VITA第1戦
鈴鹿クラブマンレースRound 1
2/24〜25 VITA Rd.1
2010年に鈴鹿サーキットから始まったVITAレースは、ついに15シーズン目に到達!
「鈴鹿クラブマンレースRound 1」が2月24〜25日に開催され、昨年の開幕戦より3台多い、28台のエントリーを集めることとなった。
顔ぶれにも若干の変化が見られ、またチャンピオンの大八木龍一郎選手がいったん活動を休止したことで、戦況にもきっと違いが生じるはずだ。
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🏆今年から新たに50歳以上のドライバーを対象とした、『ジェントルマンクラス』が設けられた。
ただし自己申請とされ、なおかつ前年度のランキング6位以内のドライバーは対象外。
クラス上位3名にトロフィーが授与される。
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[予選]
予選は土曜日の12時50分から開始され、2月にしてはやや気温は高め。
午前に行われた練習走行では#5中里紀夫選手(SHINSEI MIDLAND C72)が2分23秒823を記してトップ、そして#16徳升広平選手(DEGIMO☆フジタ薬局☆MT)が2分24秒312で続いていたが、正直なところ絶好のアタック日和ではなくなっていたようだ。
当初のエントリーから2台が出走を取り消して26台での走行となり、その中でも先頭を切ってコースインした#78鍋家武選手(IMAGE★ToyBox★SPプラス★REV)が、計測1周目から1分24秒692を出してトップに浮上。
これに2分25秒290で続いたのは昨年のFIT 1.5チャレンジカップの王者にして、今回がデビューレースとなる#85西尾和早選手(クローズアップ制動屋VITA)だった。
#78鍋家選手は次の周に2分24秒197に縮めたが、これを間もなく上回ったのが2分23秒668をマークした#16徳升選手、そして2分24秒094をマークした#6増本千春選手(SANNO MST SHELD清水炉工業所)だ。
#16徳升選手は次の周をクールダウンに充て、その間に#6増本選手は2分23秒973にタイムを縮めるも、トップに立つまでには至らず。
逆にそのクールダウンが効いて、#16徳升選手は2分23秒582を計測4周目に叩き出してダメ押しの一発に。
昨年の最終戦に続く、2年越しの2戦連続ポールポジション獲得となった。
一方、#16徳升選手と#6増本選手、#78鍋家選手に続く4番手だった、#5中里選手が最終のアタックで2分24秒010にまで詰めて3番手に躍り出た。
4番手に退く格好となった#78鍋家選手ではあったが、ジェントルマンクラスではトップとなった。
5番手は#24坂野貴毅選手(THE BRIDE VITA)で、2分24秒949をマーク。
昨年の後半からVITAに乗り始めたドライバーで、過去にはスーパーFJ、Vitzレースの経験を持つ。
6番手は#32カワモトミツル選手(オートルックwithシンエイジャパンVITA)で2分25秒044を記していた。
7番手が前週に行われた岡山でのデビュー戦で4位の#219中島僚斗選手(&GコーポレーションANGLE VITA)で、
8番手が#85西尾選手。早々にタイムを出していたが、その後の短縮は果たせずにいた。
✨#85西尾選手は2021年と2023年のFIT1.5チャレンジカップ王者。
「今までのクセで計測1周目に出していたので、『ああ、これはもう1周だったな』と(苦笑)。
ドライの練習もそんなにできていなくて、昨日も走れていないし、セッティングもまだ決まっていないので、今のところ苦戦しています」と、正直な胸の内を語っていた。
9番手の#3備後博司選手(ガレージB-SPORTS)に続く、
✨#84山内剛志選手(クローズアップR’s Design)もFITの2022年王者で、今回がデビュー戦となる。
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ポールポジション:#16徳升広平選手(DEGIMO☆フジタ薬局☆MT)
「ちょっと暑かったですね、今日。ちょっとつらかったです。
けど、朝よりもタイム出て、気温差からしたら、こんなもんですかね? まずまずでした。
明日は雨なので、切り替えていかないといかないですよね。鈴鹿にも出たいんですが、FCR-VITAと重なっているところがあるので、それ以外は出たいと思っています。出るからにはチャンピオン狙いたいですが、全部出られないので楽しみたいと思っています!」
2位:#6 SANNO MST SHIELD 清水炉工業所 増本 千春
