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🏁筑波トロフィRd.4レースレポート
2023/09/20 レポート

レースレポートVITA Torophy Race Rd.4
9月17日 筑波サーキット

9月に入っても残暑が厳しい中、筑波サーキットでVITA Torophy Race 第4戦が行われた。
連日猛暑が続くこの日も暑さと湿気でドライバー、マシン、そしてチームスタッフにとって厳しい環境の中、14台のVITAによる熱いレースが展開した。

■予選

午前10時13分、定刻より3分遅れて15分間の予選が開始。#31星野丈選手(MARTビーフラットVITA)を先頭に各車コースイン、気温30度、路面温度39度のドライコンディションだ。

計測1周目、まずは#32カワモトミツル選手(オートルックVITA01)が1分4秒517でトップに立ち、
2番手に#21いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)が4秒525で続く。
3番手は本日の紅一点、ドラゴンのカラーリングがお馴染みの#87山本龍選手(おさきにどうぞ☆VITA)の4秒900。オートルック勢がトップを占める。

残り12分、#31星野選手が1分4秒245でトップに立ち、#32カワモト選手も4秒287と自己ベストを更新するが2番手へ後退。しかし#32カワモト選手は続く周回で4秒064をマークし再び首位へ。
さらに#21いむら選手も4秒103を出して2番手へ。
#31星野選手、#87山本選手に続いて、#71サトウジュンイチ選手(ELEVレーシングVITA01)が5番手につける。

残り10分を切り、ここまで慎重な走りでウオームアップをしていたベテランの#8イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivoVITA)がタイムアタックを開始、まずは1分4秒241で5番手に浮上すると続けて4秒141とタイムを刻み4番手へ。
そして#87山本選手が4秒003と1分3秒台に迫るタイムでトップに立つ。2番手は0.002秒の差で#21いむら選手。

残り8分、ついに#88鈴木智之選手(メッカ・Verity・VITA)が3秒877を叩き出してトップへ。
#87山本選手も3秒983と1分4秒を切るが2番手へドロップ。3番手#21いむら選手4秒005、4番手#は32カワモト選手が4秒041で#8イシカワ選手を逆転。

このあたりで各車タイヤの最もおいしいところが終わったかタイムを更新する選手がほとんど現れなくなり、#32カワモト選手が1分4秒027と自己ベストを更新するがポジションは変わらない。

#88鈴木智之選手(メッカ・Verity・VITA)が6周目にマークしたタイム3秒877でポールポジションを獲得。

#87山本選手がフロントロウに並んだ。

セカンドロウは#21いむら選手、

#32カワモト選手と優勝争いの常連が並び、

3列目はベテランの#8イシカワ選手と

今回がVITAレースデビューの#51石原貴博選手(ティーエムオートサービス)の鮮やかなカラーリングのマシンが4秒150で6番手につけた。
また#67菱田真也選手(DEEP RACING VITA)は残り3分となってから1分4秒723と自己ベストを0.3秒以上短縮して12番手から9番手へポジションアップした。

ポールポジション:
#88鈴木智之選手
(メッカ・Verity・VITA)/1分3秒877
「目標としてたタイムには届かなかったので、ちょっと残念ではあるのですけれど、結果はよかったので。
諸先輩方に引っ張ってもらった部分もあるので、決勝抑えるのは大変かな(笑)。」

予選2番手:
#87山本龍選手
(おさきにどうぞ☆VITA)/1分3秒983(+0.106秒)
「鈴木さんといむらさんの2台スリップ(ストリーム)で出たタイムなので、ラッキーです(笑)
決勝はまた違うものなので、予選でタイム出るのと決勝で前に上がっていけるのはちょっと違うじゃないですか。
なるべく落ちていかないように、頑張ります」

予選3番手:
#21いむらせいじ選手
(オートルックVITA-01)/1分4秒005(+0.128秒)
「ベストラップが出た周と同じようなタイムが出たのが3回くらいあったのだけど、クリアラップが1回しかなくて、、
その時も前のクルマに詰まったのですよ。この周しかチャンスしかなくて。最後の方はアタックしても前半でタレちゃってました。決勝に向けては、勝ちます(笑)。頑張りますよ」

