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鈴鹿クラブマンRd.1レースレポート
2021/03/03 レポート

鈴鹿クラブマンレース第1戦 クラブマンスポーツ

2月28日 鈴鹿サーキット

鈴鹿サーキットにも、2021シーズンの春の訪れが。
「鈴鹿クラブマンレース第1戦」が2月28日に開催され、VITA-01によって争われる「クラブマンスポーツ」には、実に31台がエントリー!

昨年の開幕戦は23台だっただけに、今年はシーズンを通じ、より活況を呈しそうだ。
なお、今年の鈴鹿クラブマンレースは、全戦フルコースでの開催となった。


8時35分から行われた予選は、好天に恵まれた一方で、吹く風が冷たく、アタックには格好の条件となっていた。

その中で、真っ先に1分25秒台に叩き込んだのは、前週の岡山国際サーキットでも優勝を飾っている、
大八木龍一郎選手。最初の1周はタイヤのウォームアップに専念し、計測2周目から着実にタイムを削り取っていく。
次の周には2分25秒037を記した大八木選手は、さらなるアタックで2分24秒383にまで到達して、
2年ぶりにレコードタイムを更新! チェッカーを待たずしてピットに戻ることとなった。

その大八木選手と、ほぼタイミングを同じくして2分24秒882を記録したのは大山正芳選手。
やはり早々にピットに戻ることに。残す計測は4分間、しかし、このふたりのタイムを上回る者は現れず、
大八木選手が鈴鹿で初めてのポールポジションを獲得、大山選手がこれに続いて、チームメイト同士でフロントローを独占することとなった。

3番手を獲得したのは2分25秒041を記録していた、今大会の紅一点、猪爪杏奈選手。
4番手はクラブマンスポーツには久々の参戦となる、いむらせいじ選手で2分25秒183をマーク。以下、増本千春選手、八木智選手までがトップから1秒以内で続き、7番手に中里紀夫選手がつけた。

 

ポールポジション:大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)

「先週の岡山ではうまくタイム出せなかったのに、運が良くてポールだったんですが、今回はちゃんとタイム出せて、タイヤマネージメントもできたので非常に良かったです。
昨日の練習ではタイム良くなかったんですが、今日になったら路面状態も変わって、だいぶ良くなっていて、ニュータイヤ履いても全然違っていたので『これは行けるぞ!』と感じながらアタックしました。
まぁ、まだまだミスもあるので、そういうのをこの先、消していきたいと思っています。
行きます、決勝はガツンと行きます!

予選2番手:大山正芳選手(ダイワN通商アキランド・ヴィータ)

「龍(大八木選手)と86番(猪爪選手)のWスリップが効いて、めちゃくちゃ良かったです。
25秒台通り越して、24秒台にまで入ってしまいました。最高です!」

予選3番手:猪爪杏奈選手(Dr.DRY VITA)

「すごくクルマは調子良くて、リラックスして走れました。
鈴鹿のVITAはKYOJO CUPの去年のレース以来、2回目になります。
KYOJO CUPで勝つためにシリーズ参戦を決めて、鈴鹿の強いドライバーたちと一緒に走ることで、いろんなことを学びたいと思っています」

予選4位 いむらせいじ選手

予選5番手 増本千春選手

予選6番手 八木 智選手

予選7番手 中里紀夫選手

予選8番手 上村雅一選手

予選9番手 鍋家 武選手

予選10番手 上岡宏之選手

予選12番手 米田弘幸選手

予選13番手 関 正俊選手

予選14番手 巽 雅剛選手

予選15番手 タナカユウキ選手

予選16番手 櫻井貴広選手


【決勝】

決勝レースは、13時20分から8周で争われた。

絶妙のスタートを切ったのは、ポールシッターの大八木選手。

これに大山選手が続いた一方で、後方ではいきなりバトルが勃発する。

1コーナーに3番手で飛び込んでいったのは、
いむら選手で猪爪選手とポジションを入れ替え、増本選手、八木選手の順で続いていく。

予選の好調ぶりを維持した大八木選手は、オープニングラップを終えた時点で大山選手に早くも1秒の差をつける。
大山選手もまた、いむら選手に対して1秒3差。

このままふたりが逃げていくことも予想されたが、次の周のペースに優ったのが、いむら選手と中里選手。

特に中里選手はこのレースのファステストラップとなる、2分26秒691をマークしていた。
スタートに出遅れ、いったんは9番手にまで退いていたが、2周目には予選と同じ7番手に返り咲く。

