OKAYAMAチャレンジカップレース第1戦 WEST VITA
2月21日 岡山国際サーキット
2021シーズンとしては初めての公認レースとなる、
「OKAYAMAチャレンジカップレース第1戦」が2月21日に岡山国際サーキットで開催され、
「WEST VITA」には22台ものエントリーを集めていた。
レース当日は、一気に春が訪れたかのような陽気に恵まれ、コンディションは上々。ただし、この時期にありがちなレコードタイムの更新を果たすには、やや気温が上がり過ぎてしまったようだ。
10時35分から行われた予選で、ゼッケン1を新たにつけて、真っ先にコースインしていったのは
ディフェンディングチャンピオンの大八木龍一郎選手。
連覇に向けた意気込みを感じさせた。
実際、1分46秒台への突入も最初に果たす。
しかし、クールダウンの間に、上回るタイムを記録したのが清水康友選手、そして有岡綾平選手だった。
その後も勢いが止まらなかったのが、今回がデビューレースの有岡選手だ。
計測3周目には1分46秒056をマークしてトップをキープ。
次の周に大八木選手が再度アタックを試み、1分46秒099にまで短縮を果たすも、有岡選手に一歩及ばず。
セッション後半は温度の上昇もあって、ほとんどのドライバーがタイムアップを果たせなかったこともあり、
有岡選手は最後までトップを守り続けた。
だが、有岡選手のポールポジションは「幻」に……。走路外走行によって件のタイムが抹消。それでも有岡選手は続いてのアタックで1分46秒304を記していたこともあり、大八木選手にポールポジションを明け渡したものの、初めてのレースを2番手、セカンドローから臨むこととなった。
3番手は清水選手で、4番手は下垣和也選手、5番手は武連良治選手、そして6番手は大山正芳選手と、昨年の上位ランカーが順当に上位グリッドを獲得。また、ポールから1秒以内に9台がひしめく大接戦ともなっていた。
ポールポジション:
大八木龍一郎選手(DAISHIN☆Progrexx☆萬雲塾)
「タイヤマネージメントの失敗もあったし、自分の気持ちのマネージメントにも失敗があったので、
結果的に運が良かったというか、それだけなので決勝はひたすら頑張ります。
去年とは状況も違って気持ちが入っているので、だからこそ自分のミスに頭来るんです。
今はいろんなことを勉強していこうと、まだ新入りなので(笑)。決勝はスカッと行けたら!
もちろんポール・トゥ・ウィンを目指します」
予選2番手:有岡綾平(テックワールド VITA)
「VITAには金曜日、初めて乗りました。デビュー戦です。
JAF戦は3回目で、N1ロードスターに耐久出たとか、それぐらいで。
カートレースは小さい頃やっていたんですけど、全日本とか大きなレースには出ていません。
最近はRX-8で草レースに出ていたぐらいです。
実はエアが合っていなくて、もうちょっと出そうな感じだったんですが、
それと初めて新品タイヤを使ったので、合わせる練習ができていれば45秒に入ったと思います。
大八木選手が速いのは知っているので、決勝も頑張ります」
予選3番手:清水康友選手(カーブティッククラブ☆Trace☆制動屋)
「まぁ、順当といったところで、練習から負けていたので。決勝は若い方に、胸を借りる形で頑張ります」
決勝
決勝レースは、15時30分から10周で争われるはずだった。
ところが、スタート直後の1コーナー、2コーナーで中団にアクシデントが続出。
特に2コーナーではコース上に2台がストップしていたことから、即座に赤旗が出されてレースは中断。
1周減の9周で、決勝レースは仕切り直されることとなった。
幸い、ドライバーは大事に至らずに済んだのだが、マシンからは大量のオイルが漏れていたため、処理に多くの時間を要することに……。結局、本来のスタートより30分近く遅れての再開となった。
セーフティカースタートでの再開となり、1周の先導の後、グリーンシグナルが点灯。
ポールシッターの大八木選手と同時タイミングでのアクセルオンとなった、有岡選手と清水選手は3台連なって走行し、アトウッドを立ち上がった頃には早くも後続を引き離していた。
続くヘアピンで、早々と勝負を仕掛けたのが有岡選手。インを刺してきたが、大八木選手はしっかりガードを固めて逆転を許さず。三つ巴のバトルが続いたのは4周目まで。清水選手が徐々に離れていき、終盤は単独走行となっていた。
だが、大八木選手と有岡選手のトップ争いは、なおも続いた。
何度もトップ奪取を狙って、後方から揺さぶりをかけていた有岡選手ではあったが、
そこはディフェンディングチャンピオンの貫禄、大八木選手もまったく隙を見せず。
