに続き、さながらトレイン状態。
そのことは少しもミスが許されないということを物語っていた。しかし、2周目のS字コーナーで#44山口選手がダートに足を落とし、隊列から脱落。
2周目のS字コーナーでも#83柿沼選手がスピン、これを避けようとした#65小松選手も、前から遅れを取ってしまう。#83柿沼選手はすぐに復帰なるも、#44山口選手に抜かれていた。
これでトップを争うのは、#80志賀選手と#32カワモト選手、#30窪田選手、そして#8イシカワ選手の4人に絞られる。
この中で最もペースがいいのは#30窪田選手。4周目のダウンヒルストレートで#32カワモト選手に並び、90度コーナーではアウトから前に出る。
その間に、コンマ8秒にまでリードを広げていた#80志賀選手ながら、もう#30窪田選手の勢いが止まらない。
一方、3番手に退いた#32カワモト選手に対し、自分も行くぞとばかりの勢いを見せていた#8イシカワ選手だったが、思いが先走っていたのかもしれない。5周目のビクトリーコーナーで縁石に乗ってスピン! どこにもヒットしなかったのは不幸中の幸いか。
6周目、4コーナーを立ち上がってから、右に左に進路を変えて牽制する#30窪田選手。
5コーナーでは無理に行こうとはしていなかったものの、#80志賀選手がそのプレッシャーに屈したか、ブレーキをロックさせてスピン。
その右側を間一髪のところで#30窪田選手はすり抜けた。#32カワモト選手もアウトの縁石に乗せながらも接触を回避。
これでトップに立った#30窪田選手はファステストラップとなる2分15秒078を記して、#32カワモト選手を引き離しにかかる。ホームストレートに戻ってきた時の差は1秒7に。
一方、なんとか4番手に踏み留まった#80志賀選手が、7周目の90度コーナーで#65小松選手にアウトから迫って4番手に。しかし、その後は差も広がらず、チームメイト同士でなおもバトルを繰り広げていった。
最終ラップに突入した時点でトップは#30窪田選手で、2番手は#32カワモト選手、
7秒ほど離れて#80志賀選手と#65小松選手、さらに後方に#83柿沼選手、#44山口選手、#8イシカワ選手という順に。
この中で、順位を上げてきたのが#8イシカワ選手。
少ないチャンスを活かして#44山口選手を抜いてきた。大ベテランは女性ドライバーに対しても容赦ない!
その間にも少しもアクセルを緩めず走り続けた、#30窪田選手は#32カワモト選手に2秒6もの差をつけてフィニッシュ。まさにテール・トゥ・ウィンで今季初勝利を挙げ、ランキングでもトップに浮上した。
#32カワモト選手に次ぐ3位は#80志賀選手。ランキングでは2位に落ちたが、トップ#30窪田選手との差はわずか2.5ポイント、まだまだ挽回の余地はある。
4位は#65小松選手。
5位は#83柿沼選手。第2戦の初優勝以降、表彰台に上がれずにいる。状況打破を期待したい。
そして6位が先にも触れたとおり、最後に意地を見せた#8イシカワ選手だった。
優勝:#30窪田俊浩選手
(A-PEX☆TOKAI DENSO☆VITA)
結構大変でしたよ!
志賀選手オーバーテイクする際は、前回のSUGOでの経験からギアを2速まで瞬時に下げたんでスピード落ちすぎることなく対応できました。
反射神経が若かったですねぇ!
足回りを今回は変えてきたんでバランスはとても良かったです。
追いかけていくような今回のような展開のレースは大好きなんでとても楽しかったです。
大満足です!
2位: #32カワモトミツル選手
(シンエイジャパン&オートルックVITA)
みなさん大ベテランの先輩ばかりで、レース中にもたくさん学ばせていただきました。
今回みたいな暑い中でのタイヤの使い方とかまだまだ経験不足ですね。
それでも楽しいレースでした!
3位:#80志賀卓弥選手
(シードソリューション・マーズ・01)
思っていたレース展開とちょっと違っていて、スタートが結構良かったのか河本選手の前で走ることになったんですがその中でも自分なりに頑張りましたがスピンしちゃいましたね。
まだまだ練習マイレージが足りていないです。
決勝のレースラップを後0.5秒くらい速くならないとダメですね。
4位:#65小松寛子選手(XCEL-LITEマーズ01)
いろんなところで細かいミスをたくさんしてしまって、それがなければ3位とれたなあというレースでした。
今回は台数が少なかったですが、色々と起こって楽しいレースでした。
5位:#83柿沼一峰選手(プラチナ恵比寿NUTEC制動屋VITA)
ちょっと内側走りすぎてしまってやってしまいました。
今思うとそこまで無理することもなかったかなあと反省しております。
みなさん上手なので色々と勉強させていただきました。
6位:#8イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivo VITA)
スタートでシフトミスをしてしまったり、最終コーナーでステアリングを切るタイミングが遅れてしまってオーバーラーンから戻るときに縁石に引っかかっちゃってスピンしたりといいとこなしでしたね。。。
でもなんとか取り戻してやろうと必死で追いかけたので、10周がこんなに短いものかと初めて感じましたね。笑
今年はこういう年なのかもしれないです