■決勝

15周で行われる決勝レースは午後3時14分フォーメーションラップ開始。
太陽はかなり西に傾いたがそれでも蒸し暑さは変わらず、気温34度、路面温度44度と厳しいコンデションだ。全車14台がグリッドに整列してレーススタート。
全車がクリーンスタートを切る中で蹴り出しがよかったのが4番クリッドから発進の#32カワモト選手で、第1コーナーに向けて前を行く#21いむら選手に並びかける。

そして5番手スタートだった#8イシカワ選手も加速がよく、スリーワイドの状態で第1コーナーへアプローチ。

真ん中に挟まれた#21いむら選手が後退すると#32カワモト選手が姿勢を乱してスピン、#8イシカワ選手と接触すると2台はそのまま第1コーナーアウト側へコースアウト。
さらに後続の#71サトウ選手と#27大沢良明選手(YRC VITA 01)がこれをアウト側に回避しようとしてグラベルへ、都合4台が止まって直ちに赤旗が提示されレースはいったん中断される。
#32カワモト選手、#71サトウ選手、#27大沢選手の3台はダメージは無いもよう。ただ唯一#8イノウエ選手のマシンがフロントカウルを損傷、レース続行不可となった。

レースはスタート進行からやり直し、周回数は3周減算の12周で戦われることとなった。

各車は再び当初のスターティンググリッドにつけ、コースアウトがあった3台はオフィシャルがダメージの無い事を確認、#8イシカワ選手が居た5番グリッドだけがポッカリ空いた状態で午後3時31分フォーメーションラップから仕切り直しのレースが開始。

今回は全車クリーンタートを決めて第1コーナーをクリア、4番手スタートの#32カワモト選手はアクシデントの影響を感じさせない元気な走りで#21いむら選手にS字で仕掛けると並走から第1ヘアピンのインを差して3位へポジションアップ。アウト側にはらんだ#21いむら選手に#51石原選手も襲いかかり4位を奪い取る。#21いむら選手5位にダウン。

フロントロウから発進の#88鈴木選手と

#87山本選手は後方のバトルをよそにテール・ツー・ノーズ状態で走行、

3位#32カワモト選手に0.5秒近い差をつけてオープニングラップを終える。

この間に大きくジャンプアップしたのが12番グリッドからスタートを切った#1佐藤孝洋選手(ETA TIPO VITA-01)で、混戦をかき分けるように順位を上げて1周目だけで5台を仕留めて7位まで進出。2周目には1分4秒893の最速タイムで6位#31星野選手に0.579秒差まで詰め寄る。

#88鈴木選手と#87山本選手のトップ争いは0.4秒のギャップで一進一退。3周目に#88鈴木選手が最速タイムで逃げようとすれば5周目には#87山本選手がこれを更新して間合いを詰めるというジリジリした展開。ここに#32カワモト選手も0.4~0.5秒の差で続いている。

上位が膠着状態に陥る中でバトルが起きたのが11位#10中島正之選手(ビーンズスポーツ☆VITA)と12位#11菅原勇紀選手(ビーンズスポーツ★VITA)のチームメイト対決。

4周目に0.156秒差とテール・ツー・ノーズ状態に持ち込むと続く5周目に#11菅原選手がオーバーテイクに成功、11位にポジションを上げる。

9周目、なかなか#31星野選手を攻略できなかった#1佐藤選手が第1コーナーで仕掛けると、ここは#31星野選手守ったが

後半セクションで#1佐藤選手がパス。6位に浮上する。

#87山本選手はさらに#88鈴木選手への圧を高めて6周目0.334秒差、9周目には0.315秒差と薄皮を剥がすように迫って行くと、11周目、#88鈴木選手がプレッシャーに屈したか第1コーナーでイン側に巻き込んで痛恨のスピン、スタート以来守っていたトップの座を失ってしまう。#88鈴木選手は再スタートを切ったもののピットイン、レースを終えてしまう。

これでトップは#87山本選手。しかし2位には0.387秒差で#32カワモト選手がつけて、今度は背後の敵を相手に一瞬たりとも気を抜けない状況でファイナルラップに突入。ここで#87山本選手は最後の踏ん張りを見せて逆に2位とのギャップを拡げて0.543秒の差でチェッカードフラッグの下を通過、逆転で優勝を飾った。

