4月24日 モビリティリゾートもてぎ
もてぎチャンピオンカップレースRd.2
もてぎスポーツ第2戦
VITA Trophy第1戦
春というよりはすでに初夏といった気候の中、
もてぎチャンピオンカップRd.2が開催された。
今回のVITAは19台のエントリーを集める一戦となった。
もてぎ、OKAYAMA、オートポリス、十勝と、モータースポーツの輪はますます広がっていると感じる。
今回も、昨年のこのシリーズを制したいむらせいじ選手、
一昨年のチャンピオンで2021年のランキング2位のイノウエケイイチ選手ら、
ここもてぎでのトップランカーが勢ぞろい。
さらにもてぎでは初となる遠征組や今季から参戦するニューフェイスも登場し、
これまでよりも一層にぎやかな一戦となった。
✨デビュー戦
マーズ・レーシングの65号車を駆るSALLY選手(#65 ブライルバッテリーマーズ-01)。
VITA初レースである。アウディA1 FUN CUPに1年参戦した経験を持つ。
その練習のためにレーシングカートに乗ったことがキッカケでVITAの練習会にも参加し、乗ってみたら面白かったということで、今回の参戦につながった。まだもてぎのコースは5回目という初心者である。
✨デビューレース
たなかみきてぃ選手(#44 RaiseUP VITA01)
「今までロータスでジムカーナやっていました。最近もっと楽しいことやりたくて。
3月初めてVITAに乗りました。VITAとても楽しいですね♪
今日はとりあえず完走が目標です」
→応援しています♪
✨#66 村松 賢太 19歳!
(DeepRacing・VITA)
「今までレース歴なしです。高一の時、ここのチームでFJとか少しだけ乗ったことがあります。
声をかけて頂いてVITAを。未だ未だ乗りこなせていないので練習が必要ですね。
今年はシリーズで出ます。耐久も出たいですね」
✨デビュー戦
#50 塚田 海斗 19歳
(BRM VITA)
#51 NAOKINEN
(BRM VITA)
SUPER GT今季開幕戦でGT300クラス優勝を果たした藤波清斗選手が監督兼アドバイザーとして参画する
「KF MOTORSPORT」が2台体制で参戦する
[遠征組のエントリーも魅力満載です✨]
小西隆詔選手(#88 STILLWAY⭐️VITA⭐️TRACE)
オートポリス5Hマジ耐久では、お揃いのコスチュームでお洒落♪カッコいい♪チームとして参戦。
「日本中のサーキットの皆さんと仲良くなりたい。ここ、もてぎはAPと同じ雰囲気があって、
皆さんすごく良い方ばかりだし楽しいです。お金のない方もモータースポーツを楽しめるよう、
協力して行きたいと考えています」
「レンタル、試乗会なども色々やって行きます」
もてぎでお会いできて嬉しいです♪いつも頭が下がります。
(#22 CPホールディングスワコーズED VITA)
ダンディなお父さま✨
今回、富士の2時間耐久に向けた練習のために、ということで2年ぶりにもてぎのシリーズに参戦。
息子さん富田竜一郎選手からの指導を受けながらの走行を続けていた✨
富士の耐久レース、楽しみにしています♪
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[先ずは車検から]
19台のVITAがもてぎにずらり✨
この日のスケジュールは、午前8時35分から公式車検が行われ、午前10時から15分間で予選セッション、
そして午後2時05分にグリーンフラッグが振られ、10周の決勝レースが行われるという予定。
■予選
週間予報では雨の予報が出されていたが、直前の予報は曇り。
夕方から雨ということで、VITAのレースでは雨に見舞われることはないはず、であった。
ただ予報以上にどんよりとした曇が朝から上空に居座る1日となった。
前日までは夏のような天気で最高気温は26度まで上昇したが、この24日は朝から曇りで、前日よりも気温は上がらず最高気温18度と、体調管理も心配となるような状況となっていた。
予選セッションは、開始と同時にイノウエケイイチ選手(#2 ワコーズEDニルズVITA)を筆頭にニルズレーシングのマシンを始め、10台がコースイン。すこし遅れて残りの各車がコースインしていく。
