🏁[FCR-VITA] Rd.1
3/14(土)予選・決勝
レースレポート
岡山国際サーキット、鈴鹿サーキット、
そしてモビリティリゾートもてぎのMEC 120に続き、富士スピードウェイでも3月14日にVITAレースがスタートした。
2025年も最終戦として行われるMEC 120を含み、全4戦での開催が予定されている。
2020年から4連覇を遂げた「Mr.VITA」こと、徳升広平選手がFCR-VITAを卒業。
またKYOJO CUPがフォーミュラに移行したことで、斎藤愛未選手や翁長実希選手ら、ランキング上位だった女性ドライバーたちの名もエントリーリストにない。
裏返せば絶対的な存在がいなくなったことで、全員がFCR-VITA初優勝の権利を持ち、今までとは違ったチャンピオン争いが見られるはずだ!
なお、2024年からジェントルマンクラスが設けられたが、2025年には女性ドライバーを対象とするKYOJOクラスも追加された。これによりオーバーオールを含む、3クラスで表彰式が行われることとなる。
鈴鹿・岡山・十勝からの遠征も嬉しい挑戦!
全国のサーキットを制覇出来るのも、VITAレースの醍醐味!
年齢問わず、モータースポーツを通してVITA・v.Granz社交界はどんどん広がり、どのサーキットへ行っても素敵な笑顔に出会うことができる!
#15 佐藤 元春 恒志堂レーシング CLASS VITA
『有岡選手は、自分が岡山耐久レースに平中選手と参戦した時に知り合ったりで、いつか一緒に参戦できたらいいなと話はしていたので、
今回タイミング的にバッチリ合って出てもらいました。
自分としてもこうやって出てもらえることはすごく嬉しい話ですね』
恒志堂レーシングからエントリーの#610 有岡 綾平選手。
岡山では優勝経験も多く有望なDr.で、今年は全国転戦予定という。ぜひステップアップのチャンスを掴んで欲しい!
予選
FCR-VITAは引き続き予選、決勝レースを土曜日に行う1デイ開催となる。
予報ではあいにくの天気を伝えていたが、早朝8時55分から20分の計測で行われる予選は、幸いドライコンディションが保たれていた。
定刻どおりに予選がスタートし、計測2周目にさっそく2分を切ってきたのが#213 Burton Hana選手(T-Style VITA)で、1分59秒408を記すも、即座に#11金本きれい選手(Final Lap RacingワイルドキャットVITA)が1分59秒135で上回る。
しかし、それも束の間、1分59秒050でトップに立ったのは、#17鳥羽豊選手(AIWIN VITA)だ。
VITAでは初レースながら、FIA-F4で2022年にインディペンデントカップで、さらにスーパー耐久のST-Xクラスでチャンピオンに輝いたジェントルマンドライバーは、その時点でもうレコードタイムに並んでいたが、勢いが止まらない。
抜くまでには至らずも、先行する車両のスリップストリームを有効に活用できる位置につけ、次の周には1分58秒802でレコードブレイクに成功! そればかりか1分58秒777、1分58秒649、1分58秒409とタイムを詰め続けていく。
そんな#17鳥羽選手に続いたのは、#101川福健太選手(モータークラブIDIアラゴスタVITA)だ。
MEC 120の出場経験は持つも、VITAでのスプリントは初めて。
当然、#17鳥羽選手同様、ニュータイヤでは初めての予選とあって、序盤に試行錯誤を重ねながら、じっくりウォームアップを行っていたことで、計測7周目には1分58秒847をマーク。次の周には1分58秒719にまで短縮を果たす。
一方、序盤の勢いをいったんは失った感はあったに見えた#213 Hana選手だったが、終盤になって復調。
1分58秒864を記録した後、ラストアタックで1分58秒775にまで縮め、3番手につけた。
そして4番手につけたのが、#225富下李央菜選手(KTMS VITA)だ。
