VITA CLUB 三重県鈴鹿市のレーシングカーコンストラクター

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📣MECもてぎ予選 [v.Granz]
2024/08/26 レポートMECレポート

 
全4戦で争われる「MEC 120」のシリーズ第2戦の舞台は、モビリティリゾートもてぎ。

純レーシングカーが用いられる2時間耐久レースは、ホビーの領域を超えた本格的な走りが楽しめることで人気を集め、

今回もv.Granzは19台のエントリーを集めて盛況なのだが、VITA-01の方はというと……。

 Ama-Amaクラスは7台、Pro-Amaクラスに至っては、わずか4台となんとも寂しい限り。
これはどうやらエントラントの多くが鈴鹿以西のチームであること、そして翌週に富士スピードウェイでFCR-VITAが控えているからのようだ。
違う目線で見るとVITAクラスは、表彰台、チャンピオンポイント獲得の絶好のチャンスである。

 さて、連日のように猛暑日が続くが、この週末も例外ではなかったのだが、
v.Granzにせよ、VITA-01にせよ、“風の当たる車”である。
とはいえヘルメットを被って、レーシングスーツを着て、ドライバーは重装備。しかも深々とコクピットに沈んで着座する。
昨今のGTカーなど“ハコ”ではエアコンの装着が義務づけられたり、クールスーツを装着したりすることが可能だが、シングルシーターのマシンでは着けようにもそんなスペースはない。
何か暑さ対策はしているのだろうか。

 まずは豊富なレースキャリアを誇る、イシカワヨシオ選手に聞いてみた。

すると、「特にしていないですよ」と意外な答え。
「走っていれば、涼しいですよ。僕はずっとハコ乗っていたから、比較にならないほど。
ただ止まっていると暑いですけどね」という。

また、今回は怪我のため参加を取り消したが、GTにも参戦中の元嶋佑弥選手によれば、
「意外と隙間から風入ってくるから、暑くないんですよ」とのこと。
ちなみに「いちばん暑いのは、ナンバーつきのGR86。
窓閉め切って走らなきゃならないし、たとえエアコンつけても、全開だと全然冷えなくて」なんだとか。
確かに、レース後のドライバーを見れば、息も絶え絶えという様子はない。改めて納得した次第である。


v.Granz予選

 今大会におけるドライバーの目玉は、なんと言ってもケイ・コッツォリーノ選手だ。
昨年から「MEC 120」には、父親のカルミネ・コッツォリーノ選手が出場しているのはご存知のとおりだが、最初のレースで「息子と組んでやりたかったけど、スケジュールが合わなくてね」と語っていたもの。それがようやく実現したのだ。

#55 Carmine Cozzolino / KEI Cozzolino / 福田 幸平 nonno pizza★NILZZ

福田幸平選手と3人で#55 nonno pizza★NILLZをドライブすることになったケイ選手は「ようやく実現しましたね、親孝行(笑)。
以前、シェイクダウンだったかな、鈴鹿で乗って『いい車だな』と思って。
僕がプロドライバーになってから、親父も自分でレースを楽しむようになって、前から誘われていたけど、なかなかスケジュールが合わなくてね。ついに実現しました。
完走することを目標にレースしますよ。予選で魅せる? 予選、誰がやるんだろうね(笑)」と笑顔で語っていた。

『v.Granzに乗ってどうですか?』VITA.C🎤
自分がダメだな〜と思い知らされました!笑
いかに最近電子デバイスに頼ってしまっていたかがわかって、もう一回初心に戻ってプロとしてのキャリアに活かせられることになる、そんなレーシングカーですね。
このコストでレーシングカーに乗れて、プロドライバーもたくさん参戦していて音もいいし素晴らしい車ですね。
みんなウエストさんのこの基本の車で練習して鍛錬しないといけないですね!
今回はやっと親子で参戦することができました。
福田 幸平は親子喧嘩が起きないようにするポジションで(笑)
この3人はカートの頃からずっと仲のいいメンバーなんで楽しくチェッカーを受けて帰りたいと思います!

パドックではCarmineさんがpizzaをたくさん振る舞ってくださった。
オーブンで焼いたpizzaは熱々で美味しくてサイコー♪
ごちそうさまでした。



  予選は今回もv.GranzとVITA-01を分けて行われた。
もてぎでは今年からv.Granzによるスプリントレースが開始されたが
レコードタイムは昨年の「MEC 120」で菅波冬悟選手が記した、2分0秒107のまま。
その時は12月で、今とは気候的な条件が違いすぎるから、参考程度に留めるしかない。

 それでも高い路面温度ゆえ、タイヤのウォームアップはそう入念に行わずに済んだようで、計測1周目から#777 seven x seven with KF MOTORSPORTの渡会太一選手らが、さっそく2分3秒台に入れてくる。
計測2周目には渡会選手が2分2秒817にまで短縮するも、

直後に上回ってきたのが#87 Dr.Dry v.Granzの下野璃央選手で2分2秒616を記録する。

3番手は#12 KF MOTORSPORT v.Granzの塩津佑介選手で、2分2秒881だ。

渡会選手は早々にアタックを終了し、ピットに戻っていった周に、下野選手のスリップストリームを使って2分2秒591を記録したのが、

#86 Dr.Dry v.Granzの荒川麟選手。

だが、その二人のスリップストリームも使って、さらに上回ってきたのが#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzの白崎稜選手だった。