最後までピットに残っていたのは西濱康行選手(#17 アルコバレーノ ETA-01)とカワモトミツル選手
(#32 オートルックVITA01)。ともにタイミングをずらしてコースイン。
2分16秒から始まった計測トップタイムは周回を重ねるごとにタイムアップしていく。
まずトップタイムを出した小野 真選手(#24 NEEDS24 TRS ED VITA)に代わってイノウエ選手、西濱選手、再びイノウエ選手、そして西濱選手と2分14秒台のトップ争いが展開され、
西濱選手(2分14秒305)、イノウエ選手(2分14秒317)、
いむらせいじ選手(#21 オートルックVITA-01/2分14秒345)
小野選手(2分14秒572)
イシカワヨシオ選手(#8 東京IRCニルズvivo VITA/2分14秒602)というオーダーとなったところでチェッカーフラッグが出され、この最後のタイミングで大逆転劇が起きた。
2分14秒150と西濱選手はタイムアップ。これをイノウエ選手が2分14秒030のタイムで上回りトップに立つ。
さらにここで、今季VITA初レースとなる塚田海斗選手(#50 BRM VITA)が唯一の2分13秒944で
イノウエ選手を上回りポールポジションを獲得した。
ポールポジション:塚田海斗選手(#50 BRM VITA)/2分13秒944
「(最終ラップは)ギリギリ13秒に入りましたが、もうちょっと行けたかな?
クリアラップが取れなくて最後焦ってたことと、第1セクションでミスもあったんですが、その後セクターでうまく稼げてよかったかな。
年齢はもちろん、経歴的にも負けられないので、自分の出来るだけの力を出して優勝を目指して頑張ります」
予選2番手:イノウエケイイチ選手(#2 ワコーズEDニルズVITA)/2分14秒030
「昨日と比べるとずいぶん涼しくて。13秒入れたかったんですけどね、おじさんなんで入りませんでした。
若いっていいですね(笑)。
前回ポールを獲って決勝トラブってるんで、今回は無事に完走できるように頑張ります」
予選3番手:西濱康行選手(#17 アルコバレーノ ETA-01)/2分14秒150
「リフレッシュして残り2周アタックできたのはよかったですね。昨日も平凡なタイムしか出てなくて、どのくらいできるのかわからないままだったんですが、グリップを感じて限界まで使って走るということと、一回クールダウンをすることは決めてました。決勝はうまい人のトップ集団についてゴールできたらいいなと思ってます」
■決勝
さまざまなカテゴリーのレースが行われる「もてぎチャンピオンカップレース」第2戦。
その最初の決勝レースとなるのが、このもてぎスポーツVITA第2戦。
および、もてぎと筑波を舞台に行われるITA Trophyの第1戦となる。
午後2時前に各車がグリッドへ向かうためピットを離れていくのだが、各車がグリッドに着いたタイミングで、ぽつりぽつりと雨が降ってきた。
フロントロウに並んだ2台、
VITAデビューレースとなった塚田海斗選手(#50 BRM VITA)がアウト側、
そのイン側に、開幕戦ではポールスタートだったがリタイアしてしまったイノウエケイイチ選手(#2 ワコーズEDニルズVITA)が並び、その2台を先頭に19台がグリッドに並んだ。
スタートでは、ポールポジションの塚田選手がきっちりスタートを決めたが、
2番グリッドのイノウエ選手が若干遅れ気味でスタート。
一方2-3列目スタートの西濱康行選手(#17 アルコバレーノ ETA-01)
いむらせいじ選手(#21 オートルックVITA-01)
小野 真選手(#24 NEEDS24 TRS ED VITA)が良いスタートを決めており、イノウエ選手は一旦5番手まで順位を落とし、先頭を追いかけることとなった。
7台の先頭集団が形成されたオープニングラップでは、トップを行く塚田選手と若干距離が開いた状態で小野選手、
さらに西濱選手、
いむら選手、イノウエ選手という順で戻ってくる。
その塚田選手はファステストラップも狙って、序盤からぐいぐい2位との間隔を開けて行く。
トップ集団も徐々に間隔が開いて行き、西濱選手が2つポジションを落とし、
