鈴鹿クラブマンレース第4戦 クラブマンスポーツ
FCR VITA 第2戦
7月24日 鈴鹿サーキット
オリンピック開催に伴い、昨年に続きインタープロトレース、KYOJO CUP が鈴鹿で開催された。
それに伴い富士「FCR-VITA」と、鈴鹿クラブマンVITAレース「クラブマンスポーツ」が併催された。
FCR-VITAからは、開幕戦で優勝した#122 新井薫選手(VITA-01 )、
開幕戦2位で、鈴鹿ではCS2で活躍している#21 いむら せいじ選手(オートルックVITA-01 )、
開幕戦3位の#470 徳升広平選手(KeePer Vita )らを始め、
KYOJO-CUPとダブルエントリーしている女性ドライバーらも加えた、多くのドライバーが参戦。
クラブマンスポーツからは、今シーズン負けなしの#1 大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)、
過去に3度のチャンピオン経験を持つ#5 中里紀夫選手(シンセイ マリン MiDLAMD C72 )
らを始めとした多くの選手が参戦し、スポット参戦や今大会でデビュー戦となるドライバーらの参戦もあり、
昨年の37台を超える44台が鈴鹿サーキットに集結した。
木曜。鈴鹿スポーツ走行から多くのマシンがコースイン。
インタープロトとVITA-01が走行する光景はサウンドも迫力満点。
気温は茹だるような猛暑の中、各マシンタイムアタックに真剣な眼差し。
特に鈴鹿のテクニカルコースにこれだけの女性Dr.がエントリーするのは何十年ぶりかで
(25年ほど前、シビックで鈴鹿レディスカップがシリーズ開催された。)
モータースポーツの新たなる広がりを感じる週末となった。
FCR-VITA勢を迎え撃つ立場の中里選手は、
「速い人もいっぱいいるので、鈴鹿の経験が多いから大丈夫!とはいかない。
厳しい戦いになると思っています。
ローリングスタートで順位をそこで上げるのは難しいので、予選では最低でも4番手ぐらいにつけていきたいなと思っています。
逆に大八木選手との戦いの中に富士のドライバーが入ってきて、その中で前に行けたらいいなと思っています」
とコメント。
FCR-VITAランキングトップの新井選手は
「VITA自体今年からなんで、VITAで鈴鹿を走るのは初めてです。
FCR-VITAのランキングトップの立場と言うよりは、鈴鹿のコースで練習するつもりで来ました。
鈴鹿はCSNC(カローラ・スプリンター・ノーマルカップ)で1回走っただけなので、ほぼ初めてです。
走っていて楽しいサーキットなので、順位よりもいいレースができることが目標です」と予選前にコメントした。
■公式予選
7/24(土)13:40
暑い日差しが照りつける中行われた公式予選は(20分間)は24日13時40分にスタート。
最初に2分28秒台に入ってきたのは、FCR-VITA開幕戦で勝利を納めた#122 新井薫選手(VITA-01 )で2分28秒991だった。
その後#21 いむら せいじ選手(オートルックVITA-01 )が2分28秒408を出してトップに立ったが、
今回スポット参戦の#31 トミタ リュウイチロウ選手(ワコーズEDニルズVITA )
FCR-VITAで活躍している#470 徳升広平選手(KeePer Vita )がそのタイムを塗り替えていった。
残り9分。ここで暫定トップだったトミタ選手が、自身の最速タイムを塗り替える2分27秒595をタイムを記録。
それに徳升選手、いむら選手が挑んだが、自身のタイムの更新には成功したもののトップタイムには及ばず、
トミタ選手が初参戦初ポールポジションを獲得した。
2位は2分27秒850の徳升選手、3位は2分28秒392のいむら選手だった。
4位は一年半の空白から復帰初戦を迎えた、2019年のKYOJO-CUPチャンピオン#71 村松日向子選手(ZENKAIRACINGライソンMJ )が堂々の4位。
以下#1 大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)、#5 中里紀夫選手(シンセイ マリン MiDLAMD C72 )、#83 八木智選手(C.A.First京都vita01 )、#108 辻本始温選手(ORC ARUGOS VITA )と続いた。
2位 #470 徳升広平選手(KeePer Vita )
「練習走行から似たような感じで、挽回できることなく予選を迎えたという感じです。
