もてぎチャンピオンカップレース第5戦
11/23 VITAもてぎ・菅生シリーズRd 6
2024年もてぎチャンピオン
イノウエケイイチ選手の手に!
新たにスポーツランドSUGOの2戦を加え、モビリティリゾートもてぎの4戦と併せて、全6戦で争われる
「もてぎ・菅生シリーズ」。その初年度最後のレースがもてぎで開催された。
エントリーは13台ながら、
タイトルを争う#8イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivo VITA)、
#30窪田俊浩選手(A-PEX☆TOKAIDENSO☆VITA)、
そして#2イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズVITA)は揃ってエントリーしており、
ごく僅差であることから、勝った者がチャンピオンとなるのは必至!
ここに割って入る者が現れれば、さらに面白くなりそうだが、果たして?
予選
レースそのものは2デイ開催ながら、VITAレースは土曜日のうちに予選、決勝を実施する1デイ開催。
早朝8時25分から15分の計測で予選が行われた。
時期的に、凍えるような寒さを覚悟して臨んだものの、寒いどころか暖かいとまで言える状態での走行となった。
それぞれ計測2周目からアタックを開始。
さっそくトップタイム、2分14秒148を記したのが#2イノウエ選手だ。
次の周には2分13秒311にまで縮め、1周のクールダウンを挟んで、計測5周目こそ2分13秒412に留めるも、ラストアタックで2分12秒926を叩き出し、これをだめ押しの一発に。
計測4周目に2分13秒345をマークし、2番手に躍り出ていたのが#30窪田選手だ。
満足にクリアラップを取れず、ようやく……といった様子ではあったが、次の周には軽い接触もあってアタック継続を断念。チェッカーが振られる前にピットに戻ってきた。
3番手は#8イシカワ選手。なかなか2分14秒台を切れず、本調子ではなかったのは明らかながら、それでも計測4周目に2分13秒941を出すと、さらに次の周には2分13秒445にまでタイムアップ。意地を見せた格好だ。
そして4番手は#32カワモトミツル選手(シンエイジャパン&オートルックVITA)で、
#8イシカワ選手と同タイムの2分13秒445を記録していたが、チェッカーが振られた周、ラストアタックだったため、先に出した方が優先される規則により、このポジションとなった。
5番手は#17西濱康行選手(ETA白波ワークスVITA)で、2分13秒617をマーク。
そして、#74辻かずんど選手(MARS RACING VITA)が2分14秒207で6番手となった。
ポールポジション:
#2イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズ)
「最後、最終コーナーで引っ掛かっちゃったんですけど、まぁまぁ、うまい感じでできました。
路面温度は低めで、内圧高めにしていって、たぶん13秒2を出したのが4周目で、あと『もう一声!』で最後に行けました。スタートを決めて、抑え切れるように頑張ります」
予選2番手:
#30窪田俊浩選手(A-PEX☆TOKAIDENSO☆VITA)
「マジで面白いです。
35年間やってきて、S耐ではチャンピオンありますけど、初めてスプリントで単独で。
スプリントではないんですよ、万年2位です。
だから2位は得意です、2位表彰台に、ランキング2位も(笑)。
やっぱり勝ってチャンピオン獲ってみたいですよね、憧れですよ!
で、予選なんですが、追いつき症候群というか、前回もそうでしたけど、誰かに追いついてしまうという。
今回は挙げ句の果てに接触もあって、見られていなかったんでしょうけど。それで集中力途切れてやめたんです。
それでもポール獲れるぐらいの感触はあるので、アドバンテージあるかな? 決勝、頑張ります」
予選3番手:
#8 イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivo VITA)
「なんか今いち。こないだのSUGOの流れから、あんまり良くないですね。
去年の今頃は12秒、ポンポン出ていたんだけど、練習から14秒とか『なんなんだ?』って。
ちょっとトラウマになっているのかも。
とりあえず0点でも(ランキング)3位なんで、気が楽です」
決勝
決勝レースは10周の争いで、13時25分にスタート進行が開始された。
上空には青空も広がって、もはや心地良くさえ感じられるほどのコンディションになっていた。
注目されたスタートで、前回に続いて鋭いダッシュを決めたのが、#30窪田選手だった。#2イノウエ選手の牽制にも動じることなく、1コーナーには並んで飛び込み、2コーナーでは完全に前に。苦節35年、悲願のチャンピオン獲得が、かなり濃厚になったと思われた。
ところが、その直後の3コーナーで、#30窪田選手がスピンしているではないか! 「あ~俺、やっぱりスタートうまいなと思っていたんですよ。これなら行けるぞ、って思った直後にシフトが『ぎゅっ』となっちゃって。思えば、調子乗っちゃったんですね」と#30窪田選手。すぐに復帰なるも、最後尾にまで後退してしまう。
これで#2イノウエ選手がトップに返り咲き、2番手に#8イシカワ選手が浮上。
やや間隔を開けて#17西濱選手、#32カワモト選手、
そして#74辻選手の順で1周目を終える。
ところが、#74辻選手は3周目の3コーナーでコースアウト。最後尾に後退する。
一方、この周、#30窪田選手は9番手に。勢いは衰えていない。
その間にもトップは、#2イノウエ選手と#8イシカワ選手の間で激しく競われていたが、それも4周目まで。しっかり間合いを見計らってスパートをかけた#2イノウエ選手に、#8イシカワ選手は着いていけず。
逆に#8イシカワ選手には中盤から#17西濱選手と#32カワモト選手が迫ってくる。
その頃、#30窪田選手は6番手に。だが、最終ラップにファステストラップとなる2分14秒292を記録したのが、せめてもの意地となり、それ以上のポジションアップは果たせなかった。
結局、トップに戻ってからの#2イノウエ選手は、ストレスフリーで10周を走り抜き、今季3勝目をマーク。2年連続でチャンピオンを獲得した。2位は#8イシカワ選手で、3位は西濱選手となった。
優勝:#2イノウエケイイチ選手(ワコーズEDニルズVITA)
「窪田選手が勝手に飛んでいって、良かったです、楽できて!
今年は全戦出ていないんですが、もてぎで3勝できてチャンピオンになれました。
来年もイシカワ選手がチャンピオンにならないよう、頑張ります(笑)」
2位:#2イシカワヨシオ選手(東京IRCニルズvivo VITA)
「先頭で2台やり合ってくれたので、『2台ともいっちゃえ!』って思ったんだけど、1台しかいかなくて残念(苦笑)。で、5周が限界なんですよ、今。
5周過ぎたら離れちゃって、それまでにイノウエくんをもっと攻めなきゃいけないのに、なかなか難しいですね。来年また頑張ります」
3位:#17西濱康行選手(ETA白波ワークスVITA)
「途中まで、私がファステストラップ出していたんですか? 知らなかった。
とにかくイシカワさんに追いつこうとだけ思っていたので、ファステストラップという意識はなかったです。でも、頑張りましたよ」
4位:#32カワモトミツル
(シンエイジャパン&オートルックVITA CLUB)
5位:#66 lam Geoffrey
(カーファクトリー亜衣★Geoffrey)