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[TOKACHI]3H耐久レース
2022/09/22 レポート

2022 北海道クラブマンカップレース第3戦

TOKACHI3時間耐久レース

2022年 8月21日(日)

十勝スピードウェイ(クラブマンコース)

強い日差しが降り注ぐ好天に恵まれた8月21日、北海道クラブマンカップシリーズの第3戦が開催された。

今回のメインレースは十勝では年に一回、恒例のTOKACHI3時間耐久レースである。

十勝での耐久レース、その大きなポイントは「VITA-01」と「N1-1000」との混走だろう。「N1-1000」とは初代ヴィッツSCP10型のN1仕様車である。

 そのVITA-01を「1クラス」、N1-1000を「2クラス」として2カテゴリー混走となるのだが、VITA-01勢の上位陣とN1-1000勢の後方グループとは20秒ものラップタイム差がある。つまりVITA-01の先頭集団はスタートから4~5周でN-1000の最後尾に追いつき、その後も常にN-1000勢をオーバーテイクする作業を強いられるのだ。

とはいえ、多数の性能差があるクラスが混走するのは耐久レースの面白さでもあり、そのラップタイムの遅い車両をうまく使うことも上位を狙うチームにとっては重要な戦略ともなるのだ。その耐久レースの面白さを堪能しようと今年も13チームのVITA-01勢が参戦してくれたのである。

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十勝でもVITAは大人気!




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<予選>

 十勝の耐久レースは最大3名のドライバーが登録できるのだが、予選タイムを記録されるのはAドライバーとBドライバーだけ。それぞれ別に公式予選が行われ、どちらか好タイムをマークした順にグリッドが決まるのだ。

 Aドライバー枠では、まずトップに立ったのは1分34秒708をマークした#910(恒志堂レーシングVITA910号機)の工藤大佑。ただ上位陣はほとんどが34秒台に入っており、#55(Gots&Mats STEP VITA)の後藤比東至がまず33秒台に入れて1分33秒896で暫定トップに立つ。

それをじっくりとアタックチャンスを狙っていた#12(恒志堂レーシングVITA12号機)の佐藤元春が7月の第2戦でマークした予選タイムを大きく上回る1分32秒693を叩き出して文句なしのトップ。

続いてアタックに入った#778(TBR VITA #778)の大島良平も33秒台前半に終わり2番手にとどまる。

 Bドライバーではまず#12(恒志堂レーシングVITA12号機)で佐藤元春とペアを組む石崎竜一朗が33秒台前半に入れてくるが、

ここで渾身の走りを見せたのが#61(HDC日本平中自動車VITA)の四倉悠聖得。石崎をわずかコンマ017秒上回り、決勝3番グリッドを確保したのである。

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 ポールシッターとなった#12の佐藤元春、「決勝ではスタートからマージンを築きたいと思っているので先頭スタートは予定通りです。スタートから10周くらいは全力で走って大量リードを奪えればその後の展開が楽になりますから、その戦略通りに進めます」と言う。

2番手の#778大島良平は「(佐藤)元春さんとは今年、勝ったり負けたりでいいレースが出来ているので、あまり細かい戦略は立てていません。Bドライバーの田代良二をスタートドライバーにしますが、彼も好タイムを維持できますから、できるだけ元春さんに離されないよう、さらに後続に追いつかれないようマージンを確保していきます」という作戦。

3番手の#61平中繁延は、「去年は息子(平中克幸)と組んで勝てそうだったんだけど、最後の最後にフルコースイエローが出て勝てなかった。まあそれが耐久レースの綾なんだろうけど、今年はそのレースの流れを見ながら、Bドライバーに起用した四倉悠聖をメインに進めます」という戦略。

4番手につける#77村上泰規は、「スタッフでまず今は燃費計算しています。スタートは坂本幸照に任せますが、彼も速いですからその走りの状況から次の戦略を立てます。まずスタートから30分経過したあたりで判断します」という戦略。