最初にタイムを出したのですが、あとはタレちゃってタイムを上げることができませんでした。
ポールポジションはGTでローリングスタートの大先輩で、僕はカート時代ぐらいしか経験がないので、
なんとかついていけたらなと思っています。」
3位 #21 いむら せいじ選手(オートルックVITA-01 )
「考えられる上では最善の結果だったかなと思います。うまくスリップストリームを使えてタイム出せたけど、単独だとなかなかタイム出せなかった。最後は良いラップを刻んでいたけど、最後シケインで行き過ぎてしまいました。決勝は僕の持ち味の安定感を出して、いいレースをしたいと思っています」
4位 #71 村松日向子選手(ZENKAIRACINGライソンMJ )
「1年半ぶりのVITA。鈴鹿です。最後は2019年のスーパーFJ日本一決定戦でした。VITAのタイヤがダンロップに代わって初めてでもあるので最初は苦労しましたが、走行を重ねるうちに感覚も戻ってきて、予選でうまくアジャストできた感じです。ローリングスタートは初めてなので不安はありますが、スタートで抜かれないようにして、競り合いの中でミスしないでついていって、チャンスがあるところで仕掛けて行ければなと思っています」
■決勝レース(17:20)
CSクラス決勝。暑さは少し和らいだものの、西日が視界を遮る。
決勝は44台のマシンがスターティンググリッドを彩る。
ポールポジションはさり気なく凄い人。?
#31 トミタ リュウイチロウ選手(ワコーズEDニルズVITA )
やっぱり速かった。
2位 #470 徳升広平選手(KeePer Vita )
3位 #21 いむら せいじ選手(オートルックVITA-01 )
4位 #71 村松日向子選手(ZENKAIRACINGライソンMJ )
5位 #1大八木 龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)
6位#5 中里 紀夫選手(シンセイ マリン MiDLAMD C72)
7位#83 八木 智選手(C.A.First京都vita01)
決勝レースは8周。17時20分にフォーメーションラップがスタートし、1周ののち隊列を整えて決勝レースがスタートした。
上位はスタートポジションを維持して1コーナーを回ったが、いむら選手がポジションを落とし、代わって鈴鹿シリーズランキングトップで5番手スタートの#1 大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)が3位にあがってきた。
この時点で、1年半ぶりにレースに復帰してきた#71 村松日向子選手(ZENKAIRACINGライソンMJ )はスタートポジションと同じ4位、鈴鹿で過去3度のチャンピオンに輝いている#5 中里紀夫選手(シンセイ マリン MiDLAMD C72 )が5位を走行していたが、
ストップしているマシンが数台あったことから3周目にセフティーカーが導入された。
トップのトミタ選手と2位の徳升選手はそれぞれ単独走行となっていたが、その差はリセット。6周目のリスタートから改めて仕切り直しとなった。
トミタ選手に離されじと徳升選手はなんとか1秒以内の差で食らいつき、
その後方では大八木選手と村松選手が2位を狙う展開に。
ところがリスタート直後のデグナーで大八木選手がスピン。すぐに立て直したが8位まで転落してしまった。
このアクシデントで5位走行中だった中里選手は17位まで後退。表彰台争いから脱落してしまった。
村松選手はこの混乱を切り抜け3位に浮上。
6位走行中だったKYOJO-CUPドライバーの#108 辻本始温選手(ORC ARUGOS VITA )選手が4位に浮上してきた。
この上位争いも激しいバトルを繰り返してきたが、後方ではさらに激しいバトルとなっていた。9位争いは#33 上村雅一選手(C.AFirst京都/石﨑興業VITA )を先頭に、
いむら選手、
#2 イノウエ ケイイチ選手(ワコーズEDニルズVITA )、
#18 巽雅剛選手(ClubD’zウエストポイントVITA )、
#37 翁長実希選手(KeePer VITA )
#76 上岡広之選手(ウィニングCB制動屋Trace☆NUTEC )
#38 RYU選手(ABBEY RACING )
#11 斎藤愛未選手(D.D.R vita01 )の8台による大バトルとなり、順位は大シャッフル。
