[安全にレースを戦う必須アイテム]
[消化器]🧯
レースに於いて火災事故は時々発生します。
スロットル全開、高回転で回るエンジンがブローし、ガソリンや水、オイルをまき散らしながら出火する事、
走行中の車両のオイルが漏れ出しエキゾーストにかかって出荷する事等、
出火元因は様々ですが、時々発生します。
ドライバーは直ちに近くのファイアーステイション近くに停止する事が求められます。これ等コース上を走行中の車両に付きましては、我々ピット作業員の手出しは出来ず、オフィシャルの作業を見守るしかありません。
それでは、ピット作業エリアで発生する火災とはどの様な火災が有りうるでしょうか?
時速60Km/H以下で走るピットロードでエンジンブローは考えられませんから、
出火の元因の殆どは給油中の事故だと思われます。
或いはドライバーが気付かない程度のエンジン廻りや、エキゾースト廻りのボヤだと思います。
恐らくピットエリアで発生する火災の殆どは小さな火災で、
初期消火が可能ならば消し止めることが出来ると考えられます。
🧯[CO2消化器]
こう言った場合に威力を発揮できるのはCO2消火器で、二酸化炭素による窒息作用で
酸素を遮断し消火します。CO2は気体ですから消火後は熱で部品が壊れていなければ、
すぐに走り出すことも可能です。
ピットエリアに存在する消火器の殆どは、CO2消火器か粉末消火器のいずれかです。
ピットエリアで小さな火災が発生したら、近くにCO2消火器が有ったならば、
その消火器をもって安全に配慮しつつも迷わず消火に駆け付けましょう。
CO2を吹き出しても車両は全く傷みも汚れも発生しません。
⚠️ただし、大きく燃え上がった炎や出火から時間が経過し熱源の温度やエネルギーが
大きくなってしまった場合はCO2では消し止めることは出来ません。
🧯[粉末消火器(粉末消火剤)]
それに比べ粉末消火器(粉末消火剤)はリン酸アンモニューム主成分の微粉末で
炎の抑制効果が高く消火剤としては万能で、火災を消し止める能力も非常に高い。
⚠️しかし、消し止めた後には粉末が残り後処理が大変で、
車両に火災のダメージが全く無くてもレース車両の場合すぐには出走できません。
泡消火器や粉末消火器の場合は、急いで駆け付け噴き出すのは考え物です。
後で掃除が大変なのです。
🧯🧯[CO2消火器]と[粉末消火器]
⚠️同じ消火器ですが、特性は大きく異なりますから
特性を十分理解し扱う必要が有ります。