ひとり逃げていく大八木選手に対し、大山選手は後続の接近を許す。やがて完全にトレイン状態へ。
5周目の1コーナーで仕掛けたのは、いむら選手だった。
抜かれた大山選手はペースが鈍り、徐々に順位を落とした後にピットイン。「ハブが壊れたかと思って……。なんかガタガタいっていたしね。実際には壊れていなかったんですけど」と大山選手は無念のリタイア。

その直後に八木選手が、猪爪選手をかわして3番手に浮上。
そして5番手には中里選手が。また、いむら選手が混戦から抜け出して単独走行となっていた。

終盤のハイライトは3番手争い。
5周目には中里選手が猪爪選手をパスし、その勢いのまま八木選手にも迫っていく。
接触寸前のバトルの末に、7周目の130Rで大外刈りに成功。
最終ラップの1コーナーで八木選手が再逆転を狙うも、固いガードに行手を阻まれてしまう。

そんな後続の激しいバトルを尻目に、最後までひとり旅となった大八木選手は、5秒もの差をつけてトップでチェッカーを受けることに。
2週連続の優勝、そして鈴鹿での初優勝を飾った。

2位はいむら選手で、3位は中里選手。
そして八木選手、猪爪選手の順で続き、
6位は予選9番手から着実に順位を上げていた鍋家武選手が獲得した。

ウィナー:大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)

「昨日の練習までは『鈴鹿はどうかな?』と気になっていたところもあったんですが、
予選から調子が良くてレコードも獲れたし、今はホッとしたという感じですね。
スタートが決まって、最後まで追いつかれることなく、途中あんまり離れてへんなぁと思ったんですが、
落ち着いてペースを上げていくこともできました。今年はこの調子でいきます!」

2位:いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)

「大山選手とバトル中に、前が逃げちゃう感じになっちゃいましたね。
ペース的にはもっと上げられたんですが、やっぱりぶつかるの、嫌じゃないですか。
いつもの感じで走りつつ、こないだの富士(FCR-VITA最終戦)で(三浦)愛ちゃんを抜けなかった反省を踏まえて、今回は強く行こうと。うまくいきました。
予選を単独で行って、失敗してなかったらまた違った展開になっていたでしょうね」

3位:中里紀夫選手(シンセイ マリンMIDLAND C72)

「スタートで、9番手まで落ちてしまったのが痛かったですね。
予選もあんまりで、クルマが決まっていませんでした。
バトルは見ている方は楽しかったでしょうけど、大変でした。うまく行ったから良かったですけどね。
クルマは今のままだと、ちょっと勝つのは難しい。トップの大八木選手は速かったし。次、頑張ります」

記事:秦 直之さん


【ドライバーピックアップ】

鈴鹿クラブマンRd.1は31台のエントリーを集め、
21年鈴鹿クラブマン開幕戦に相応しい、華麗な戦いが繰り広げられた。
鈴鹿ベテラン勢が作り上げたVITAレースの歴史は、VITA倶楽部の原点であり宝物。
大切にしたいと思います。ありがとうございました。

その中でも特に目立っていたのが、KYOJO  CUPでも活躍中の猪爪杏奈選手。
FSWコースでも際立つ走りが光っているが、鈴鹿のテクニカルコースも難なくこなし
予選では2’25’041という好タイムを叩き出した。

#86 猪爪杏奈選手

「去年鈴鹿のVITAに出場して鈴鹿のレベルがとても高いと感じたので、
この環境で一年走り込みたいなと思いました」
「フォーミュラはドライビングの基本だと聞いているので」
「鈴鹿で走り出してまだ難しいけれど言われた事をすぐに再現できるように努力しています」
センスが光るドライビング、今後の活躍を楽しみにしています。