21番手争いも#122 新井薫選手(VITA-01 )、#96 黒柳庄司選手(MATCHES-BUY VITA☆ブランド買取)、#77 KOJIENDO選手(kyojo soundkids vita )の3台によりファイナルラップでKOJIENDOが大逆転を決めるなど、各所で激しいバトルが展開された。
ファイナルラップにはさらに大きなドラマが待っていた。。なんとトップ走行中のトミタ選手が200R走行中にいきなりスローダウン。これで徳升選手がトップに躍り出てそのままチェッカー。鈴鹿サーキットで初の勝利を飾った。
2位は冷静な判断でアクシデントを切り抜け、上位を走り続けた村松選手。
3位は同じく冷静な走りをみせた辻元選手。
スピンで後退しながらも着実に順位を上げた大八木選手が4位。
7番手スタートから大混戦の中を切り抜けた#83 八木智選手(C.A.First京都vita01 )が5位。同じく大混戦の中で着実に走りきった#33 上村雅一選手(C.AFirst京都/石﨑興業VITA )が6位でチェッカーを受けた。
優勝 #470 徳升広平選手(KeePer Vita )
「苦しかったです。ファイナルラップで少しずつ追い付いてきたので、なんでだろう?と思っていたら前がスローダウンしていきました。優勝できたのは壊れない車を作ってくれたチームのおかげです。感謝します。
スタートは完全にミスりました。後ろに抜かれなくてよかったです。
結果は嬉しいですが、内容はいいレースじゃなかった。でも運を引き寄せることができて良かった」
2位 #71 村松日向子選手(ZENKAIRACINGライソンMJ )
「木曜日の時点では表彰台に立てるとは思ってもみなかったので、とても嬉しいです。
早いマシンに仕上げてくれたチームにも感謝します。
鈴鹿自体は経験もあるので、それを活かせることができたと思います。
明日の本番(KYOJO-CUP)に向け、ぶつけるわけにはいかないので、慎重に走ったのも良い結果につながったのだと思います」
3位 #108 辻本始温選手(ORC ARUGOS VITA )
「タイヤの使い方の問題なのか予選ではタイム的に厳しかったので、決勝はどうなるかと思いましたが、決勝はいい走りができるようになりました。目の前でスピンなどあり怖かったですが、うまく交わすことができて良かったです。リスタートでミスがあって前と離れてしまったのですが、本当ならバトルに持ち込んで2位も狙えたはず。なので反省点も多いレースでした」
4位 #1 大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)
「予選はちょっとペースが上がらず、5番手ぐらいでまぁまぁかなと思ってました。
決勝は僕の技量不足で回ってしまいました。そのあとはポイントのこともあるので、少しでも順位を上げようとプッシュしました。なんとか4位に上がれて良かったです」
5位 #83 八木智選手(C.A.First京都vita01 )
「速いドライバーばかりだったので中々順位も上げられず、その中ではサバイバルレースに生き残れて入賞できたので、いい結果だったと思います。
周りでは接触もあったけど、僕自身は接触もなくクリーンなレースができたので良かったです」
6位 #33 上村雅一選手(C.AFirst京都/石﨑興業VITA )
「混戦の後ろにいて前の方がバタバタしてて順位が上がって、セフティーカーで差も詰まって、そこからもどんどん前がいなくなってくれて、気がついたらこの順位でした。最後はいむらさんと遊んで(笑)、でも順位は守って帰ってきました。」
暑い中、お疲れ様でした。観戦する側もたっぷり楽しめたレースでした。
ありがとうございました。
44台出走のCS &FCR-VITAレース。
台数が多いと、駆け引きの作戦、運も勝敗につながる。
見事優勝を手にしたのは徳升選手。ちびっ子カートの講師をやっていて応援団がすごい!
子供たちに大人気のドライバーである。
予選も決勝もいいレース展開で見事優勝!おめでとうございます。
そしてなんと言ってもこのレース、ポーディアムに女性dr.が2人も立ったことは、
女性ドライビングスキルの高さを証明することにも繋がった。
女性Dr.エントリーは12台、モータースポーツの新たなる広がりを感じる週末となった。
鈴鹿テクニカルコースでの成績は、正確なドライビングが必要になる。
VITA-01で正確なドライビングを学ぶ。
努力の先には必ず結果が待っている🏁