それぞれのチームが、それぞれの想いや戦略を胸に決勝のスタートを迎えた。

今回ウエスト社長『弦社長』もエントリー!
「レーシングカーは、走ってドライバーの目線にならなあかん」
先代の教えをしっかりと楽しんできました♪
デビュー戦にしてはナカナカの走りでした(笑)

 

<決勝>

POLE POSITION #12佐藤 元春

2. #778  田代 良二

3. #61 平中 紫延

4. #77 坂本 幸照

5. #55 後藤 比東至

6. #3 古井戸 竜一

7. #310 市川 篤

8. #10 西村 一真

9. #8菊地 靖

10. #910工藤 大佑

11. #516 木下 祐希

12. #777 長谷部 将大

13. #129 本間 翔太

決勝はセフティカー先導によるローリングスタートである。
スケジュール通りに12:00、グリーンフラッグが振られ、セフティカーに続いて#12佐藤元春を先頭に13台のVITA-01がコースへ出てゆく。ローリングは1周のみでレースがスタート。

#12佐藤が予定通りにリードを広げてゆき、早くも4周目にはN1-1000クラスの最後尾に追いついてしまう。
コースの中で最も低速となる8コーナーで#12佐藤とN1-1000ヴィッツが接触しヴィッツがコースアウト。そのためフルコースイエロー(FCY)となり、12時12分にはセフティカーが出動する。

そのセフティカーランが明けたのは3周後で、レース再開となるが、ここで2番手につけていた#778田代良二に10秒ストップのペナルティが表示される。FCYの間に前走車を抜いてしまうミスを犯していたのだ。これで#778は最後尾に転落してしまい、

トップの#12佐藤の後方2番手には#3(さくら眼科☆くうまLOVCAこまば01)
の古井戸竜一が上昇してくる。

スタートから35分を過ぎる頃、真っ先にピットインしてきたのは#61平中繁延。
「早めのピットインは当初からの作戦。なにしろ私も65歳を過ぎた高齢者ですから疲れますよ。次々とヴィッツを抜かなきゃならないし、それに手間取ると後ろからせっつかれるし、あとは若い四倉に任せます。
これからのレース界を背負ってゆくのは四倉達ですから、できるだけ長い時間走らせて経験を積ませたいんです」
と言うが、この戦略が結果的に予想以上の成果を生むのである。

50分過ぎに上位を走っていた恒志堂レーシングの2台、#910工藤大佑と#516木下祐希が続いてピットイン。
工藤は「クラス2のヴィッツとはタイム差があるんで、その処理に手間取りますが、それもレースですからね、楽しんで走れてます」と汗をぬぐう。

続いてトップ快走中だった#12佐藤元春もピットインしてくるが、その表情は冴えない。

「序盤の接触の影響ではないと思いますが、水温が上がってオーバーヒート状態がおさまらない。今日は我々のチームに風向きが悪かったんでしょう」とレース続行を諦めリタイヤを決断するのだ。

さらにレース展開に異変が起きたのは、マシントラブルから、相当長い区間でオイルをコース上に撒いた車両があり、その処理に時間を要すると判断した競技長は、赤旗中断を指示したのである。

この中断は30分近くに及び、10分近いセフティカーランでレース再開となった時点では、実質的なレース競技時間は1時間少々しか残されていなかった。そのため、すべてのチームがレース戦略の見直しせざるを得なくなったのは言うまでもあるまい。

ポイントはピットストップである。このレースでは3回のピットストップが義務付けられている。
そして一回当たり3分以上の停止が要求されているのだ。
レース再開時点でほとんどのチームは一回はピットストップを果たしている。
残された1時間足らずのレース時間で、2回のピットストップをどう消化するかが問題なのだ。

レース再開となってすぐ、#61平中自動車がピットへ入ってくる。給油を終え、四倉から平中にドライバーを交代しコースへ出てゆくのだが、わずか5周ほどで再びピットイン。
規定の時間を消化して、四倉がピットアウト。
「これでピットストップ義務は消化したし、残りは45分くらいだから燃料もタイヤも心配ない。あとは四倉がどれくらい追い上げられるかだけで、そのあたりは安心してます。この作戦は当たりますよ!」と平中繁延。
そして彼らの作戦は見事に的中するのである。

