VITA CLUB 三重県鈴鹿市のレーシングカーコンストラクター

パーツ注文 お問い合わせ 新車購入見積もり

🏁十勝最終戦[2レース]レポート
2024/10/21 レポート

2024年北海道クラブマンカップレース第5戦
《VITA-01北海道シリーズ第4~5戦》

最終戦も上野大哲選手の“牙城”は崩れず!
シリーズ5戦全勝のパーフェクトチャンプ誕生!!

10月も下旬を迎え、ますます秋の深まる北海道、美しい紅葉と共に初雪の便りも届きはじめた。
今シーズンの最終戦を迎えた十勝スピードウェイも気温8度程度で、陽だまりにいても寒さを感じるほど。
その冷涼な天候にめげず、最高のレース展開を見せてくれたのは今季負け知らずの上野大哲選手。
ダブルヘッダーの今回も両レースともトップチェッカーを受け、パーフェクトチャンプに輝いたのである。

<公式予選>
~上野大哲選手、チェッカー直前にベストアタック!~
 今シーズン最終戦は2レースの戦いである。

晩秋を迎えて日没時間が早いのを見越して、予選開始は朝8時15分からといつもより早めのスタートである。
ただ、日差しはあるものの気温は低く、もちろん路面温度も低いのは当然のこと。
そうなればグリップを得られる温度にタイヤをどう温めるかがポイントだろう。
そのため各車とも予選開始のアナウンスが流れると同時にコースへ飛び出してゆく。周回を重ねることでタイヤに熱を入れるためなのだ。
いつもならコースインから3周目くらいにはアタックに入るのだが、今回はようやく6周目に佐藤元春選手が1分30秒台に入れてくる。

そのまま先行する上野大哲選手をパスして再度アタックするのが、これは恒志堂レーシング内でのチームプレーだったようで、そこから上野選手は佐藤選手のスリップに入ってトップスピードを伸ばし、10周目となる最後のアタックで予定通りにトップタイムをマークする。

2番手には佐藤選手、3番手は上位の恒志堂レーシング勢とは離れたところで単独アタックとなった村上泰規選手。

上位3台からは1秒ほど離されてしまったが4番手には久しぶりの出走となる坂本幸照選手がチェッカー直前のアタックで食い込んできた。

この最終戦、同日の午前中にシリーズ第4戦、午後からはシリーズ第5戦が開催されるダブルヘッダーであり、その第5戦のグリッドは予選のセカンドベストで決まるレギュレーション。
そのため通常の予選と違い、全力アタックを2度やらねばならないのだ。
そのあたりは各選手とも了解済みで、予選終了5分前を過ぎてから2連続アタックとなったが、セカンドベストも村上選手が佐藤選手よりコンマ1,3秒ほど速く第5戦は2番グリッドと3バングリッドが入れ替わる程度で大きな変動はなかった


予選
ポールポジション#310 上野大哲
「先頭でコースインしたんですけど、後方の佐藤元春選手のペースが良さそうだったので先に行ってもらいました。その佐藤選手のスリップを使わせてもらい、最後のラップでトップタイムを出すことができました。タイヤのエア圧の設定もうまくいって、セカンドベストで決まるレース②のポールも取れましたから、予選には満足しています」

予選リザルト

①# 310 上野大哲
恒志堂レーシングVITA310号機

②# 12  佐藤 元春
恒志堂レーシングVITA12号機

③# 77  村上 泰規
足立眼科 KENNOL MRC VITA

④#30 坂本 幸照
足立眼科Y’S幸伸建設01チームナオト

⑤#516  浅井 康児
恒志堂レーシングVITA516号機

⑥#61 平中中繁延HRSCLLC·日本平中自動車 VITA


<第4戦決勝>

~上野大哲選手、接戦バトルを制して4勝目!


 ここまで連勝中の上野選手、ポールからスタートしてレース序盤は後続の動向を見定めてポジションをキープ、
終盤にはさらにペースを上げて独走というのがパターンである。
それを阻止するにはスタート直後のホールショットが必須なのだが、今回もそれを果たしたドライバーは現れなかった。

唯一チャンスがあったのは3番グリッドから絶好のクラッチミートから佐藤選手の機先を制して2位に上がった村上選手なのだが、2周目の第1コーナーで後方グループの1台がコースオフしたことで状況が変わってしまう。
このコースオフのためにセフティカーランとなり、それぞれのリードが消えてしまったのだから。

2周ほどのセフティカーランのあとレース再開。

このチャンスを狙っていた佐藤選手が村上選手のインを奪って2位へ上昇、

この上位3台がチェッカーまで2車身ほどの差を保ったままレース終了。

4位には坂本選手、5位には浅井選手と共に久しぶりの出走となる2人が単独走行のままゴール。

その後方でも梅田和志選手、平中繁延選手、工藤大祐選手らが接近バトルを繰り広げていたが、ここは梅田選手が6位のポジションを守り切ってのゴールとなった。


第4戦決勝コメント

優勝#310上野大哲
(恒志堂レーシングVITA310号機)

