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📣MECもてぎ決勝[v.Granz]
2024/08/26 MECレポートレポート

【MEC120】Rd.2もてぎ
[v.Granz]

決勝レースレポート

 

 

 予選終了から4時間余りで、決勝レースのスタート進行が開始された。
原則スタートを担当するのはAドライバーながら、プロドライバーでなければ変更が可能。

ポールシッターの#87Dr.Dry v.Granzは窪田選手が、#777 seven x seven with KF MOTORSPORTは渡会選手、
そして7番手の#71 ZENKAI RACING v.Granzは兒島選手に改められていた。

 オープニングラップのうちにトップに躍り出た渡会選手は、その後もじわりじわりと逃げていく。
そして2周目には兒島選手も窪田選手を抜いて2番手に。
3周目を終えた段階で、早くもそれぞれ単独走行になっていく。

4番手は#666 seven x seven with KF MOTORSPORTのBANKCY選手で、
5番手が#10ルーニーアキランドv.Granzの植田選手。
6番手は#86 Dr. Dry v.Granzの大阪選手だったが、ここに近づいてくる一台が。

11番手からのスタートとなっていた#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzの大崎選手が、追い上げてきて4終盤手には6番手に浮上する。
その後も大崎選手の勢いは止まらず、6周目には植田選手を、9周目にはBANKCY選手をかわして4番手に。

1周さかのぼって9周目の3コーナーで、#86 Dr.Dry v.Granzの大阪が後続車両の接触によってスピンアウト! 
順位は落としていたとはいえ、それまでの展開は想定どおりではあった。
しかし、グラベルに捕まって復帰に時間を要したことは想定外であり、勝負権を失ってしまう。
対照的に、その頃の上位陣に動きはなく、淡々と周回が重ねられていく。

早いチームで20分を経過した10周目あたりから1回目のドライバー交代が行われるも、エースを投入しているチームであれば、できるだけ交代を伸ばしたいところだ。

そんな中、3番手を走行していた#87 Dr.Dry v.Granzが、タイミングモニター上で16周目に徐々に順位を落とす。
映されなかったものの、実は3コーナーで窪田がシフトロックからスピンを喫し、やはりグラベルでストップしていたからだ。
ついてないDr.Dry Racing。窪田も復帰に時間を要し、1-2フィニッシュの希望は序盤のうちに潰えてしまう。

17周目、トップの
#777 seven x seven with KF MOTORSPORTと、

4番手を走行していた
#666 seven x seven with KF MOTORSPORTが同一周回にピットイン。
後に渡会選手の通信機器のトラブルで、予定より早いピットストップとなったことが明らかになる。


ともあれ、これで#71 ZENKAI RACING v.Granzの兒島選手がトップに立ち、

#9 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzの大崎選手が2番手に。
大崎選手は21周目に白崎選手と交代したが、兒島選手はなおも粘って、スタートから50分近く経過した23周目に、ようやくピットに。ここで菅波選手にバトンを託す。

興味深かったのは、同じ周に#10ルーニーアキランドv.Granzと#31 G-DASHもピットに入り、その時点での順位が2番手、3番手だったことだ。
特にOOKA選手は10番手からのスタートであり、すなわち好燃費と安定のラップ刻みの両立を果たしていたことも意味しよう。それぞれ阪口選手と佐藤選手にスイッチする。

24周目からは
#777 seven x seven with KF MOTORSPORTの山口選手が再びトップに立つも、

コースに復帰した#71 ZENKAI RACING v.Granzの菅波選手は、もう真後ろに。
26周目にはトップを奪い取り、そのままリードを広げていった。その差が15周ほどになった頃、1stアンダーブリッジ付近とヘアピン手前で、同時にストップ車両があったのが33周目。

これに完璧なまでに対応できたのが、#777 seven x seven with KF MOTORSPORT。
迷うことなくピットに戻した直後にSCが導入されたのだ。
「MEC 120」ではSCラン中のピットストップは可能であるが、給油を行うことができないから、後のことを考えれば、そのタイミングで入りにくい。
しかも渡会選手という“カード”を残していたからこそ、ではあった。

