FCR-VITA
KYOJO-CUPにも出場する小山美姫が、同じくKYOJO-CUPに出場するオランダから来訪のベイスク・フィッセールを1秒7も離してポールポジションを獲得。ひとり2分を切るも、「58秒台を狙っていたので……。決勝もこのまま逃げたいところですが、天気がどうなるか? ドライのままなら大丈夫だと思います」と語る。3番手はスーパーFJから転向の鶴賀義幸が獲得。トップ10に女性ドライバーが5人もつけていた。
決勝はドライコンディションが保たれ、小山は1コーナーへのホールショットに成功。一方、フィッセールは鶴賀に1コーナーで抜かれて、3番手に後退する。ひとり逃げていく小山に対し、鶴賀とフィッセールのバトルは続いていく。5周目のダンロップコーナー入口でフィッセールはスピンを喫し、これで勝負ありかと思われたものの、なんとか3番手に踏み留まって再び額賀を追いかけたものの、逆転するまでにはあと一歩及ばなかった。
16秒差でのフィニッシュにも「メカとは20秒差で、って話していたのでちょっと(苦笑)。3周目までにファステストラップを出して、そこからは明日(KYOJO-CUP)のためになるような走りを心がけていました。ただ、秒差だけボードで見ていて、最終ラップに入ったのを気づかず、緊張の1周を味わえなかったので、今も勝った気が(笑)」と小山。さて、本番ではどれだけの差をつけてくれるのだろうか。
59秒台を叩き出し優勝した 小山美姫選手
惜しくも2位の鶴賀 選手
3位のベイスク・フィッセール選手
KYOJO CUP第1戦
KYOJO-CUP第1戦
2年目を迎えた、競争女子選手権ことKYOJO-CUPの第1戦は、土曜日に行われたFCR-VITAの勢いそのままに、小山美姫がまたしてもポールポジションを奪い、朝イチの予選はセミウェット状態だったにも関わらず、完全ドライだったFCR-VTAのコンマ1秒落ちのタイムを叩き出していた。一方、2番手につけたのはベイスク・フィッセールとあって、リベンジの期待もかかっていた。決勝では3番手につけていたYURI HAYASHIが内圧調整に失敗して、スタートから間もなく順位を落とす中、ロケットスタートを決めてフィッセールがトップに浮上! 「だが、当初は着いていって、ちょっと様子を見るつもりでした」という小山ながら、ヘアピンで喫したフィッセールのミスを逃さず、ダンロップコーナーでトップ奪還に成功。スタンド前にコンマ7秒差で戻ってきた小山は、またしても早々に独走体制に持ち込んだ。
最後は13秒差でのフィニッシュとなった小山は、「今度は最終ラップも分かって、ちゃんとピット側に寄ってスタッフの声援に応えました」と。そして、「今年もこうやっていいスタートが切れましたから、2年連続チャンピオンを目指します」と力強く語っていた。2位はフィッセールで、3位はオープニングラップのうちにポジションをひとつ上げていたRINA ITOが、次々と襲い掛かるライバルを振り切って、嬉しい表彰台に立つこととなった。
左から2位のベイスク選手 優勝した小山選手 3位のいとうりな選手
記事 モータージャーナリスト秦 直之