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🏁[OKAYAMA] VITA Rd.5レースレポート
2024/10/23 レポート

《VITA-01岡山シリーズ第5戦》

2024年シリーズチャンピオン決定!
上田裕司選手(#333 PHOENIX&ARDS&萬雲塾)

〈トロフィクラス〉シリーズチャンピオン
 蘭牟田政治選手
(#4 SSJOKER☆ダイワN通商VITA)



 VITA岡山シリーズもいよいよ第5戦を迎えた。
12月15日には、VITAも出場するMEC120が控えているが、こちらは得点対象外のため、これがチャンピンシップとしては最終の戦いとなる。

 出走台数は30台と多くのエントリーを集めた。
ポイントリーダーは35ポイントの武地孝幸選手(#39 odula TONE TMR VITA)、
2位に30ポイントの清水康友選手(#75 ENDLESS☆カーブテイックTrace)、
3位に28ポイントの上田裕司選手(#333 PHOENIX&ARDS&萬雲塾)、
4位に24ポイントの増本千春選手(#68 SANNO SHIEL制動屋)がつけている。

中島僚斗選手(#219 &GコーポレーションANGLE VITA)、MAKOTO選手(#88 まこと君VITA)、下垣和也選手(#14 SOUEISHA-VITA)が21ポイントで並び、ここまでがチャンピオンの可能性があるが、
実質的には武地選手、清水選手、上田選手あたりの争いになりそうだ。

 50歳以上もしくはNCP13エンジンを搭載車両で、申請した選手で争われるトロフィークラスは、
ポイントリーダーは38ポイントの蘭牟田政治選手(#4 SSJOKER☆ダイワN通商VITA)、2位に25ポイントの武連良治選手(#57 TBR RAYBROS VITA)が、3位に下垣選手がつけており、この3人がチャンピオンの可能性を残しているが、圧倒的に藺牟田選手が有利だ。

 今回は、スーパーGT、スーパー耐久、PCCJなどで活躍した上村優太選手(#33 粟村打抜金網VITA)、
先週鈴鹿で行われたスーパーFJでいきなり予選2位、決勝でも4位に入った16歳の落合蓮音選手(#51 ホージャストレーシングVITA)も岡山シリーズ初参戦。
彼らも上位に食い込んでくることが予想され、チャンピオン争いに影響を与えそうだ。

《公式予選》

公式予選は午前10時20分より15分間で行われた。
「晴れの国岡山」は早朝から雲一つない秋晴れに恵まれ、絶好のレース日和となった。出走30人中、12人がトロフィクラスだ。

 計測が始まった2周目には、藺牟田選手が1分46秒857でトップに立つ。
2位には清水選手が47秒395、3位には上田選手が47秒425、4位にはMAKOTO選手が47秒468、5位にはTAKE chan選手(#78 恵比寿アキランドVita制動屋)が47秒538で、6位には長田茂久選手(#46 TRACE☆TS☆CB☆愉快なおっさんVITA)が47秒549でつける。

 3周目には、岡山初参戦、16歳の落合選手が2分45秒214でトップに上がってきた。
藺牟田選手は45秒603までタイムを縮めるも2位に後退。

3位にはこちらも岡山初参戦のトップドライバー上村選手が45秒696で浮上。
MAKOTO選手はタイムを43秒784まで縮めたものの4位と順位は変わらず、5位には下垣選手が45秒952で浮上、清水選手は46秒368までタイムを縮めたものの6位まで順位を落とした。

 4周目には、上田選手が1分45秒122でトップとめまぐるしく順位がかわる。2位にはさらにタイムを45秒157まで更新した上村選手が順位をアップ。
3位には一気にタイムを更新してきた中島選手が45秒205で浮上。

タイムを更新できない落合は4位に落ち、5位には武地選手が45秒323で上がってきた。
藺牟田選手はタイムを45秒351まで縮めるも6位まで後退してしまった。

 5周目には、上田選手がタイムを1分44秒852まで縮めついに44秒台に入った。
タイヤのピークを過ぎたか、2位上村選手、3位中島選手、4位落合選手はタイムを更新できず。5位には増本千春選手(#68 SANNO SHIEL制動屋)が45秒232で浮上し、タイムを更新できなかった武地選手は6位に落ちた。

 6周目、各選手タイムが伸びず、このままの順位で予選は終了するかと思われたが、5位につけていた増本選手が1分45秒135と一気にタイムを更新、トップ上田選手と上村選手の間に入って、2位に浮上した。