トップは菅波選手のままであったが、それまで築いていたリードをSCランの間に大幅に失っていたのも痛手ではあった。

その時点での2番手は#666 seven x seven with KF MOTORSPORTの藤波選手ながら、思ったとおりの貯金ができず、SC明けの37周目にBANKCY選手と代わるも、順位を落とさざるを得ず。

これで2番手には#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzの白崎選手が上がり、藤波選手は燃費走行も兼ねていたから、それほど逃げられない。
43周目に、先に村瀬選手への交代を行なった時には、ほっと胸を撫で下ろしたのではないか。


代わって2番手に立ったのが#31 G-TECHの佐藤選手で、ここから先はさながら我慢比べのようでもあった。先にピットに入ったのは#31 G-TECHで、

その1周後には#71 ZENKAI RACING v.Granzも。残り10分はOOKA選手と林選手に託された。

その結果、トップに立っていたのは、やはり#777 seven x seven with KF MOTORSPORTの渡会選手で、

2番手は林選手。

そして3番手はOOKA選手で、残り時間を思えば、これで勝負は決まりかと思われた。

 

ところが、OOKA選手の背後に#10ルーニーアキランドv.Granzが迫ってくる。
阪口選手をショートスティントとし、大勝負に討って出た藤原選手が一気に差を詰める。
そして50周目に逆転に成功! ゴールまであと5分のタイミングだった。

一方、その間も渡会選手のトップは盤石。最後は1分18秒もの差をつける圧勝に。前回は終盤のクラッシュでリタイアしていたから、見事リベンジを遂げた格好だ。

2位は#71 ZENKAI RACING v.Granzが獲得し、

3位には土壇場の大逆転で#10ルーニーアキランドv.Granzが。

#31 G-TECHは4位ながら、これでランキングトップにも躍り出た。

5位は幻のポールだった#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granzで、これがチーム初戦ということを思えば、まずまずの好発進だったのではないか。

 

そして6位は同い年のジェントルマンドライバーコンビ、中川徹選手と青合正博選手で臨んだ#41 Racing TEAM HERO’Sが獲得。予選15番手からの躍進でもあった。

なお、#87 Dr.Dry v.Granzは10位でフィニッシュ。
そして#86 Dr.Dry v.Granzは14位でのフィニッシュに留まったものの、ラスト2周で荒川選手がファステストラップ2分3秒996を記してきたことが、せめてもの意地となっていた。

また、注目された#55 nonno pizza★v.Granzは、2度のドライビングスルーペナルティやマシントラブルもあって17位に。

それでも完走は果たし、「ちょっと残念。車も調子悪いし、いろいろセットが決まらなくて、なんか面白くなかった、せっかくね……。
やっぱり普段は僕しか乗っていなくて、これからは息子にも乗ってもらって、いろんなこと足してもらって。途中まで良かったし、楽しくやりたかったのに。
次はいろいろ考えて、また。もっと親孝行してもらいたいね! 

でも、本人も初めてこういうレース出て、楽しかったみたい」とカルミネ選手。いずれ親子で表彰台に立つ姿を見たいものだ。


 

v.Granzクラス優勝:
#777 seven x seven with KF MOTORSPORT

山口礼選手「1回目のピットストップがちょっと予定外で、通信のトラブルがあって、少し早めの交代になっちゃったので、その後の作戦を組み直さなきゃいけなかったんですが、結果的に勝てて良かったです。
全くミスはなかったし、それ以外のことは。前回のことがあったので、良かったです」

渡会太一選手「良かったです。山口さんも完璧だったし、ピットのタイミングも良かったし。
最初のピットは予定よりも早く入っちゃったりしたんですが、その次はうまくSCに合わせられました。結果的に勝てて良かったです!」

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v.Granzクラス2位:
#71 ZENKAI RACING v.Granz