#61平中自動車のピットインで#55Gots&Matsがトップに立つ。
ただ彼らは1回しかピットストップをしていないのだ。
Aドライバーの後藤比東至、「我々の作戦は、スタートから1回目のピットインまではガス欠寸前まで走って、他がピットインする間にリードを奪おうでした。この先まだ2回のピット義務が残っていますから、2番手車両に2周以上のリードをつけたいんですよ」と戦況を見つめる。

レースが大きく動き始めたのは残り15分となった頃だった。

上位を走るチームが次々と最後のピットストップを消化するためピットに向かい、その混乱が収まった時、トップにいたのは2周のリードを持った#55Gots&Mats。しかし、彼らはもう一度のピットストップ義務が残っていた。

 

チェッカーまで残り5分を切った時点でとうとう#55はピットへ。

これで#61平中自動車が待望のトップ浮上を果たすのだ。#55のピットインを知った彼らのピットでは「やった!!勝ったぞ!」という大歓声が上がる。その後も#61四倉悠聖のラップタイムはまったく落ちず、

必死に追い上げる#778TBRの大島良平に10秒近いリードを保ったまま、打ち振られるチェッカーの下を走り抜けていった。

見事な優勝を果たした#61四倉、「やりました! 平中さんが私に、チェッカードライバーを任せてくれて最高にうれしいです。最後までラップタイムも落ちなかったし、チームの作戦を信じて走りました!」

2位となった#778大島はゴール後、四倉に「オマエ、速すぎ! とうとう追いつかなかったもんな、おめでとう!」と言葉を掛ける。さらに、「僕たちは黄旗追い越しのペナルティで最後尾まで下がりましたが、そこからここまで上がってこられて2位ですからね、良かったですよ」

3位の#3さくら眼科の古井戸竜一、「もうガソリンがギリギリでしたから、最後はドキドキもんですよ。だけど走りきれて3位、もうこれは上出来だと思っていますで」

4位は#55Gots&Matsの後藤比東至、「ガス欠寸前まで長く走り続けて、そこでリードを奪って逃げきるのが我々の作戦でしたから、その通りに進めたし、一時は『これあ、勝てるかも!!』なんて気にもなれました。結果的に勝てませんでしたが、仕方がない、でもよくやりましたよ!」

5位は関東から遠征参加の#8東京IRCおうちの買い方vivo、予選は9番手とさほどラップタイムも速くなかったのだが、なんと5位入賞。「FCYやら赤旗中断やらあって、その混乱をうまくくぐり抜けられたんでしょうね、レース終盤にはトップに立てましたから。すべて予定通りに進んだし、ピットクルーのルーティンワークもミスなかったし、この結果は上出来でしょう!」

6位入賞は#77KAWASAKI Y‘S。Aドライバーの村上泰規、「実はもっと上位を狙っていたんですが、ピットインの戦略がダメでしたね。入るべき時を逸して、スティしてしまった。その判断は難しかったですね、残念です」

まだまだあります!
耐久恒例『ど真ん中賞』

#516 恒志堂レーシングVITA516号機

おめでとうございました

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‘22TOKACHI 3H耐久レース。
コロナも落ち着き、やっとケータリングが再開♪
東京で修行した女性シェフのお洒落な料理が盛り上げてくれました。
いつの間にかエントラントもニューフェイスが多くなって
パドックも賑やかに。

また若手を起用、育成に力を入れるチームが増えていることも
若手にとって嬉しい環境でしょう。
十勝のこれからにワクワクします。

「耐久レースでは」

的確なピット戦略、長時間安定したラップタイムを刻めるドライバー。
ライバルたちの動向から戦略を変えてゆく順応性。
様々なチーム能力を要求されます。
素晴らしい戦いでした。
さらに優勝された平中チーム、遠征参戦のイシカワチーム。
年齢を超える素晴らしい走りに感動しました!
60歳を超えてもモータースポーツではまだまだ現役!
とても素敵でした

モータースポーツ=アンチエイジング
来年の耐久レース。たくさんの遠征をお待ちしています♪

とっておきの笑顔集めました