頑張ったんですけどね、無理でした。ちょっと足りなかったですね。
雨のレースは最近少し苦手で。。。明日は頑張ります。
3位:#5 SHINSEI MiDLAND C72 中里 紀夫
午前中がまあ良かったんでね。。。実力発揮というところですかね。。。
感触は良かったんですが、タイムに結びつかなかったですね。
まあ明日頑張ります
4位:#78 IMAGE★ToyBox★SPプラス★REV 鍋家 武
色々あって今回は調子よかったですね。
コースインのタイミングもよくて、自分の走りが出来ました。
明日は雨ですけど、ウェットは得意ともなんとも言えないですね。
まあ頑張ります
5位:#24 THE BRIDE VITA 坂野 貴毅
今年ドライ走れたのが、午前中の枠が初めてで予選合わせれるかかなり焦っていたんですけどまあまあいい感じに走れました。
ただ、前回4脱取られたのにビビってスプーンが大失敗したんでそれがなければ。。。という感じです
6位:#32 オ-トルック with シンエイジャパンVI カワモト ミツル
不完全燃焼な感じで出しきれなかったですね。予選の場所取りなど、ちょっとまだ経験不足という感じですね。まだまだ上位の皆さんには2歩も3歩も足りない気がしますが、一歩ずつ頑張っていきます。明日は安全運転で行きます。
[決勝]
土曜日は好天に恵まれたが、日曜日は天気予報どおり、あいにくの雨模様となった。
しかも温度は低く、スタート前の路面温度は6度を切っていた。
そのため、レースはセーフティカー(SC)スタートとなり、2周の先導の後、グリーンシグナルが灯された。
ここで絶妙のダッシュを決めたのがポールシッターの#16徳升選手。コントロールライン上で早くも後続を引き離していたが、最終コーナーでスピンを喫していた車両があったため、再びSCが導入されてしまう。
幸い、車両にダメージはなく、即座に回収されたため、1周でSCはコースに戻され、レースは再開された。
リスタートも#16徳升選手は完璧に決めて、#6増本選手にいきなり2秒6の差をつけ、レースを開始。
スタンド前に戻ってくると、その差は9秒に。
#6増本選手、#5中里選手までは予選順のまま続いてくるが、4番手に浮上していたのは#24板野選手!
S字で#78鍋家選手を抜き、さらにその勢いで6周目のスプーンで#5中里選手、#6増本選手を相次いでパスしていた。
そんな後続の激しい攻防をよそに、#16徳升選手の快走が止まらない。
6周目を終えるとリードは15周目に、次の周には19秒差に。
逆になんとか4番手に留めていた#6増本選手が7周目のデグナーひとつめで痛恨のコースアウト。2週連続で悔しいレースとなってしまう。
これにより、4番手に浮上したのは#78鍋家選手で、
5番手が#85西尾選手。
そして最終ラップには#3備後選手がふたつ順位を落としたことから、
予選11番手だった#320西尾光芳選手(エス★コンプリート320VITA)が6番手に、
そして予選12番手だった#10三宅永泰選手(TOY’S MS制動屋VITA)が7番手に順位を上げ、そのままの順位でゴールすることになった。
最後までアクセルを緩めることなく、トップでチェッカーを受けた#16徳升選手は、
2位の#24板野選手に24秒差の圧勝に。予選同様、2年越しでの2連勝を飾った。
3位は#5中里選手。
4位でゴールしたのは#78鍋家選手だったが、SCラン中に追い越しがあり、30秒加算のペナルティによって13位に降格。
繰り上がって4位はVITAデビュー戦の#85西尾選手が獲得した。
またジェントルマンクラスでは、総合8位となった#911中島功選手(アキランドVITA)が優勝を飾っている。
シリーズ第2戦は5月11〜12日に開催の予定。今度はドライでの決勝となることを期待せずにはいられない。
優勝:#16徳升広平選手(DEGIMO☆フジタ薬局☆MT)
「いや〜。良かった。ドライでもウェットでもVITAに関しては問題なかったですね。
だけど、昨日フィーリングがおかしかったところ、原因が分かってメカニックさんが直してくれたおかげで、雨でも速く走れました。ちょっとクラックが入っていたんですよ、ナックルに。それが夜に分かって改善できて良かったです。ありがとうございます!」
2位:#24 坂野 貴毅
THE BRIDE VITA
雨は割と得意な方ではあるんですけど、去年失敗したことがあったのでちょっと慎重になってしまいました。
車のセットはバッチリ決まってたんで、チャンスがあればと思ってましたらうまいこと並んで前に出ることが出来ましたね。
ベテランの方々がとても上手で信頼してバトルできたんでよかったです。
ドライではまだまだ負けていると思いますので、次戦に向けても頑張ります!
