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FCR-VITA Rd.2レースレポート
2025/05/12 レポート最新情報

FCR-VITA第2戦
富士チャンピオンレースシリーズ第2戦
5/10 FCR-VITA Rd.2

🏆#225富下李央菜選手
ウエット戦いを制し、見事頂点へ!

【ジェントルマンクラス】
🏆総合6位、イシカワヨシオ選手が優勝

【KYOJOクラス】

全4戦で争われ、富士スピードウェイを舞台とするFCR-VITAの第2戦が、5月11日に開催された。
この週末は鈴鹿サーキット、さらに十勝スピードウェイでもVITAのレースがあるにも関わらず、32台がエントリー。この数は「聖地」鈴鹿と比べても1台少ないだけ。というか、レースのバッティングを悩ましく思っているドライバー、エントラントは少なくないはずだ!

 前回、デビューウィンを飾った鳥羽豊選手はヨーロッパで行われるヒストリックF1に、
そして2位だった川福健太選手はグランドファイナルで優勝し、新たにゼッケン1をつけて挑む鈴鹿のYaris Cupに出場するため欠場したのは残念ながら、前回に続いて誰が勝ってもFCR-VITA初優勝となる、ビッグチャンスが待ち構えている。
栄誉を得るのは誰か?

予選

 練習走行が行われた金曜日まではドライコンディションを保っていた富士スピードウェイながら、土曜日は朝からあいにくの雨模様。

開始直前まで雨は強く降り、その上うっすら霧も出ていたから、予選が行われるか危ぶまれたものの、最低限のコンディションは保たれたこともあり、定刻どおりちょうど8時にコースオープンとなった。

 先頭で戻ってきたのは、ロードスター使いとして鳴らした#12大野俊哉選手(ビーンズスポーツSPM☆VITA)だ。
それだけに雨の富士での経験は、今回のエントリーしていたドライバーの中では最も多い。
計測2周目には、ひとり2分20秒台を切る1分19秒653を叩き出す。

これに続いたのが、#225富下李央菜(KTMS VITA)で2分20秒321、3番手は2分21秒547の#8 YOSHIO ISHIKAWA選手(東京IRCニルズvivo VITA)だ。

 その直後に赤旗が。その理由は悪天候のため、とモニター上に記される。
このまま終了もやむなしかと思われたものの残り5分で、しかし延長なしで再開されることに。

 赤旗前と同様に、先頭で戻ってきたのが#12大野選手。
しっかり再びクリアラップが獲れたこともあり、2分18秒719にまでタイムを縮めると、ほんの数台しか許されなかった、もう1周のアタックもしっかり決めて、2分18秒719にまでタイムアップ。

その周には#11金本きれい選手(Final Lap RacingワイルドキャットVITA)が1分18秒850にまで一気に詰めるも、#12大野選手にはあと一歩及ばず。

 3番手にはラス前アタックで2分19秒075を記していた、#777有岡綾平選手(恵比寿Moty’s制動屋VITA)が着け、4番手は再開後のタイムアップこそ果たせなかったものの、#225富下選手が2列目に留まることに成功。

 5番手は2分19秒433で、#15佐藤元春選手が獲得。
この週末に行われる地元・十勝のレースをあえてキャンセルして、この結果を得た。

そして、6番手は#21高月瑠偉選手(JOBU VITA-01)で、今回がVITA初レース。
これまでGR86/BRZ Cupクラブマンレースを戦っていたドライバーだ。

7番手は#8 YOSHIO ISIKAWA選手で、ジェントルマンクラスのトップともなった。

 


ポールポジション:#12大野俊哉選手
(ビーンズスポーツSPM☆VITA)

「雨の富士は誰より走っているかもしれないですね、この中では。
昔から富士フレッシュマンを(苦笑)、その頃からロードスターでまぁまぁ走っていたので。
でも、VITAの雨はまた特殊で、難しいですよね。車は軽いし。
ただ、今日はフルウェットの割には食ったかな? 赤旗出たので、あと何分かなと思って、5分って出たので2アタックぐらいはできるかなって思いつつ、後ろから来られちゃう可能性あったので、赤旗出た、入らなきゃいけない周はタイヤ温めました! 
どっちもいちばん前に入れましたので、それは良かったです。決勝も頑張りたいですよね、初めてのポールで。ミスないように頑張ります」