2分2秒572を記して一躍トップに立つも、その直後に赤旗が。2ndアンダーブリッジ先に停止車両があったからだが、果たして黄旗の提示前だったか否か……。

 タイミングモニター上では、#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz、#86 Dr.Dry v.Granz、#87 Dr.Dry v.Granz、#777 seven x seven with KF MOTORSPORT、そして#12 KF MOTORSPORT v.Granzの順で並んでいた。その後、予選は残り約4分で再開されるも、1周のアタックに留まったこともあり、誰もタイムアップならず。

 暫定結果さえなかなか出ず、ほぼ1時間半経過して発表された表には、上位に#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzと#86 Dr.Dry v.Granzは記されておらず。やはり黄旗提示周回でのベストタイムということで、採択されなかったのだ。

 これにより、繰り上がってポールポジションを獲得したのは阪直純選手と下野選手、そして窪田俊浩選手の#87 Dr.Dry v.Granzで、2番手が山口礼選手と渡会選手の#777 seven x seven with KF MOTORSPORT。3番手には杉本雄作選手と三島優輝選手、そして塩津選手の#12 KF MOTORSPORT v.Granzがつけた。

 #86 Dr.Dry v.Granzの大阪八郎選手と猪爪杏奈選手、そして荒川選手はなんとか4番手に踏み留まったものの、
#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzの大崎達也選手と白崎選手、そして村瀬光太選手は、事実上のセカンドベストタイムが2分3秒台だったこともあり、なんと11番手に降格。

 5番手は#666 seven x seven with KF MOTORSPORTのBANKCY選手と藤波清斗選手で、

6番手は#10ルーニーアキランドv.Granzの植田正幸選手と阪口晃平選手、そして藤原優汰選手。

なお、#71 ZENKAI RACING v.Granzの林寛樹選手と兒島弘訓選手、
そして菅波冬悟選手は7番手から、

前回2位の#31G-TECHのOOKA選手と佐藤公哉選手は9番手から決勝に臨む。
レース巧者の2チームが、どんなレース展開を見せるか注目される。

 そして、注目の#55 nonno pizza★NILLZは14番手に。「予選、僕行ったんですけどね」とケイ選手。走り始めが土曜日の公開練習とあって、準備不足は否めかったようだ。

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v.Granzクラス予選

ポールポジション
#87 Dr.Dry v.Granz

下野璃央選手「86号車に着いていく作戦で、うまいこと感覚も作れて、全力発揮して走れました。100点満点かというと必ずしもそうではないですけど……。もちろん狙うのはチームで1-2ですけど、今回は87号車が前でゴールしたいです」

阪直純選手「もてぎはほとんど走ったことがないので、今回の僕の使命は何も起こらないようにバトンをつなぐことです。完走第一です」

窪田俊浩選手「セーフティカー(SC)がけっこう出そうなので、それを見計らって、早めに入ってドライバー交代の義務を消化できるようにして。あと、なるべく燃料を使わないようにして1回給油で行けたらな、と思っています。それもSC次第ですけどね。自分がスタートして、ショートで帰ってきて、あとはふたりのドライバーに頑張ってもらう。なんとかSCありきで、作戦組んでいる最中です」
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v.Granzクラス予選2番手:
#777 seven x seven with KF MOTORSPORT

山口礼選手「2番手になったんですってね、今知りました。渡会が速いので、僕は淡々と間をつなげらればと思っています、欲は出さずに。でも、1番は取りたいんで、そこは狙っていきます」

渡会太一選手「練習の時から調子良かったので、ポール獲る気満々だったんですけど、想定していたよりタイムが出なくて、まわりも速かったですね。全体的なペースで言えば、悪くはないので、うまくバトンタッチして勝てたらな、と思っています」
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v.Granzクラス予選3番手:
#12 KF MOTORSPORT v.Granz

杉本雄作選手「塩津くんがいい位置で予選を終えてくれたので、それをキープしたまま表彰台まで駆け抜けていきたいと思います。スタートは僕で、初めてになるので、今ルールの説明をレクチャーしてもらったところです。いい緊張感を感じながら、頑張りたいと思います」

塩津佑介選手「持ち込みのセットアップが合っていなかったんですが、エンジニアさんと話し合って、走るたび良くなっています。ニュータイヤを履けるタイミングがなくて、予選でぶっつけだったんですけど、なんとかタイムを出せたのは良かったと思いますが、僕としてはヘアピンだけ失敗しちゃって、そのロスがなかったら、もうちょっと上に行けたはず。自分としては悔しい予選でした。でも、3番手からスタートできるのはポジティブだし、ロングは僕ら、いいと思っているので、しっかり戦略がはまれば優勝を目指していけると思っています」

三島優輝選手「僕は2番目に走る予定です。主にプロが走る時間帯なので、マージンを作って塩津くんに渡せるように頑張ります。ここまでの感触は悪くないです」
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v.Granzクラス予選4番手:
#86 Dr.Dry v.Granz

大阪八郎選手「今、決勝に向けて作戦を練っているところで、いちばんベストな戦略は何だと、プランAからDまで考えているんですけど。そのシミュレーションをPC上でしながら、どれが最適なのか、探りながら行こうと思っています」

荒川麟選手「今回はハンデウェイトも積んでいますし、猪爪選手の体重で合わせているので、だいぶオーバーしていることを考えると、ポールは逃したにせよ、悪くない予選だったと思います。決勝では、僕は淡々とこなして、バトンをつなげればと思っています」

猪爪杏奈選手「前回の鈴鹿でスタートをやらせてもらって、集団の中で走っていてつかめたこともありましたし、(前回の優勝で)重りが乗っている分、コーナリングのいい車を作ってくれたので、よく曲がるようになったし、自分も慣れてきたので、今回は落ち着いて走れています、前回よりも」

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