その後ろに相馬充寿選手
(#5 ブライルマーズ・アイテック01)
辻 かずんど選手
(#74 MARS RACING VITA)というオーダーに。
その後方にはジュン選手
(#69 AlaRossaコヤマG・01)
カワモトミツル選手
(#32 オートルックVITA01)
村松賢太選手
(#66 DeepRacing・VITA)の8番手争いが集団となってくる。
このオープニングラップでは、カワモトミツル選手が1コーナーでスピン、
さらに3コーナーでJOE SHINDO選手(#9 MP Racing VITA)とおぎねえ選手(#7 ORCワコ-ズ・AFCVITA)がコースアウトする。
さらに富田栄造選手(#22 CPホールディングスワコーズED VITA)もこのオープニングラップのVコーナーでスピン。2周目にも5コーナーでイシカワヨシオ選手(#8 東京IRCニルズvivo VITA)がスピンなど、スタト直前降った雨のせいであろうか、路面状況が気になる。
逃げていく塚田選手だったが、1分15秒196でイノウエ選手がそのファステストラップを塗り替えながら、
2番手の小野選手を捕らえ始める。
レースは折り返しとなる5周目のダウンヒルストレートでイノウエ選手は2番手に浮上する。
しかしこの時点でトップ塚田選手との差は4秒あり、その後も終始1分15秒のタイムを刻み続ける塚田選手を追い詰めるまで行かず。
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2020年にはFIA F4に参戦していた塚田選手が1年のレースブランクを経て、見事VITA初レースポール・トゥ・ウィンを飾った。
そしてその差6.5秒で、イノウエ選手がチェッカーを受けた。
3番手の小野選手はいむら選手に追い詰められ何度も仕掛けられたものの、順位を死守して無事に自身初のVITA初表彰台を獲得した。
優勝:塚田海斗(#50 BRM VITA)
「スタートはちょっとミスっちゃいましたけど、イノウエ選手も同じようにミスしていたみたいなので、
なんとかトップに立つことができました。
狙っていたファステストラップも取れました。
路面状況もあまりよくなくてブレーキの利きが悪くてバランス換えたりして走りましたが、
もうちょっと速いタイムでラップしたかったですね。
次は5月、私のメインの場として考えている富士でのレースです。
富士ではVITAのテストも何回かしていますが、レベルも高いです。
負けないように頑張っていきたいと思います。」
2位:イノウエケイイチ(#2 ワコーズEDニルズVITA)
「スタートは2速に入れたつもりが抜けちゃって失速して、それでズボズボッと抜かれてしまって、
それらを抜き返すのに時間がかかってしまって、トップと離れてしまいました。
5月の富士で挽回して、次のもてぎもしっかり準備して臨みたいと思います。」
3位:小野 真(#24 NEEDS24 TRS ED VITA)
「スタートは良かったですね。ただ、後ろからいむら選手来ていたので、それを意識しすぎちゃってて、
どうしても抜かれたくなくて、マージンを持ちながらですけど、ブロックさせてもらいました。
いむら選手も紳士的に対応してくれて、なんとか表彰台に立つことができました。
次は勝ちたいですけど、今回トップの後ろを走ってみて、自分はまだまだだなってことも実感したので、
もっと練習して普通に勝てるように頑張ります」
4位:いむらせいじ(#21 オートルックVITA-01)
「特に言及することはありません。今日は全然運がなかった。
予選は詰まっちゃったし、決勝はスタートで前に出てトップの真後ろまで行ったんだけど、序盤は無理して当たるのが嫌だから、ちょっと引いて、1~2周様子を見ようかなとしてたら、前の車両がシフトミスして、そのあおりでイノウエ選手に前に行かれまして…、
ケイイチ選手が離れ始めたからそれに付いていってプッシュしようかなって追いついたんだけど、
絶対に抜かれたくないってオーラが出てて、フェイントかけてきれいに抜きたいと思ってやってたんですが、
意外と引っかからなかったですね。まぁこういう日もあるんで…。」