予選2番手& KYOJOクラストップ:
#11金本きれい選手
(Final Lap RacingワイルドキャットVITA)

「本当は赤旗が出た周が良かったんですけど、最終コーナーあたりで赤旗出ちゃって、『ああ……』って感じだったんです。
再開後は、雨量が増えていた分、(赤旗前のセクタータイムより)落ちちゃったんですけど、マシンのセットはいい感じに仕上がっているので、このまま決勝行ければ抜けるな、って感じです。
赤旗の周はまだそうでもなかったんですが、出てからの後の周の方が雨量は多かったので、結果的には良かったです、自分としては」

予選3番手:#777有岡綾平選手
(恵比寿Moty’s制動屋VITA)

「悪くはなかったんですけど、ちょっと前に追いついちゃったので、雨なので緩めるわけにはいかず、追いつけるだけ追いついてアタックしていったんですけど、8秒前半が見えて『行ける』って思ったんですが、そこは位置取りが悪かったですね。
まぁ、初めてVITAの雨走って、こんなもんだったら、いいんじゃないですかね。岡山だけなので雨は。
楽しく走れました。決勝は、もう前に着いていって、チャンス待つしかないんじゃないですかね? 
抜きに行ったら僕が回っちゃうと思うんで、とにかく我慢、我慢で、着いていけるだけ着いていきます」

予選4番手& KYOJOクラス2番手:
#213富下李央菜選手(KTMS VITA)

「赤旗前が確か2番で、再開して順位落ちちゃったので、ちょっと残念でした。
路面はけっこう濡れていて、アクセル踏むの怖くて、ちょっとヒヤヒヤしながら走っていたんですけど、まぁ、めっちゃ悪くはなかったので、まぁまぁかなと。
ちょっと今日、フォーミュラも走るんで、あんまり雨が続くと、グリップの感じが全然違うので、心配です。
やんで欲しいです」

予選5番手:#15佐藤元春選手
(恒志堂レーシングCLASS VITA)

「さすがに昨日まで富士24時間のテストをやって、今日FCRもやって、北海道のクラブマンまでやるのは、さすがの私でも厳しいと思って、今回はこっちに専念しました。
今年は十勝をスポットで、FCRをフル参戦でやろうかと割り切っています。
雨の予報だったので、雨セットで行ったんですが、結局、アタックが1周ぐらいしか行けず、みんな同じような条件だと思うので、あとは決勝、路面はやや良くなると思うので、ちょっとセット変更して、上位陣とちゃんと戦えるようにしたいと思います」

予選6番手:#21高月瑠偉選手
(JOBU VITA-01)

「赤旗前はタイム出ていなかったので、あれのおかげでリセットできたみたいな感じでしたね。
けっこう悪くて、再開後の方がコンディションは良かったですね。
初めてVITAで走ったので、今まで86で走っていた時のラインを参考にしてやってみて、という感じでしたね。もちろん役に立ちました。ひとまず決勝では車を壊さないように走りたいです。この後もシリーズは追いかける予定です」

予選7番手&ジェントルマンクラストップ:
YOSHIO ISIKAWA選手(東京IRCニルズvivo VITA)

「赤旗、なんで出たの。天候の悪化? そうなの! でも、ちょうど良かったんですよ、ラジエータにガムテープ貼りすぎちゃって、水温がすごく上がっていたんですよ。再開後は、最後の方にちょうど李央菜ちゃんが後ろにいたので、『お、タイミングいいな』と思っていたら、遅いのに引っかかっちゃって(苦笑)。
でも、最初から雨ってわかっていたので、雨セッティングにしていて、いつもは悩んでどうしようかって、晴れのまま行っちゃったりしていたんですけど、ずっと雨だってわかっていたから、セッティング、メカさんのおかげで。もうちょっと出るはずだったんですが、バイザーを透明なやつに変えたら、全然(水が)履けなくて、コーナーが見えないんですよ。でも、決勝は大丈夫だと思います」

