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🏁つくばVITA 第2戦レースレポート
2024/09/15 レポート

VITA Trophyレース
2024/9/15レポート
9月15日筑波サーキット

9月15日にSCCN SEPTEMBER RACE MEETING in TSUKUBAが開催され、VITA Trophyシリーズ第4戦が行われた。
9月も中旬というのに筑波サーキットは猛暑に見舞われ、気温、路面温度ともに高止まり、
風がやや強く時折陽がかげる時間もあるが、すぐに太陽が顔を出し路面を焼く。

エントリーは12台、
袖ケ浦での第2戦/第3戦で連勝しシリーズランキング首位のいむらせいじ選手(#21オートルックVITA-01)
をはじめ
筑波での開幕戦でポールポジションを獲得、5位フィニッシュ、第3戦2位でランキング2位の山本龍選手(#87おさきにどうぞ☆VITA)、
さらに開幕戦2位のニシハマヤスユキ選手(#17ETA白波ワークス VITA)、
同3位の平川圭介選手(#71ELIVレーシングVITA)、
6位の山崎英介選手(#65AlaRossa VITA01)、
第2戦2位でランキング4位の岸本直也選手(#44Raise UP VITA01)などが出場する。

■予選

ポールポジション 
山本龍選手(#87おさきにどうぞ☆VITA)

15分間の予選は午前10時10分開始。
気温32.8度、路面温度40.9度と早くも厳しいコンデションの中、#71平川選手を先頭にドライコンディショ中各車コースイン、ウオームアップを終えると計測2周目あたりから早くも本格的なタイムアタックが開始される。

残り13分、まず#71平川選手が1分5秒407のトップタイムを出し、2番手中島正之選手(#10ビーンズスポーツ2年目VITA)、3番手鈴木智之選手(#88メッカ・Verity・VITA)と続く。

平川選手は続く周回で1分4秒973までタイムを削るが、直後に鈴木選手が1分4秒627のトップタイム、続いていむら選手が1分4秒696、山本選手が1分4秒666と立て続けに平川選手を上回る。

さらには昨年9月に筑波で開催のVITA Trophy第2戦で3位入賞の石原貴博選手(#51ティーエムオート・VITA-01)が1分4秒786をマークして4番手へ上がる。
これで平川選手5番手。後方でも7番手のI.KUMURA選手(#61VTIA)の1分5秒470、8番手#65山崎選手1分5秒683など自己ベストを更新している。

予選が後半に入った残り7分、#87山本選手が1分4秒229を叩き出してトップに立つ。
2番手#88鈴木選手に0.398秒という大差だ。#87山本選手はこれで予選を終えて早々とピットに戻る。

さらに#17ニシハマ選手が1分4秒770をマーク、4番手に浮上するとこちらもピットイン。このあたりは決勝に向けたタイヤの温存か。

残り5分を切って各車タイムが更新されない中、#44岸本選手が1分5秒825で順位を11番手から10番手に上げる、
また12番手の木村光孝選手(#74ユニバーサルツインVITA)も1分7秒936→7秒829と着実にタイムを削り取っている。

さらに残り2分、

2番手#88鈴木選手1分4秒530、

3番手#21いむら選手1分4秒658と終盤に来て自己ベストを更新するもトップ#87山本選手とは0.3秒以上の差で順位が確定した。

以下4番手#17ニシハマ選手、

5番手#51石原選手、

6番手#71平川選手、

7番手#61KIMURA選手、8番手#65山崎選手、9番手山口真選手(#75ユニバーサルツインVITA)、

10番手#44岸本選手、

11番手#10中島選手、

12番手#74木村選手というグリッド順になった。


<予選インタビュー>

ポールポジション 
山本龍選手(#87おさきにどうぞ☆VITA)
「メカニックがいいマシンをつくってくれて、いい感じだったのでよかったです。

位置取り的にいまいちかと思って、単独で走る感じになったのですけど、それはそれで邪魔されないで走れてよかったかも。昨日の練習では(最終コーナーで)飛び込み過ぎて、刺さっちゃったのですが、今日は抑え目に行ったので大丈夫です(笑)」

2番手 
鈴木智之選手(#88メッカ・Verity・VITA)
「ちょっと予選アタック失敗してタイム出なかったですけど、まぁまぁ調子はいいので、決勝は巻き返せるかな。山本さんとは大きく放れちゃった(0.301秒差)けれど、ミスが無ければ追いつけるかな、と思います」

3番手 いむらせいじ選手(#21オートルックVITA-01)

「アライメントが狂っちゃったので、そこで終わりでした。頑張ってもタイムが出なくて。
そこまで調子よくて1分3秒台に入れるつもりだったのですけど、もうダメでしたね。ストレートで(車速が)伸びなくなってしまったので。決勝ではそこを直していきます」


■決勝

決勝は午後3時16分にフォーメーションラップが開始。
ピークは過ぎたとはいえ筑波サーキットの気温は35.7度、時折強めの風が吹くコース上だが路面温度49.5度とうだるような暑さでドライコンディションだ。

全12台がグリッドに整列しレッドライト消灯でレーススタート。
ポールシッターの#87山本選手の加速がよくホールショットを奪って第1コーナーへターンイン。

フロントロウから発進の#88鈴木選手がそれに続く。
セカンドロウの#21いむら選手と#17ニシハマ選手の先陣争いはニシハマ選手の加速がよく、いむら選手のアウト側から被せるように第1コーナーに入りサイド・バイ・サイドで第2コーナーを抜け、S字の手前でオーバーテイクを完了、3位の座を奪い取る。