 公式予選、ポールポジションは上田選手、2位増本選手、3位上村選手、4位中島選手、5位落合選手、6位武地選手となった。

 トロフィークラスポールポジションは総合7位の藺牟田選手、2位に総合12位の下垣選手、3位に総合15位の武連選手となった。

 ポールポジションを獲得した上田選手は練習の虫で努力の人。いままで予選最高位が4位だったがついに予選でトップに立った。チャンピオンを争うランキングトップの武地選手が予選6位、同2位の清水選手が予選11位と振るわなかったため、仮に決勝がこのままの順位で終われば、上田選手の逆転チャンピオンとなる。

 決勝レースは午後1時55分より10周で行われる。チャンピン争いに注目だ。

■予選コメント

ポールポジション 上田裕司選手
(#333 PHOENIX&ARDS&萬雲塾)
 「木曜日から準備してきて、金曜、土曜と予選を想定して練習をしてきました。狙ってるタイムが44秒の7、8で、昨日とコンディションも変らず、ちょっと悪かったくらいなので、うまくまとめることができました。
クルマも速かったですが、予選なので、決勝で1番を取れるように頑張ります」

2位 増本千春選手(#68 SANNO SHIEL制動屋)
 「惜しかったですけどね。僕のせいなんですが、シフトミスをしてしまいました。
ベストの周で、5速に入れるときに3速に入ってしまいました。それがなくても上田さんが速いです。練習、イコール、速くなるですからね」

3位 上村優太選手(#33 粟村打抜金網VITA)
 「VITAのスプリントレースは初めてで、ニュータイヤも初めて履きました。
右肩上がりなので、ぱっと来て、ぱっとポールを取れたらかっこいいなと思ったけど、そんなに甘くはなかったです。クルマは足回りも自由、ブレーキパッドメーカーも自由で、ある程度変えられる範囲があって、皆さんテストを重ねて組み合わせを探しているので、なかなか腕だけでねじ伏せることはできませんでした。
これを極めようと思ってるわけではなく、VITAの雰囲気を味わって、その経験をお客様にフィードバックするのが狙いなので、クルマを壊さず、ペナルティーを受けずに表彰台に乗りたいと思います。
優勝は狙います。スリップストリームも効くのでチャンスはあると思います」

4位 中島僚斗選手(#219 &GコーポレーションANGLE VITA)
 「大失敗です。ドライバーのミスです。ベストの周のダブルヘアピン2個目の立ち上がりで、ケツを出してしまいました。決勝は行くしかないですね」

5位 落合蓮音選手(#51 ホージャストレーシングVITA)
 「昨日、新品タイヤを履いたら、中古のときより遅いタイムしかでませんでした。
やばい状況でしたが、予選はスリップについて走ったらちゃんとタイムが出たので、よかったです。
10番以内に入れたらいいなあと思っていました。僕がピットに入ってきたときは4位だったので、1つ落ちましたがけっこういい順位につけたと思います。
みなさんベストと同じタイムで走っているなかで、ぼくだけセカンドベストが0秒5くらい落ちているので、その不安はありますが、決勝は、抜かれても抜き返す勢いで頑張りたいと思います」

6位 武地孝幸選手(#39 odula TONE TMR VITA)
 「シフトミスしました。アットウッドで3速に入れたと思ったら5速に入ってしまいました。
その周はセクター1がベストだったので失敗しましたね。
チャンピオンがかかっていますが、ポイントとか気にするよりも1台でも前に行くことしか考えてないので、頑張ります」


《決勝》

 決勝レースは10月13日、午後1時55分にフォーメーションラップが始まった。
予選時に比べると少し雲も増え、太陽が隠れると過ごしやすい気候となった。

 

 ポールポジション(PP)の上田裕司選手(#333 PHOENIX&ARDS&萬雲塾)は好スタートを切り、2位には増本千春選手(#68 SANNO SHIEL制動屋)が続く。

 「スタンディングスタートは久しぶり」という予選3位の上村優太選手(#33 粟村打抜金網VITA)の動き出しが鈍かったため、3位には予選4位から中島僚斗選手(#219 &GコーポレーションANGLE VITA)が、
4位には予選5位から落合蓮音選手(#51 ホージャストレーシングVITA)が上がってきた。

上村選手は5位に落ち、6位には武地孝幸選手(#39 odula TONE TMR VITA)が続く。
 その後方では、予選16位からスタートしたTAKE chan選手(#78 恵比寿アキランドVita制動屋)がモスSで他車と接触したか、クラッシュ。早くもセーフティーカー(SC)が導入されることとなった。