2番:#94 山口 浩昭 RSかなやエンドレスVITA
超怖かったです!前が見えないんでとにかく安全に安全に走ったという結果でした。全くこの順位は予想していなかったです。
最近若いドライバーに色々と教えてもらってて、勘違いしていたことを1つ1つ勉強していってます。
ずっと頭が重い車を乗ってきていたんでブレーキの踏み方が全然違うということがやっと理解してきました。
今はすごく環境がいい中走れていて、VITAが最高に面白くなってきましたけど最高に難しいです!笑

3番:#78 TAKEchan 恵比寿Moty,s制動屋
富士VITAはMEC以来の参戦で、スプリントは初です。
とにかく雨で見えなくて全然踏めなかったですね〜
今月岡山でもレースがあるのでとりあえず壊さないようにと走りました。富士のウェットは岡山よりかはわかりやすくて乗りやすいですけど、とりあえず安全に!です


決勝レース

 

 前回はタイムリミットあり、25分の時間制も採用されていたFCR-VITAながら、今回はその縛りはなしに。余程のことがない限り、再び消化不良のレースとなることはなさそうだ。
また、雨はまだ降り続いているものの、ほぼ小雨へと変化してコンディションは少なからず向上していた。


 注目されたスタートは、フロントローに並んだ#12大野選手、#11金本選手は、ほぼ同時タイミング。
だが、その後の加速には#11金本選手がやや優り、1コーナーでインを刺そうとするも、トップを#12大野選手がキープ。
その後ろを#777有岡選手、#225富下選手、#15佐藤選手、そして#21高月選手の順でクリアしていく。
この中で、最初に濡れた路面の餌食になっていたのが#21高月選手。
GRスープラコーナーでスピンを喫し、順位を落としてしまう。

 オープニングラップを終え、2周目に差し掛かったばかりの1コーナーで、早くも#11金本選手が勝負に出る。
だが、#12大野選手はしっかりガードを固めて逆転を許さず。

この時点で、#15佐藤選手まで縦一列。6番手には#8 ISHIKAWA選手が上がっていた。
2周目に入ると、#12佐藤選手はやや遅れ、トップグループは4台で形成。

そして3周目のストレート半ばで、早くも#11金本選手がスリップストリームから抜け出し、#12大野選手をパス。

すると今度は100Rで#12大野選手に#777有岡選手が並び、続くヘアピンで前に出る。

 なおもトップ争いは動く。4周目のストレートでスリップストリームから抜け出した#777有岡選手が#11金本選手をパス。

その後方でも#225富下選手が、#12大野選手を抜いていた。

次の周は#11金本選手が1コーナーで前に出るも、コカコーラコーナーではまた#777有岡選手が前に。

そして、#225富下選手がコカコーラコーナーで2番手に浮上する。

 勢いづいた#225富下選手が止まらない。
6周目のストレートで#777有岡選手をパス。これが結果的にはウィニングショットとなった。

そして4番手につけて、トップ争いを様子見のはずだったコカコーラコーナーで、なんと#12大野選手が単独スピン。
すぐにコース復帰なったものの、#8 ISHIKAWA選手にも先行を許し、6番手に順位を落としてしまう。

 その後、8周目の1コーナーで#777有岡選手が、トップの#225富下選手に仕掛けるも、前に出るまでには至らず。
これが痛手となって、差を広げられてしまう。
その後はむしろ#11金本選手への応戦一方となり、#225富下選手が逃げの構えに。
最終ラップには1秒1の差をつけて、十分なマージンとしたかと思われたものの、勝利の女神は試練を与えた。
なんとダンロップコーナーでバックマーカーが現れたのだ。

しかし、#225富下選手は最小限のロスに留め、後続の逆転を許さず。逃げ切ってFCR-VITA初優勝とした。

 2位は#11金本選手。最終ラップの1コーナーで土壇場の逆転に成功した。

抜かれてしまった#777有岡選手が、それでも表彰台の一角を得ることに。

4位は佐藤選手で、中盤からは単独走行となるも、粘りの走りを実らせた。

そして5位は最終ラップの逆転で、#12大野選手が獲得。

6位でのゴールとはなったが、#8 ISHIKAWA選手がジェントルマンクラスの優勝を飾っている。

 シリーズ第3戦は、やや時間が空いて8月16日に行われる。また大激戦が繰り広げられるのは、きっと間違いないはずだ!