後方でも7番手スタートの#61KIMURA選手が第1コーナーで6位の#71平川選手を攻略しポジションアップ。順位争いはし烈だがクリーンなバトルが展開している。

2周目の第1コーナー進入でも#88鈴木選手は#87山本選手のインを伺う動きを見せるが山本選手は落ちついてコーナーへ入る。

鈴木選手は逆に#17ニシハマ選手の接近を許し3周目のコントロールライン上では真横に並ばれて第1コーナーではニシハマ選手が2位に浮上する。この間に#87山本選手はマージンを1.541秒までひろげる。

3位に落ちた#88鈴木選手に今度は#21いむら選手が襲いかかり、4周目にオーバーテイクして逆転。これでいむら選手3位、鈴木選手4位だ。

 

後方でも接近戦が続いていて8位#65山崎選手、9位#10中島選手、10位#75山口選手の4台が1秒の中に連なっている。
この中から中島選手が5周目の第1コーナーでスピン、再スタートを切るが大きく順を落とす。#75山口選手との第1コーナーでのバトルで接触があった模様で、山口選手はこの周の終わりにピットインする。

後方でのバトルをよそに#87山本選手はリードを1.846秒まで拡大するが、ここから2位#17ニシハマ選手が逆襲。6周、7周、8周目とその差を少しずつ削り取り1.405秒差とする。

3位争いも激化、コントロールラインを同タイムで通過した#21いむら選手と#88鈴木選手が並んで第1コーナーへ飛び込む。サイド・バイ・サイドで第2コーナーまで抜けるとS字の入り口でイン側の鈴木選手がオーバーテイクに成功し3位のポジションを奪い取る。

この間7位を走行していた#71平川選手が第2ヘアピンからの立ち上がりでストップ。チームによると燃料系の問題でエンジンが止まってしまったとのことで、表彰台に上がった開幕戦の再現はならなかった。

これで#65山崎選手、#44岸本選手、#74木村選手、#10山口選手が7位~10位へと順位を上げる。

#17ニシハマ選手はじわじわとギャプを削り取り、11周目1.237秒差と迫るが山本選手は余力を残していたか逆にニシハマ選手を突き放しにかかり、13周目1.577秒差、14周目1.663秒差としてファイナルラップに突入。

最後はややペースを落としながらトップチェッカー。
本人いわくVITAスプリントレースで初めてのポール・ツー・ウインを決めた。

2位は#17ニシハマ選手、3位の#88鈴木選手は11周目に1分4秒508と本日のファステストラップを記録。以下4位#21いむら選手、5位#51石原選手、6位#61KIMURA選手というトップ6となった。


<決勝インタビュー>

🏆優勝 
山本龍選手(#87おさきにどうぞ☆VITA)
「後ろがけっこうバトルしてくれたので、ラッキーでした。
(余裕はあった?)いえ、どれぐらいのペースで走ったらいいのか、自分が先頭で走ってそのまま勝ったことが無かったので、ミスしないようにと、ドキドキしていました(笑)。
VITAのレースでは耐久で相方のおかげで勝ったのはありましたけれど、スプリントでポール・ツー・ウインは初めてなので、嬉しいです」

2位 ニシハマヤスユキ選手
(#17ETA白波ワークス VITA)
「スタートが決まっていむらさんの前に出られたので、88番の後ろにつけて、向うがシフトミスしたのか最終コーナーで失速したので、そこで前に行かせてもらって、後は前について行くレースでしたね。
山本さん速かったので、間合いは詰まっていきましたけれど、追いつくところまでは行けませんでした。
クルマの調子はしっかり整備してもらって、よかったです」

3位 鈴木智之選手
(#88メッカ・Verity・VITA)
「最終コーナーでシフトミスして、2台前にいかれて。元のポジション(2位)まで戻したかったのですが、ちょっとペースが足らず、3位まで戻して終わりでした。ちょっと悔しいです。
クルマの調子はよかったですけれど、ワンミスですぐ順位が落ちちゃうので、そこがね。ミスしないように調子よくってのが今後の課題ですね」

4位 いむらせいじ選手
(#21オートルックVITA-01)
「クルマは調整して速くなったのですが、まわりは速くてミスもしないので追いつくペースは無かったですね。とにかく暑くて疲れました(苦笑)」

5位 石原貴博選手
(#51ティーエムオート・VITA-01)
「ついて行くのがいっぱいいっぱいというか、ついて行けなくて機会がなかったレースでしたね(苦笑)。
なかなか思うようには行かなかったです。
速く走れていないのだからミスのオンパレードなのかな、とも思いますけど(笑)。
いまのやれる限りのことをやってクルマをゴールまで運んだ感じです。
山本さんからこのマシンを譲っていただいて去年の9月にここで走って、1年ぶりでした。もっと涼しくなって走るはずだったのが、ちょっと暑い時期になってしまいました」

6位 I.KUMURA選手(#61VTIA)
「この順位はラッキーばっかりでした。今日はラッキーづくめで(笑)。
あまり練習もできていなかったので、どうかな?と思っていたのですが、皆さん大変な中でたまたまラッキーが続きました。次はもっと頑張って、前を目指して頑張ります」

この結果今年のVITA Trophyシリーズの順位は 
#87山本選手が25ポイントでチャンピオンを獲得、
2位#21いむら選手21ポイント、
3位#17西濱(ニシハマ)選手18ポイントということになった。