 SC導入中の1周目順位は、トップ上田選手、2位増本選手、3位中島選手、4位落合選手、5位上村選手、6位武地選手、
7位トロフィークラストップの蘭牟田政治選手(#4 SSJOKER☆ダイワN通商VITA)、
8位MAKOTO選手(#88 まこと君VITA)、9位関正俊選手(#9 グラック&KTS)、
10位清水康友選手(#75 ENDLESS☆カーブテイックTrace)、11位長田茂久選手(#46 TRACE☆TS☆CB☆愉快なおっさんVITA)、
12位中西亮平選手(#66 BASIS RACING☆NAMS)、13位植島禎一選手(#34 MBR-Trace★制動屋)、
14位トロフィークラス2位の下垣和也選手(#14 SOUEISHA-VITA)、15位新井薫選手(#25 THE BRIDE VITA)、
16位トロフィークラス3位の武連良治選手(#57 TBR RAYBROS VITA)だ。

 Take Chan選手のマシン撤去は時間を要し、4周を回ってようやくSCカーがピットイン。レースは5周目から再開された。

 5周目、上田選手はトップをキープ。
2位に増本選手、3位に中島選手、4位に落合選手が続くが互いの差は0秒5ほどだ。

落合選手の背後には5位上村選手が張り付き隙をうかがう。6位には武地選手がつけている。

 6周目、上田選手と2位増本選手の差が0秒3と縮まった。
その後方、3位中島選手との差は0秒5。
4位落合選手と5位上村選手はテールトゥーノーズ。
スリップを使った上村選手が7周目の1コーナーで落合選手をパスして4位に浮上した。

 7周目、トップ上田選手と2位増本選手の差は相変わらず0秒3。3位の中島選手は上位2台についてゆくことができず徐々に遅れ始め、その差は1秒。
中島選手の背後には4位に上がった上村選手が徐々に近づいてきた。

6位は武地選手、7位にMAKOTO選手、8位に藺牟田選手、9位に清水選手、v.Granzが主戦場でVITAが久々の関選手は10位まで上がってきた。

8周目、トップ上田選手と2位増本選手は接近戦だが、上田選手は冷静に増本選手の速いところ、遅いところを見定め、隙を与えない。
増本選手は上田選手のミス待ちだが、その機会は訪れそうにない。
3位の中島選手には4位の上村選手が0秒3差で迫る。0秒9差で5位落合選手が続き、6位の武地選手は3秒近く落合選手から遅れている。

 9周目、2位の増本選手はトップを追うのをあきらめたか、トップ上田選手との差が0秒7と開いた。
3位の中島選手の背後には上村選手が張り付き、ついに最終ラップの10周目に上村選手が3位に浮上。
4位に落ちた中島選手には5位の落合選手が近づいてきた。

 最終ラップの10周目、レッドマンコーナーで「距離があるので来ないと思っていた」という4位中島選手が空けていたインに5位落合選手が強引に飛び込む。
2台は接触し、中島選手はスピンして大きく順位を落とした。落合選手は4位に浮上して走行を続けた。

 トップでゴールしたのは上田選手で初優勝。

2位に増本選手、3位に上村選手、4位は落合選手、
5位には中島選手の後退で繰り上がった武地選手、6位にMAKOTO選手、
7位に藺牟田選手、8位に清水選手、9位に関選手、10位に長田選手が続いた。

 しかし、接触した落合選手にはレース後、岡山国際サーキット4輪一般競技規則第18条(ドライバーの安全遵守事項)の2.1(危険なドライブ行為)により、30秒加算のペナルティーが科された。
このため落合選手は20位に後退。
4位以下が繰り上がり、4位武地選手、5位MAKOTO選手、6位藺牟田選手、7位清水選手、8位関選手、9位永田選手、10位植島選手となった。

 トロフィークラス優勝は総合6位の藺牟田選手、
2位に総合13位の下垣選手、3位に総合14位のCCキタジョー選手(#44 CRAFT COMPANY VITA)が入った。


 優勝した上田選手はポイントを46まで伸ばし、4位に入った武地選手も46ポイントとし、同ポイント。岡山チャレンジカップレース特別規則書第44条(シリーズランキング)の2(複数ドライバーが同一得点)の規定により、上田選手と武地選手は優勝回数は同じだが、2位の回数が上田選手が2回、武地選手が0回のため、2位の回数で上回った上田選手がシリーズチャンピオンを獲得した。