#79 米田弘幸選手

お帰りなさい。2018年鈴鹿VITAチャンピオン!
「3年ぶりに帰って来ました」
「鈴鹿のレベルが上がって来たし、岡山の耐久レースを見て楽しそうだなと思って」
「また復活しました。やっぱり楽しいですね。」
「タイヤも変わってセットを色々変えたりして勉強中。」
「フォーミュラルノーにも乗ってたりしたけど、VITAは素直でいいですね」
「全戦出れないかもしれなくてチャンピオン争いはないけど、楽しみたい」
懐かしいベテランドライバーの復活。鈴鹿のパドックがまた盛り上がります。

#82 寺島 大選手

米田さんと同じカラーリングで目立っている#82VITA。実は鈴鹿のサーキットDoctorなのです。
F1レースの時は中里紀夫さんドライブのマーシャルカーに乗って先導されています。
サーキットで事故が起こった時助けてくれる方です♪
「今日は非番です」
「今日は助けられる側です笑」
8年前ロードスターパーティレースをやっていました。
「VITA1年前に購入。去年はコロナの影響もありちょこちょこ練習で大人しくしていました」
「やっとのデビュー戦です。
ドキドキです」
「VITAは楽しい。奥が深くてまだまだたくさん練習しないと」
鈴鹿サーキットのコースを知り尽くしている彼のドライブ、楽しみにしています。

#22 富田栄造選手

木曜のDUNLOP占有走行から参加してくださった富田選手。
今回魅力を「とつ撃」してみました♪
「昔カートを少しやっていたくらい。他はGTRワンメイクレースを1年ほどかな」
今年74歳。
前回よりタイムが上がって来ました。
→レーシングカーに乗って、楽しい?怖い?
「両方だね。130Rは特に怖い」130Rはチームの誰よりもアクセル全開だそうで。(すごい!)
→VITAをやってる理由は?
「手軽にできるのがとてもいいね。チームが大切にしてくれるので環境も満足。
「日常的には絶対ない時間を、普通の生活から離れて経験できている。出来るうちにしっかりと経験したい」
「ぶつかっても怪我をしたことがないので、VITAはいいね」「耐久はできれば出たいね」

ゆっくりと優しく語るその口調は、周りを引き込む魅力に包まれていました。
息子さんのGTドライバー富田竜一郎選手とのナイスショット、いただきました♪
ありがとうございました。


#9  関正俊選手

元々はポルシェレースに10何年参戦しているドライバー。
VITAレースは3.4年目になります。
→ポルシェと比べていかがですか?
「排気量ある車はごまかしが効くけど、VITAはドライビングがそのままタイムに現れるので難しい」
「けれどもこれで練習するとポルシェもタイムが上がるので、もう少し勉強しないと」
粋なキャンピングカーでお洒落に参加してくださる関さん。
素敵な笑顔の走り、楽しみにしています。

#76上岡裕之選手

「去年の6月からVITA乗り始めました」
「昔はAE86でレース、ロードスター、鈴鹿はシビック。VITAの耐久に出たのがきっかけ」
「まだ乗りこなせていないけど、ハコよりシビアで、セットを色々変えれるところが面白い」
「フォーミュラとハコ車の間という感じですごく楽しいです」
綺麗なカラーリングもカッコ良くて素敵です♪


まだまだ続きます♪

【VITA  RESPECT  AWARD】
山本龍 選手

手首の骨折のため今回のレースエントリー出来ず。それでもパドックに顔を見せてくださり
チーム面々が揃いました。
女性で初めて「My VITA-01」をかついで鈴鹿ファーストインしてくださったドライバーです。
1に練習、2に練習、3,4に練習、5に練習。
『ドライバーの鑑!』

希望を与えてくださったその眩しいほどの熱い想いに、
【VITA  RESPECT  AWARD】を進呈いたします♪
ありがとうございます。& おめでとうございます♪
21年「龍の舞」楽しみにしています。

#89 楠戸芳弘選手

今回予選で2’25を叩き出し、11番手のポジションをGET!
惜しくもエンジンブローで決勝進出は「涙涙。。」に終わってしまいましたが、
コースインの前、一生懸命『My VITA-01』を磨く姿に心を打たれました。
そう!昔はみんなせっせせっせと磨いたものです。
『マシンと一体になる』当たり前に大事なことです。
よね♡

『ドライバーの味方』『大切な人』

車好きの方が思い切り楽しめるモータースポーツの魅力。
これからも創り出していきたいと思います。
ありがとうございました。

VITA倶楽部