林寛樹選手「SCを活用できなかったのが惜しまれますが、正々堂々戦って2位だったので、評価すべき内容だったと思っています。
他の車がバージョンアップされていく中で、ちょっと僕らは出遅れていましたが、かなり善戦はしたと。
それは本当に菅波くんのドライビングといろんなアドバイスと、兒島くんがいろんなセッティングを試してくれた。
その結果の順位なので、ものすごく良かったです。本当は1番獲りたかったですけどね」

兒島弘訓選手「SCにやれちゃいましたね。SCが出なければ優勝争いはできていたのかなという気はします。
ペース的には冬悟ちゃんも僕も悪くなくて、ちょっと予選一発は課題あるんですけど、ロングはもっと予選速かった車に対しても、そんなにビハインドはなくて、むしろ速かったぐらいではあったので、ロングの部分はより伸ばして、次回は一発もできればな、と思っています。
戦略はすごく良かったので、今後もこのチームと戦っていきます」

菅波冬悟選手「なんかSC出そうで出なかったから、みんなもギャンブルだったと思うんですけど、その中での2位だったので。
でも、あそこで彼らがピッと入っていなかったら、最後もっと面白い戦いがあったと思うので、難しいところですけどね。
できることは全部やりました。一発の速さを改善できれば、もっといい結果が出ると思います」

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V.Granzクラス3位:
#10ルーニーアキランドv.Granz

阪口晃平選手「ほんまに最初の植田さんと、最後の優汰の頑張りで。僕は間をつなげただけです。でも、ミスなく行けました。
僕自身、だいぶ前の岡山VITAで表彰台に立ったことはあるんですが、その時は、まだ走れたんです。
車組む方が基本、仕事なので。たまには自分で乗って、お客さんの気持ちを一緒に感じることも大事かなと。楽しかったです」

藤原優汰選手「前の植田さんと晃平さんに、ええ感じでつないでもらったからこそ、でした。間違いないです」

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v.Granzクラス4位:
#31 G-TECH

OOKA選手「最後、すごく速い子が来たんですが、自分の状況が分かっていなかったんです。
通信の調子が良くなくて。速いんだけど、順位はどうなのか全然分からなかったので、『あ、抜いていった』と思ったら、順位が変わっていたって後から知ったものですから。状況が分からなかったので、悔しさもあんまりなかったんです。公哉選手ともども安定して、ミスせず走れたことは良かったと思っています」

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v.Granzクラス5位:
#29 E-NEEDSエブリ赤坂v.Granz

大崎達也選手「なんとか僕のスティントで順位を上げられたんですけど、ピットの戦略で下がった部分もあったので、少し残念でもあります。とりあえずチームとしては初戦なので、5位入賞はしているので、良かったと思っています」

白崎稜選手「マシンのマイルも、僕らドライバーのマイルも稼げたので、データもここから取れますから、次の富士ではもっと前に行きます。もちろん予選も前獲れるように頑張ります。予選はどうしょうもなかったです。アクセル抜くわけにもいかず、目の前で見えていました。しょうがないです」

村瀬光太選手「疲れました、ただただ(笑)。FJやっていた頃から20年ぶりのレースでしたし。
若い子たちに頑張ってもらって、マージン作ってもらったんですけど、僕が足引っ張っちゃって、ダメダメでしたね。
ただ、チームとして初戦で、燃費とかもデータがない中で、ピットの戦略とかもまだできることがあるので、そこを詰めていけたら全然勝負できる環境はあるので、次は頑張ります。今後も出ます、よろしくお願いします」

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V.Granzクラス6位:
#41 Racing TEAM HERO’S

青合正博選手「6位入賞で、僕らジェントルマンのコンビなので、この結果には満足しているんですけど、ただSCのタイミング、ちょうど僕のスティントで通信が途絶えてしまっていて、入るタイミングを1周逃しているんですよね。それが悔やまれます。
でも、僕らチャンピオン狙っています。次、優勝〜優勝で行ければ、逆転できますから、計算上では1ポイント差で! しっかり準備していきます」

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