5位:西濱康行(#17 アルコバレーノ ETA-01)
「スタートちょっと出遅れて、24号車が前に出ちゃって、それで3台のバトルになったんですけど、
4コーナーの進入で接触してステアリングがちょっと曲がってしまって、その後はイノウエ選手といむら選手に追われる展開となりました。
ステアリングのこと、後ろのことを考えながら走っていたら、最終コーナーの立ち上がりでシフトミスして3コーナーでもシフトミスし、ということで二人に先に行かれて、あとは後ろについていきましたが、
そこからはステアリングも曲がっているし、ポジションを守らないとなぁということでペースダウンしました。
今回は、今までやってきたことに意味があったかなという手ごたえもあったので、次はもっと頑張ります。」
6位:相馬充寿(#5 ブライルマーズ・アイテック01)
「いろんなところガタきているクルマなので、その中で何とか走って予選8位。
決勝どうなるかも展開次第ってところと思ったんですけど、前のほうで荒れてくれて、その中潜り抜けることができてなんとか6位入賞。
サバイバルなレースでしたが、今日は6位で勘弁してくださいってところですかね。」
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[ドライバーピックアップ]
西濱康行選手(#17 アルコバレーノ ETA-01)
去年デビュー。レースの度にタイムアップし最近では常に上位のタイムを叩き出す。
何よりも楽しそうな印象がとても理想的で、インタビューさせていただきました。
「今まで走行会参加の経験だけです。ポルシェやナンバー付きの車ですね。
VITAレースは興味がありやって見たくて数回レンタルの後、購入しました。
シミュレーターも同時に購入して普段練習しています。
色々と工夫ながら取り組むことが楽しくて、モータースポーツは自分に合っていると思います。
今年はもてぎ、筑波、シリーズに出ます。いつかは鈴鹿ですね。ぜひ鈴鹿のレースにも挑戦したいと思います。
「KF MOTORSPORT」
SUPER GT今季開幕戦でGT300クラス優勝を果たした藤波清斗選手が
監督兼アドバイザーとして2台体制で参戦する。
藤波選手はまだ27歳。レーシングドライバーとしてまだまだ自身のことに集中する時期かと思われるが
「セカンドキャリアも考えつつ、いただけるチャンスがあればやろうと思い、色々な方にサポートを頂きながらこの体制を作りました。
これまでのドライバー個人としての活動とは異なり、違うアプローチでスポンサーのお願いに行ったりすることも新鮮な体験ですし、これからパーツの開発にも取り組みながらチーム運営もこなしていければ」
今回ここで走るのが、若手の塚田海斗選手(#50 BRM VITA)
「昔から知っているドライバーなんですが、彼のように若くて、でも走る場所がなくて苦しんでいるドライバーを引き上げて、そういった選手が羽ばたいていってくれればと思います」
もう一台はNAOKINEN選手(#51 BRM VITA)
藤波選手のスクールには欠かさず参加するほど走りに対して真面目に向き合っているが、レースは初
「ここからレースキャリアを積んでいき、2025年にはル・マンに出場したい」
このKF MOTORSPORTは、今季、富士のシリーズとVITA Trophyで3人のドライバーで参戦をしていくことになる。
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もてぎチャンピオンカップRd.2
今回エントリーが19台と聞き、
鈴鹿から「ちむどんどんして♪」取材に行きました。
いつの間にこんなに沢山の『車好き』が集まったのだろう。
しかも、レースをやっていなかった人、プロを目指した人、
皆んな同じ笑顔でレーシングカーを乗っている。
そしてそれは、日本中どこでも当たり前にいることに気付きました。
『最高の笑顔』
今回もお土産にいただきました。
『カウルを被ったフォーミュラ』
『VITA−01』
モータースポーツの魅力がもっともっと広がってほしい。
と願います。
VITA CLUB
遠くからお疲れ様でした。
ありがとうございました。