3位:#5 SHINSEI MiDLAND C72 中里 紀夫
まあとりあえず生き残れたんでよかったですけど、増本さんを抜くのに苦労したし坂野選手にもあっさりと抜かれてしまいましたね。
表彰台に乗れたから幸先よしということで、今のところ調子もいいので次戦は優勝とりにいきます!
4位:#85 クローズアップ制動屋 VITA 西尾 和早
これまではFITでレースしてましたが、今回が初VITA&初ウェットでした。
結構滑って、とりあえず生き残ることを目標にしてましたがなんとか4位になっちゃいました。
初めてVITAに乗った時は動きがすごくシャープでこれがレーシングカーなんだなと思いました!
まずは実力で上位にどんどん入れることを目標に頑張ります!
5位:#320 エス★コンプリート320VITA 西尾 光芳
これがVITAレースは2回目ですね。あんまり練習にはこれてはなかったんで、ウェットもほとんど走行がなかったんで徐々にコンディションに慣れていったという感じでしたね。
これまではチューニングカーやクラブマンはCIVICに参戦してきましたけど、VITAは抜き合いとかもレベルが高くていい車ですね。楽しいです。
リザルトも上がってきたんで、次戦は表彰台狙っていきたいですね。頑張ります!
6位:#10 TOY’S MS 制動屋 VITA 三宅 永泰
難しかったですけど、運もありますけど無事に完走できたんでよかったです。
棚ぼたでの6位ですよ。
昨年からVITAは始めましたが、それまで走行会の経験くらいでレース歴は全くなかったです。
タイムがどんどん上がってきてVITAめっちゃ面白いです。
どっぷりハマってしまいました。残るレースも頑張ります!
[ジェントルマンクラス]
総合4位でチェッカーを受けた鍋屋がペナルティで降格。
正式結果で順位が入れ替ることに。
優勝:#911 アキランドVITA 中島 功
オートポリスで2020年にチャンピオン取ってからあんまりVITAは乗ってはいなかったんですけど、鈴鹿のVITAはすごくレベルも高くて一回乗ってみたかったんです。
先週練習きた時も雨で、練習もレースも雨ばっかりで予選はぶっつけ本番のドライでした。
決勝はうまいこと行ってよかったですね。
スポットで乗るだけと思ってましたけど、みんなレベル高いしハマりそうですね!
2位:#93 TMR萬雲塾VITA 田幸 和純
表彰台は2015年以来です!久しぶりの表彰台はこんなに気持ちい場所があったのかという感じです。
生き残れたらなんとかなると思っていたので、よかったです。
次戦も表彰台目指して頑張ります!
3位:#8 YouTube「ゴキブリ博士」VITA 大野 宗
3位やったー!でも表彰台乗りたかった。
雨なんで、とりあえず生き残れば番狂わせが起こる思ってました。
今日は3台抜いたんで、レースした!って感じしますね。
次戦は番狂わせなしに表彰台のれるように頑張ります!
『鈴鹿を制する者は全てを制する』
と言われ続けた‘24鈴鹿クラブマンRd.1は
雨のレースだった。
ライトウェイトのレーシングマシンはその挙動をリアルに感じる事が出来る。
感性で乗るのも良し。物理的に乗るのも良し。
モータースポーツの魅力は、自己への挑戦!
レースを学ぶことによって、人生も豊かになる。
VITAはやっぱり楽しい!
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