昨年の最終戦から年またぎでの2連勝を、大八木選手が果たすこととなった。
一方、4番手争いも壮絶。最初のスタートを決めていた武連選手が、大山選手と下垣選手を従えていく。
しかし、5周目に大山選手が武連選手を逆転。
その後も互いが引かぬ激戦が繰り広げられたが、大山選手が最後まで武連選手と下垣選手を抑え抜いた。
ウィナー:大八木龍一郎選手
(DAISHIN☆Progrexx☆萬雲塾)
「リスタート後は、ちょっと様子見たりしていたんで、ちょっと油断していました。
向こう(有岡選手)もミスしていないんで、ちょっとしんどかったな、長かったなってところでしたね。
でも、勝てて良かったです。
今年は鈴鹿シリーズにも出ますので、来週のレースに向けても、ここで1勝をおさめられたのは、すごく良かったと思います」
2位:有岡綾平選手(テックワールド VITA)
「大八木選手が速いのは分かっていたので、何度かアタックしたんですけど、やっぱり速さで負けちゃいました。
実際には悔しいですね、1位を獲りに行ったので。
でも、2位でも表彰台を目指していたので、上出来だったと思います。次こそ優勝を狙います」
3位:清水靖友選手
(カーブティッククラブ☆Trace☆制動屋)
「もう、いっぱいいっぱいです。最初に頑張りすぎてタイヤがきつくなってしまって……。順当な感じでした。それといったミスもなく、終わってしまいましたね」
記事:秦 直之さん
岡山VITAレース開幕戦
コロナ禍の中、レース開催の不安を抱えながらも21年レースが始まりました。
皆様のご協力の中、今年も元気よくOPEN出来たことに感謝いたします。
ありがたいお言葉もたくさん頂きました。
ご紹介させていただきます。
ill way 小西さん
#8のオーナー。毎年ニュル24時間に参加しており、それの練習としてもVITAに乗っている。
鈴鹿、岡山、オートポリスでVITAのドライバーをもっともっと増やしたくて、
レースは自分でなくて若手などのドライバーに格安レンタルしている。
神戸のカートの大会にスポンサーしているのだが、
テントのブース出店枠があり自分のVITAを置いてドライバー募集などをしていきたい。
耐久レースもどんどん盛んになって行きそうなのでもっともっと知ってもらいたい。
ヘッドプロテクター は師匠の下島さんもいいと言っていたし、
安全性という面で絶対必要なので購入します。
#44 Micky選手
今まではポルシェのカップカーに乗っていたが、面白そうなので始めました。
VITAは乗っていて面白くて、感触が良くてタイム出たかな?と思っても全然出ていなくて
難しくてとても練習になります。
まだまだ4回しか練習したことがない状態でのデビューレースだけど、
予選の結果はめちゃくちゃ悔しくてもっと頑張ります!
#510 後藤 武史選手
今まで全くレースだったりスポーツ走行などもした経験がない中でVITAを3年前に始めました。
ゆっくりドライブするタイプだったけれど、実際にVITA乗ったら全然タイムが出ない自分が悔しくてかなり練習しました。
びっくりしたのが、久しぶりにポルシェでサーキットを走ってみたら今まででは考えられなかったタイムが出た。VITAは純粋にドライビングが練習できて、間違った操作をしてしまうとタイムが出ない。こんな自分でも乗れるようになったからどんな人でも乗れると思う。
VITAはもともとレース経験者の人が多いけど、もっともっと経験のない僕のような人が増えてほしい。
#71 大山 正芳選手
FIA-F4もやっているけどVITAはコストが安くていつまでもやっていたい。
オートポリスの耐久レースも楽しみにしているし、これからも参加します。
武連選手
今西さんとはユーロカップ、ロードスターからの20年のペアです。いろいろと途中で仲悪くなったりというペアは見てきたけど僕たちは全くそんなのなく楽しくやってきました!
VITAはこれまでのマシンより難しいけど、その分楽しくレースさせていただいております!
#14 下垣選手
VITAでは初の岡山でのレースです。
まあ今回は決勝レースはいい結果は期待できないかな。まだまだ最初なので。
ウエストのF4、056でレースしてS耐やってるけど、VITAは本当に練習になるし楽しくていい車です。
今年は富士に行けないので、岡山がメインになるけど鈴鹿も時々参戦考えてます!
車好きはたぶん、生きてる限り車好きなんだと、
参加型レースに触れる度、心がワクワクします。
「モータースポーツの魅力を創る」
それを目指してこれからも努力していきたいと思います。
VITA倶楽部
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