「今回はいつもと違ってスタートからまったく余裕がありませんでした。
すぐ後ろに佐藤(元)選手がいて、常にミラーに映るんですよ。レース序盤はつらかったですね。
ただ、後方車両がコースアウトしたようでセフティカーが入った事で助かりました。
そのペースランのうちに気持ちを切り替えることができました。
あれがなかったら抜かれてたかもしれません。
そこから相手の速いところ、自分の優位なところを見極めて、なんとか逃げ切りました。でも、ほんと、このレースは余裕がありませんでした」

2位#12 佐藤元春
(恒志堂レーシングVITA12号機)

「平均のラップタイムはよかったと思います。ペースに余裕もあったし、セフティカーラン明けのチャンスを狙っていましたから、そこで村上(泰)選手をパスして先頭を追ったのですが、わずかに届きませんでしたが、もう少しプッシュして抑え込む走りが出来たら結果も変わるでしょう」

3位#77 村上泰規
(足立眼科 KENNOL MRC VITA)

「スタートはうまくいって、序盤はしっかりトップ争いができていたんですが、セフティカーラン明けの1コーナーで佐藤(元)選手にインを奪われてしまいました。恒志堂レーシングの2台はエンジンが違うんじゃないか?と思うくらいペースが速くて、ちょっと追いつけませんでした。でもレース②は私もフロントローですから頑張ります!」

4位#30 坂本幸照
(足立眼科YS幸幸伸建設01チームナオト)

「前日のスポーツ走行でエンジンが不調になり、クラッチまでダメ。しまいにリアサブフレームにクラックも見つかって、そこから大作業の修理になり、ようやくグリッドにつけました。
この4位入賞もすべてサポートしてくれるメカニックのおかげですよ。今回はほんと、彼らに助けられました」

5位#516 浅井康児
(恒志堂レーシングVITA516号機)

「5位じゃダメなんですよね、もっと上にいないと。そう思ってスタートしたんですが、前のペースが速くて、いつの間にか単独走行になってしまった。
このクルマ、今回初めて乗ったんですよ。VITA-01も均一製造しているんでしょうが、走ってるうちに個体差が出てくるんでしょうね。それをつかみきれなかったわけで、レース②に向けてセッテイングを考えてみます」

6位#129 梅田和志 
(足立眼科ミドリ調剤リバウス帯広VITA)


8位 平中繁延選手
(HRSC LLC・日本平中自動車 VITA)
いつも大活躍の平中選手!惜しくもタイムペナルティを受けてしまう。


<第5戦決勝>

~またもや上野大哲選手が無敗のまま独走完全勝利!!~

ポールの上野選手、レース①とは違いオープニングラップを終えただけで明らかなリードを奪ってメインストレッチに戻ってくるのだが、この1周目に後方集団の2台がクラッシュしてリタイヤし、実質的に8台のレーとなってしまう。

その後方の2番手争いは接戦で、村上選手に佐藤選手が徐々に迫り、さらに坂本選手も追いついてくるのだが、結局は変動なく予選グリッドの順位のままゴールした。


 第5戦決勝コメント

1位#310 上野大哲 選手
「レース①と比べれば相当楽なレース展開に持ち込めました。路面温度に合わせてタイヤの空気圧などを調整しましたし、それが決まったようで自分の走りに合っていたのでしょう。
これで今年のシーズンはすべて予選トップで、レース中のベストラップも取れての完全勝利ですから、やっぱり嬉しいです!」

2位#77 村上泰規
「ジレース序盤はよかったんですが、徐々に佐藤(元)選手に追い上げられて辛かったんですが、なんとか逃げ切れました。今年は2位が定石の定番になってしまったことが悔しいです。エンジンのオーバーホールの必要でしょうし、僕のシャーシは2010年製造ですからかなり構造疲労が出ているようで、おカネはありませんが、できるだけのオーバーホールはしようと思っています」

3位#12 佐藤元春
「トップの上野(大)選手が快調にリードを広げていき、とても追い付けそうもなかったんですが、レース①と同様に2位は狙ってました。レース終盤の8ラップ目に照準を合わせて村上(泰)選手にアタックしたのですが、テールを滑らせてしまうミス。3位に終わりましたが今年最後のレース、楽しめました」

4位#30 坂本幸照
「トップグループの3台についてゆくのが精一杯で、これまでのレースの中では一番に集中しましたね。やはりシーズン通じて参加しないとライバルたちの動向も分からないし、自分の体力の問題もあります。
来年はフルエントリーできるように今から準備しようと思います」

5位#516 浅井康児
「このゼッケン516号車で出るのが初めてだったので、レース①のあとセッテイングを見直したんですが、やはりトップを追える状況じゃなかったですね。まあ、それでOKとしなきゃいけないんでしょうが、ちょっと残念でした」