優勝&KYOJOクラス 優勝:
#225富下李央菜選手(KTMS VITA)

「最初のうちは抜きたいけど、ブレーキロックが怖いなと思いつつ、どっかで抜かないとタイムも、なかなか上げていくのは難しいので、早めに抜けたら良いなと思っていました。
偶然、良いタイミングがあって抜けました。『ここで』って決めていていたわけじゃなくて、前がミスしてくれたらいいなって思っていたぐらいの感じでした。
後半も楽じゃなくて、タイム上げていかなきゃいけないけど、飛び出したらいけないなって、というのがやっぱりあったので。今後はもっと良いレースができるように頑張ります」

2位&KYOJOクラス2位:
#11金本きれい選手
(Final Lap RacingワイルドキャットVITA)

「悔しいですね。ペースは良かったんですけど、ちょっとバトルで時間かかっちゃって、離れちゃいました。前回の鬱憤を晴らすまでには至ってないです、悔しいですね……」

3位:#777有岡綾平選手
(恵比寿Moty’s制動屋VITA)

「ちょっと厳しいレースになっちゃいました。まぁまぁ、速いですね、まわりのドライバーさんたち。
とりあえず、初めて富士の表彰台上がれたので、良かったんじゃないですか? 雨の中、やり切った感じです!」

4位:#12佐藤元春平選手
(恒志堂レーシングCLASS VITA)

「表彰台まで、あと一歩でした。ちょっと決勝のペースが足りなかったので、そこを、うん、自分のスキルとセッティングを含めて、もう少し向上させたいなって。でも、良いレースができたので、満足しています」

5位:#12大野俊哉選手
(ビーンズスポーツSPM☆VITA)

「ポールが獲れたのは良かったんですが、ちょっと決勝では抜かれた後に着いていけなかったのが悔しいですね。
ストレートもあんまり伸びていなかったし……。
その上、Aコーナー(コカコーラコーナー)でミスして、順位も落としてしまいました。まぁ、ポール獲れたことで、改めて自信にもなったので、次こそ表彰台目指して頑張ります

6位&ジェントルマンクラス優勝:
#8 YOSHIO ISIKAWA選手
(東京IRCニルズvivo VITA)

セッティングがあまりあってなくて100Rでついていけなかったです。
まあでも今年はここくらいの順位が妥当って感じですかね〜
だんだんと手の調子も戻ってきて、きちんとハンドル切れるようになってきたので次戦のもてぎレースから上げていきたいと思います!
自分が頑張っていく影響か、周りでもVITAに参戦してくれる人が増えている気がするので、これからももっともっと貢献していけるように頑張りますよ!

【ジェントルマン】

1位:#8 YOSHIO ISHIKAWA 
東京IRCニルズvivoVITA

2位:#94 山口 浩昭 RSかなやエンドレスVITA
ペナルティは全然気づかなかったです。帰ってきて5秒ねって言われてやっと知りました。
どうも何事も起こらずに終われることがまだないですね〜
レース中は前走っている人が違うクラスだとはわかっていたのであまり無理をしないようにと走りました。
次回はもてぎですので、また頑張ります!

3位:#78  TAKEchan 恵比寿Moty,s制動屋
最後は表彰台が見えていたので無理をせずに置きにいきました。
みんなからはグリッドで2位を目指せと言われてたんですけど次のレースも控えているんで無理はしないようにしました(笑)
富士のレースウィーク楽しかったです!また挑戦しにきますので!


VITAレースはやっぱり面白い!

スリップを使い抜きつ抜かれつの戦い。

富士ストレートエンドの駆け引きは息を呑む見どころに👀!

FCR-Rd.2 『熱い戦いの舞台』皆さま
ありがとうございました。

VITA CLUB