誰あろう、#17鳥羽選手にスリップストリームを献上した張本人。
先頭でアウトラップを終えるなど、積極性は目立ったものの、逆に位置取りには恵まれず。それでもラスト2周で1分58秒907、1分58秒906と正確無比な走りを見せていた。
同様にラスト2周のアタックで5番手につけたのが、#11金本選手だ。
しかし、1分59秒053で、あと一歩のところで1分58秒台には乗せられず。
6番手は岡山シリーズ開幕戦ウィナーの#610有岡綾平選手(恒志堂レーシングそらVITA)で、富士のスプリントレースは初挑戦ながら、1分59秒259をマークしていた。
VITA初乗りにして初ポールポジション獲得となった#17鳥羽選手は、AIWINに所属。
三浦愛監督の指導もよろしく、衝撃デビューとなった。また、同時にジェントルマンクラスのトップも獲得。
同クラス2番手には#8 YOSHIO ISHIKAWA選手(東京IRCニルズvivo VITA)がつけ、総合でも6番手となった。
ポールポジション
&ジェントルマンクラストップ:
#17鳥羽豊選手(AIWIN VITA)
「どの位置を走ったらいいのかもわからなくて、とりあえず出てみたら、前を走っているのは速い女の子たちで。早いうちに前に追いつきたいなと思っていたんですが、やっぱり速くて。
ちょうどいい感じでスリップも使えたし、どんどん詰められていたので、『これはイケてるのかな?』と思っていたら、パッと見たら『あ、P1だ!』と思って(笑)、戻ってきました。決勝も戦えそうなので、頑張ってきます!」
予選2番手:#101川福健太選手
(モータークラブIDIアラゴスタVITA)
「フロントローに行きたかったので、そういう意味では結果に関して満足しています。
ただ、ちゃんと1周をまとめ切れたか、ベストを尽くせたかというと、まだ稼げるところは『ここも、ここも』という感じで……。
しかも、この車でスプリントデビュー戦なので、新品タイヤでの経験があまりないから、一発のグリップを出すところには課題を感じていて、持ち込みのセットを大きく冒険していたので、それがどう影響するか走るまでドキドキでした。
表彰台に乗りたいので、あと1個、もちろん優勝は目指すんですけど、確実に表彰台は獲りたいと思っています」
予選3番手& KYOJOクラストップ:#213 Burton Hana選手(T-Style VITA)
「満足してない〜。ヘアピンがうまくいかなかったから、それで0.2ロスして、前の人のスリップ使いたかったけど、その人がどいたから使えなかった。
でも、今まで予選のセットが決まっていなかったのが、今回はうまく決まっています。
こんな前からスタートするのは初めてだから、どんなレースになるか想像できない(笑)。でも、頑張ります」
予選4番手& KYOJOクラス2番手:
#213富下李央菜選手(KTMS VITA)
「昨日の練習で、もうちょっとタイム出ていたので、今日はまぁ、あんまり満足行っていない感じですね。
前半、確か2番手にいたのに、後半抜かれちゃって、自分もタイム上げられなくて、けっこう悔しい〜。
ポールの方が速かったので、KYOJO1位は絶対獲ります!」
予選5番手 KYOJOクラス3番手:
#11金本きれい選手(Final Lap RacingワイルドキャットVITA)
「いや〜、思っていたよりまとめきれなかったですね。後半、失敗ばかりしていて。
車のフィーリング的には(前週のもてぎMEC以来)好調なまま来ているので、あとは自分がアジャストできれば、って感じですね。5番手なので、可能性はあると思います」
予選6番手:#610有岡綾平選手(恒志堂レーシングそらVITA)
「富士のVITAは初めてで、今回レンタルで出させてもらって、とりあえず今回は勝つぞ、っていうより楽しもうと思っていて。
次回以降は岡山にある車を持ってきて、やりましょうって話をしています。
