「VITAトロフィーシリーズ」第6ラウンド レースレポート
11月15日(日)、「VITAトロフィーシリーズ」第6ラウンド(第2、第3が中止の為実質第4戦目)
が筑波サーキットで開催された。
ツインリンクもてぎと筑波サーキットを転戦する2020年の「VITAトロフィーシリーズ」は
第5ラウンドに続き筑波サーキットでの開催となり、9台のエントリーでレースが行われた。
新型エンジンのW-2クラスは6台で、
今期2位-2位-優勝と毎回優勝争いに絡んで39ポイント、ランキング首位の55号車大友敦仁選手、
10ポイント差の69号車ジュン選手、
前回3位の87号車山本龍選手に加えて、
昨年の富士チャンピオンレースシリーズ2位の21号車いむらせいじ選手、
67号車菱田真也選手、88号車オオサワヨシアキ選手の3台が今季シリーズ初参加した。
一方旧型エンジンで戦うY-1クラスは3台。
第1戦優勝に加えて連続表彰台で37ポイント、ランキング首位の19号車茂木祐一選手、
第5戦は欠場したものの、10ポイント差で追う1号車佐藤孝洋選手、
前回3位の81号車杉山幹雄選手が参加する。
■予選
11月15日(日)天候は抜けるような快晴でコースはドライコンディション、
朝の気温は8度と低いものの、決勝に向けては気温上昇が見込まれる。
10時04分に#1佐藤選手を先頭に全車一斉にコースインして15分間の予選セッションが開始。
計測1周目に1分5秒716のトップタイムを出したのは#21いむら選手。
しかしすぐに#55大友選手がトップを奪い、更に1分4秒129、1分3秒941とタイムアップして首位をキープ。
一方2番手には#87菱田選手が0.252秒差で上がり、#21いむら選手はそこから0.164秒差で3番手に下がる。
4番手は1分4秒890でY-1クラス首位の#1佐藤選手。
残り7分の時点で#21いむら選手が1分3秒891とトップタイムをマークすると、
ここから各車タイムアタックが本格化。
残り4分の時点で#55大友選手が1分3秒650で再逆転、
いむら選手に0.170秒の差をつけてポールポジションを決めた。
2番手以下は最後まで激しく順位が入れ替わり、
じわじわとタイムを刻んでいた#19茂木選手が残り0分で1分3秒736のY-1クラスのトップタイムを出して
#21いむら選手を0.068秒差で追い落とし
#21いむら選手と
#87山本選手がセカンドロウとなった。
・予選後のコメント
ポールポジション 55号車 大友敦仁選手(RAISE UP VITA01) のコメント
「ポールポジションを取りたかったので本当に嬉しいです。
ただスタートがちょっと苦手て毎回3~4台に抜かれているのでスタートがカギです」
■決勝
11月/15(日) 引き続き快晴で気温が上昇、
VITAの決勝が始まる14時30分には16度となり15周の決勝は絶好のレースコンディションとなった。
各車きれいにスタートを切る中で#21いむら選手が3番グリッドからスルスルと加速を伸ばし、
#55大友選手と#19茂木選手の間に割って入り、そのままS字でトップを奪った。
#55大友選手が2位で続き、同様にスタートダッシュを決めて
#87山本選手の前に出た#1佐藤選手が第1ヘアピンまでに#19茂木選手を交わして3位に上がるが、
すかざず#19茂木選手がダンロップで奪い返す。
1周目を終えてトップ#21いむら選手、0.676秒差で2位#55大友選手、3位#19茂木選手、4位#1佐藤選手と続く。
ここから#55大友選手が粘りを見せて3周目0.440秒、5周目0.379秒と
首位#21いむら選手とのギャップを削って行く。
その後方ではいったんは1秒以上のギャップとなった3位#19茂木選手がファステストラップで追い上げ、
更に#1佐藤選手、#87山本選手と1位から5位までが1秒以内のテール・ツー・ノーズで密集した状態になる。
7周目に#19茂木選手がダンロップで#55大友選手に仕掛けるが抜き去るには至らず、
この攻防の間に#21いむらはギャップを0.678秒に広げるが、
翌8周目にはまた#55大友選手が0.338秒差に詰め寄り、
10周目に今度は#1佐藤選手が#19茂木選手に0.298差まで接近、
各車プレッシャーの掛け合いになって行く。
#21いむら選手のラップタイムは1分5秒台で後方を突き放すには至らず、
10周目には#55大友選手が0.293秒差とテールに食らいついた状態になり、
11周目の1コーナーで#21いむら選手に仕掛けるが失敗。
その後方では#87山本選手がストレートで#1佐藤選手を抜くと
勢いに乗って1コーナーで#19茂木選手のインを突き3位にジャンプアップ、
アウトにはらんだ#19茂木選手の脇を#1佐藤選手も抜き去り4位に浮上する。
これで#19茂木選手は5位にドロップ。
この攻防で3位グループはトップから2秒近く離される。
この後も#55大友選手はトップの背後でスキを伺うが
#21いむら選手はミスすることなく15周を走り切り優勝、
#55大友選手は0.463秒差の2位、
#87山本選手と#1佐藤選手の3位争いは
14周目に#1佐藤選手が1分4秒405の全体を通じたファステストラップ、
#87山本選手も1分4秒435とW-2クラスのファステストラップを出す激しい応酬の末、
0.275秒差で#87山本選手が逃げ切りに成功。
#1佐藤選手は全体の4番手、Y-1クラス優勝となった。
#19茂木選手はそこかからやや離され総合5番手、Y-1クラス2位でフィニッシュした。
・決勝後のコメント
総合及びW-2クラス優勝 21号車 いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)
「スタートが全てでした。(スタート以降の接近戦について)
後ろが若い子なので振り切るのはきついかなと思い、
3位を引き付けて後方を接近戦に持ち込もうと思った。
しかしそうはならなかったので、余裕を残しながらペースをコントロールしていました」
総合4位及びY-1クラス優勝 1号車 佐藤孝洋選手(TIPO FUCHS ETA)
「予選があまりよくなかったが、決勝は流れに乗れて、先頭がバトルしていたおかげでついて行くことが出来ました。抜きどころがないコースなので僅かなチャンスを狙うしかなく、
その最中に行き場が無くて#19茂木選手と接触してしまって申し訳なかったです。
それでも楽しいレースが出来たのでよかったです、今シーズンうまく締めくくれた感じです」
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これで今シーズンのVITAトロフィーシリーズは終了、
全4戦での戦いとなり、W-2クラスは#55大友選手が51ポイントでチャンピオン、
ランキング2位は後半2戦を欠場したものの、前半2連勝した#2イノウエケイイチ選手が30ポイントで獲得。
Y-1クラスは#19茂木選手が49ポイントでチャンピオン、
第4戦の欠場が響いた#1佐藤選手が42ポイントでランキング2位となった。
(手元集計)
筑波VITAトロフィレースも幕を閉じました。
最近メキメキと実力を身につけてきた山本龍選手が
キレキレの走りをみせて、見事表彰台です!
女性ドライバー、カッコイイ!
これからの更なる成長が楽しみです。
ここ、筑波サーキットはとても魅力溢れるサーキットなので
これから色々なレースを考えて行きたいと思います。
皆様のご協力をこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
2020年、いろいろとありがとうございました。
来年早々、ダンロップ占有走行でお邪魔いたします。
もつ煮食べに行きます♪
VITA倶楽部