2位は#32カワモト選手、トップを追い詰めきれず、

3位に#51石原選手、なんとVITAレースデビュー戦で表彰台に上がった。

4位#21いむら選手

5位#1佐藤選手はスタートから7つポジションアップに成功、

6位#31星野選手、という結果になった。


優勝:#87山本龍選手(おさきにどうぞ☆VITA)

「予選を早めに切り上げたので、タイヤはまだこっちの方があるなという感じがあったので。あまり先に仕掛けると後ろもついて来ちゃうから、少し前の方2台並べて行けたらいいなと思ってました。
1コーナーで曲がるときに前の88号車が一回振ってからインに入って行くので、それで結構インを開けて入るので、これだったらたぶん行けるかな、と途中から思っていて、ずーっと来なかったのでたぶん見ていないな、と思ったらやっぱりで」

2位:#32カワモトミツル選手(オートルックVITA01)
「まずは山本先輩、姐じゃの優勝が素晴らしいです。1回目のスタートではランキングを争う者同士の意地の張り合いになってしまいましたが、仕方なかったと思います。再スタート後はいいレースが出来たと思いますが、それでも山本さんは追いきれなかったです。オートルックとしては1-2で理想的な結果です」

3位:#51石原貴博選手(ティーエムオートサービス)
「今日が初レースで、2か月前にこのVITAを山本龍さんから譲ってもらって、2か月前に初めてVITAというものに乗って、走行練習もざっと4回5回なんですけど。
昨日はチームといろいろセッティングを試しながら走行で、自分に合う合わないでスピンなんかもして限界を探っていたところがあるのですけど。
昨日の夕方セッティングを話し合って、まとまった、ていうのが感じられて今日に挑んだ。予選はスリップも使わずにクルマの限界を引き出そうという事で6番手。
4輪のレースはあまりやったことがないのですけどレーシングカートは長年やってきているので、レースになったらそれなりにポジションアップは自信があったので、決勝は運よく3位に上がれました」

4位:#21いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)
「(再)スタートの直後に2回当たって、左側後ろのアームが曲がってまっすぐ走らない状態だったので、これ以上の結果はこの状態ではないかな。で。最後はもうタイヤもきつくて変な動きし始めたから、後ろから追いつかれちゃって「佐藤さんごめん」って言いながら、最終コーナーだけブロックさせてもらって4位でした。もっとクリーンにレースやりたかったですね。足が曲がっちゃって、リタイヤしようかとも考えたのですけど、完走できるなら行けるとこまでいってみようと。オレンジボールも出なかったので。でもなんかコースにとどめるのが精一杯ぐらいの損傷です」

5位:#1佐藤孝洋選手(ETA TIPO VITA-01)
「予選があまりよくなかったですね。昨日の練習よりもタイム悪くって、新品タイヤ入れたのにちょっと(タイムが)上がらなかったので、その原因を探っていたのですけれど、感触としても全然よくなかったです。
タイム出ていないなってわかって、決勝に向けてちょっとアシのセットを変えたのがうまくいった感じだったです。スタートからどんどん順位上がって楽しかったです、荒れたレースだったので、うまい具合に巻き込まれなかったですし、仕切り直ししてからもペース保てたので、よかったです」

6位:#31星野丈選手(MARTビーフラットVITA)
「最初7番手(スタート)だったので一個上がりましたね。最初のフォーメーションラップではエンストしてしまいました(笑)。後はクルマも問題なく、自分も実力通りの結果だと思います。今後のレースではひとつずつポジションを上げて行って、最終的には優勝できるように、頑張って行きます」

 


 

優勝した
#87山本龍選手(おさきにどうぞ☆VITA)

女性で真っ先にマイVITAを所有。
その練習の数は、VITA CLUBよりリスペクト賞を進呈したほど多い!
キャリアウーマンがモータースポーツの魅力にハマり、
鈴鹿に初めて女性ドライバーとして挑戦したのも彼女。
仕事も遊びも、出来る女性は一流である✨

『練習は嘘を言わない』

素晴らしい戦いをありがとうございました!