ただ、5月が鈴鹿と被っていて、どっちに行こうかなって感じなんです。今年はVITAでいろんなところに行きたいので、まずは鈴鹿かな……と思いつつ、今回の結果次第で決めたいです。今日は楽しんで走ります」
決勝レース
富士フレッシュマンレースは、オリジナルのクラスに対して決勝レースは周回数だけでなく、時間制も採用した。
これが開幕戦だけなのか、シーズンを通してなのか定かではないが。ともあれ、FCR-VITAは10周または25分の争いとなった。
さらに予選に引き続き、ドライコンディションは保たれた一方で、気温もまた低めのまま。
このふたつの要素が、波乱の展開の引き金となった可能性は多分にあった。
レッドシグナルのブラックアウトに、最も素早く反応したのは2番手スタートの#101川福選手だった。
しかし、#17鳥羽選手も遅れることなく続き、1コーナーで#101川福選手に並ばれるも、アウトからの大外刈りを決めて逆転を許さず。
そして、このふたりに続いたのが#610有岡選手。スタートダッシュも鋭く、KYOJOドライバー3人をかわしていく。
だが、その脇で1コーナーに飛び込んでいった#213 Hana選手が、ブレーキロックでコントロールを失ってオーバーシュート。さらに#11金本選手が後方からの追突でハーフスピンを喫し、避けきれなかった後続車両にノーズを弾かれてしまう。
さらにコカコーラコーナーでは中団にコースアウト、接触、さらにはクラッシュが発生! その中には順位を落としていた#213 Hana選手も含まれていた。セーフティカー(SC)を挟むことなく赤旗が出されることに……。
1周経過前の提示だったため、予選順位のグリッドに戻され、せっかくの好スタートがフイになった#610有岡選手に対し、18番手まで順位を落としていた#11金本選手は、5番グリッドに戻すことができた。
車両回収に有する時間は長く、再スタート5分前が表示されたのが、14分後。SCスタートでの再開とされたが、その時点でもう残り時間は5分しかない。もはや“超”スプリントとなるのは明らかだ。
リスタートは#17鳥羽選手が完璧に決めたのに対し、#101川福選手は出遅れてストレートを駆け抜けていった時には、もう1秒3もの差が。
#101川福選手は1コーナーで#225富下選手に迫られるも、逆転はかろうじて回避。
一方、ノーズにダメージを負っている#11金本選手は明らかにスピードが伸びず。やがて#610有岡選手の先行を許すことに。
再びストレートに戻ってくると、トップ争いは三つ巴に。
#17鳥羽選手に#101川福選手がコンマ5秒差で続き、さらにコンマ6秒差で#225富下選手が迫ってきた。
その時点でコントロールライン上のブリッジには「FINAL LAP」の表示が。
4番手で#610有岡選手が単独で通過、これに続いた#11金本選手は白煙を噴き上げている。痛めたノーズがフロントタイヤに干渉しているようだ。
さらに#8 ISHIKAWA選手が続き、
7番手を争う#35 RINA ITO選手(恒志堂レーシング マイダ工務店VITA)と#39藤原晃輝選手(ACELINE VITA)が、テール・トゥ・ノーズ状態。だが、#39藤原選手はスリップストリームから抜け出せず。
#17鳥羽選手は、最後コンマ3秒を切るまでに迫られたものの、逃げ切りなってVITAデビューウィンを達成。
そして#101川福選手と連なってゴールした#215富下選手は、ファステストラップ1分59秒534樹立で意地を見せた。
単独走行となった#610有岡選手が4位でゴール。
#11金本選手は、#8 ISHIKAWA選手にピタリと着かれるも、辛くも振り切りに成功した。
さらに、その後方では#35 ITO選手に、#39藤原選手が迫って横に並びかけるも、コンマ03秒差で逃げ切られていた。
次回のレースは5月10日に開催される。わずか4周で終了となっただけに、不完全燃焼感を残すドライバーも多かったはず。次は10周続くホットバトルを期待したい。
優勝&ジェントルマンクラス優勝:
#17鳥羽豊選手(AIWIN VITA)
「いや、レースやっていないから(苦笑)。
でも、本当に今週、三浦監督に徹底的にしごかれて、いろんな走りを教わって、予選に向けていい形にできたので、すごく良かったです。
まさか、(決勝が)こんな展開になるとは本当に思わなくて、いきなり赤旗になっちゃったから、何が起きたんだろうと思って戻ってきて。スタート良くて、このまま行けるぞと思ったのに、どうなるんだろうと思っていました。
SCの後、2周ぐらいしかできないから、『まぁSCのところに合わせるしかないかな』と思っていたら、うまいこと前のままでいられたけど、レースした感じでは全然ないです。まぁ良かったな、安心したな、って感じです。
もっと熱いバトルができるように、次回は。でも(レースが)被っちゃったので、第2戦は出られないのが残念です」
2位:#101川福健太選手
(モータークラブIDIアラゴスタVITA)
「リスタートはちょっとタイミング、ミスっちゃいました。あと1周あれば! どういうふうに攻略しようかなって、向こうがはやいところを見られていたので、勝負どころをどこに持っていこうかって思っているうちに『あれ、チェッカー?』みたいな。
もう1周あるかなと思っていたんですが、足りなかったですね。
そういう自分の判断ミスがあったけど、勝てるチャンスあったレースだと思います。
SC中にはタイヤの温めに集中しちゃったので、それよりリスタート後の展開に、もうちょっと頭を向けていれば良かったかなというのが後から。
悔しいレースでした。次はがっつりバトルをやって勝ちたいと思います」
3位&KYOJOクラス優勝:
#225富下李央奈選手(KTMS VITA)
「う〜ん、まぁ、そうですね。こんなに早く終わると思っていなかったので、けっこう悔しいんですけど、予選でタイム差があったので、次は縮めて、自力でFCR-VITA1位を取れるように頑張りたいと思います」
4位:#610有岡綾平選手
(恒志堂レーシングそらVITA)
「スプリントというより、僕にとってはSCランになっちゃいましたね、誰もいなくなっちゃったので。
スタートがめちゃめちゃ決まって、6番手から1コーナーで3番手まで上がれたので、あのまま行ってくれれば表彰台狙えていたので、ちょっと不完全燃焼ですね。
でも、富士は楽しかったし、4位でポイント獲れたから、被っている次の富士と鈴鹿、どっち行こうか迷っています」
5位&KYOJOクラス2位:#11金本きれい選手
(Final Lap RacingワイルドキャットVITA)
「ちょっとターンインの時に、後ろの人と接触があって回ってしまって。その後、後続の車と当たってしまいました。
再スタート後も破片で影響があって……。次、頑張ります」
6位&ジェントルマンクラス2位:
#8 YOSHIO ISIKAWA選手(東京IRCニルズvivo VITA)
「いや、(手術したばかりの左手は)まだ痛いです。
今は外しているけど練習中はギプス巻いていて、ちゃんと握れなかったんで。とりあえず今回は周回数減って助かりました。
決勝は5周ぐらいしか保たないかと思っていたので』
👉昨年は日本一たくさんのレースに出場!
🏆なんとVITA CLUB賞をGETしたイシカワ選手!68歳。まだまだ♡
【v.Granzレースご招待】楽しみにしております!💐
ジェントルマンクラス3位:#61 木村 一廊
KOO’ON with ABBEY VITA
『大先輩方の背中を見て追いかけていきました。
表彰台乗れてよかったです!
ピットの皆さんも楽しくて、最高でした!
明日も鈴鹿スポーツ走行練習しにいきます!』
👉昨年度、何と!イシカワ選手に引き続き2番目の最多出場選手!
周りの方々をHAPPYな気持ちにしてくださる素敵な方です。
VITA CLUBが行くとこ行く所、そばにいてくださる?
頼もしい存在です。
VITAレースは『全国』どんどん続いて行きます!