トロフィークラスは、ランキングトップの藺牟田選手がクラスPPから優勝したため、文句なしでチャンピオンを獲得した。


優勝/シリーズチャンピオン 上田裕司選手
(#333 PHOENIX&ARDS&萬雲塾)
 「絶対勝とうと思って、決勝をスタートしました。チャンピオンは意識していませんでした。ミスをしないことに集中して走りきろうと、それだけを考えていました。SCが入りましたが、周回数が減って楽になり、冷静にSC明けのスタートもちゃんと決められました。後ろから増本さんが来ていましたが、ぼくの速いところと、増本さんの速いところを冷静に把握できていたので、ミスしなければ大丈夫と思っていました。来年もみなさんとがちゃがちゃできるように頑張ります」

2位 増本千春選手(#68 SANNO SHIEL制動屋)
 「こうなってくれたらいいのになあ、というのになったので作戦通りでした。上田さんが練習して、すごく速くなっているので、簡単には抜けないですね。ミスを待っていましたが、なかなかミスをされないので、練習量の違いかなと思います。上田さんは努力の人ですから、完敗です」

3位 上村優太選手(#33 粟村打抜金網VITA)
「最近、スタンディングスタートはしたことがなくて、何回転が一番ベストなのかもわかないですし、案の定出遅れて5番手になりました。クルマ自体はチームと話してよくなってきたので、ペース自体はよかったです。2台オーバーテクすることができ、3位になりました。SCがなければもうちょっと前に行けたのかと思います。VITAは面白いですし、いいカテゴリーだと思います」

4位 武地孝幸選手(#39 odula TONE TMR VITA)
 「真面目に練習もしましたし、1年間楽しめたので、まぁ仕方がないです」

5位 MAKOTO選手(#88 まこと君VITA)
 「予選は最終コーナーでミスして8位でした。レースペースが予選よりも感触がよくて、1台抜けて、もう1台行けるかなあという感じでした。無理せずに、なんとか事故がなくて終れました。VITAで走ることに生きがいを感じてるので、まだまだ楽しみます」


〈トロフィクラス〉

6位/トロフィークラス優勝/同シリーズチャンピオン 蘭牟田政治選手(#4 SSJOKER☆ダイワN通商VITA)
 「トロフィーのランキングをトップで迎えて、当たられたら終わるし、ひやひやもんでした。2位の下垣さんが優勝してぼくが0ポイントなら逆転されるので、完走の1ポイント思ってましたが、予選がうまくいったので、1番になりたいと思っていました。結果オーライでありがたいです。来年はトロフィーじゃなくなるので、鍛錬してチャレンジで上位に行けるように頑張ります」

13位/トロフィークラス2位 下垣和也選手(#14 SOUEISHA-VITA)
 「前回、全体の3位に入ってトロフィークラスのポイントがなかったのが痛かったです。今日はぜんぜんだめ、何もかもだめでした。次、頑張ります」

14位/トロフィークラス3位 CCキタジョー選手(#44 CRAFT COMPANY VITA)
 「あまりこのレースは出てなかったんですよ。春にクルマを手にしましたが、3月にエンジンブローして、積み替えるのに、時間とお金の問題でけっこうかかって、ようやく昨日からクルマを動かせるようになりました。ストレートが遅いのでいろいろ原因を探ったら、ヘッドのロッカーアームが1つ落ちていました。昨日は絶望的でしたが、夜に直せたので、そういう意味ではよかったです」

20位 落合蓮音選手(#51 ホージャストレーシングVITA)
 「ペースがなくて、苦しい展開になりました。ついてくことはできましたが、追い抜くまでいけませんでした。
上位でバトルできたのですごく勉強になりました。悔しいですが、あと一つ上に行けば表彰台というのを実感できたのでそこはよかったです」


 

 


【OKAYAMA】
VITA ファイナルレース

エントリー台数30台。
強者ばかりの顔ぶれが揃った。
ここ岡山では、練習に練習を重ねる
『一流のアマチュア』がゴロゴロ。
ローコストのVITAだから、山ほどの練習を思い切り取り組む事が出来る。

上田裕司選手 
🏆チャンピオンおめでとうございました💐

24年も、OKAYAMAの皆様、素晴らしいレースをありがとうございました。

2025年はVITA15周年。

【VITA15周年祭り】を企画しています。

色々なメニューが盛りだくさん!
お楽しみに✨