鈴鹿クラブマンレース第3戦 クラブマンスポーツ
6月19〜20日 鈴鹿サーキット
盛況かつ激戦だった「MEC60」より1か月足らずで、
鈴鹿サーキットを舞台に6月19〜20日に「鈴鹿クラブマンレース第3戦」が開催され、クラブマンスポーツには22台が集まった。前2大会と比べるとエントリーは減ってしまったが、まぁ「中休み」といったところなのではないか。
6/19(土) スポーツ走行
今回も2デイイベントとあって、土曜日の午前にはスポーツ走行が実施され、午後から公式予選が行われることとなっていた。
クラブマンスポーツは、そのしんがりのはずだったが、前日から降り始めた雨は勢いを弱めることなく、実際に予選が行われるタイミングでは、むしろ強く降るように。
ディレイの連続の後、クラブマンスポーツを含む後半4クラスの予選はキャンセルされ。日曜日の早朝に改めて行われることとなった。
[予選] 6/20(日) 9:45〜
日曜日の鈴鹿サーキットは早朝から素晴らしい好天に恵まれ、それでも朝一番のセッションでは路面にウェットパッチが残っていたものの、クラブマンスポーツの予選は最後ということもあって、完全にドライコンディションでの走行となった。
計測は20分間。ほとんどのドライバーがコースオープンと同時にピットを離れる中、ここまで2連勝でポイントリーダーの大八木龍一郎選手は、ワンタイミング置いてからの走行開始となった。
最初に2分30秒を切って、トップに立ったのは中里紀夫選手。計測2周目には2分29秒008をマークするも、
その直後に大八木選手は2分29秒005を出して、それまでの7番手から一躍トップに。
負けじと中里選手も2分28秒653で再度トップに立ったかと思われたものの、
間髪入れずに大八木選手が2分28秒644を記録してトップに立つ。
その後、大八木選手は2分28秒271、そしてラストアタックで2分27秒896まで短縮を果たしたが、中里選手は2分28秒651にまで縮めるのが精いっぱい。
それどころか最後の最後に、関正俊選手が2分28秒562をマークして、大八木選手と中里選手の間に割って入ることとなった。
4番手は上村雅一選手で、2分28秒800をマーク。
以下、2分29秒台で増本千春選手、
鍋家武選手、
上岡広之選手、
八木智選手、
大山正芳選手、
そして楠戸芳弘選手がトップ10のグリッドに並ぶこととなった。
なお、KYOJOドライバーの猪爪杏奈選手は11番手、
山本龍選手は13番手で奇しくも前後のグリッドに並んでいた。
ポールポジション:大八木龍一郎選手
(DAISHIN★ Progrexx★萬雲塾)
「昨日の雨の影響は残らず、路面状態は普通でした。良くもなく、悪くもなく、自分としてはいつもどおりという感じで。最後に詰められて、結果として良かったです。
ポジション1は分かっていましたが、『もうちょっと!』と思って、それが上手くいってまとめることができました。
全勝目指して頑張っているんですが、どんなことが起こるか分からないので、今日の決勝も気は抜けないと思います」
予選2番手:関正俊選手(グラック&KTS)
「このタイムで2番手とは、自分でも驚いています。タイム的には10番ぐらいと思っていたので。
路面状態が悪かったのか、ちょっと滑り気味でした。
序盤のシケインでスピンもしちゃったんですが、それで気持ちは切れずに良かったです。
2番手は自己ベストで、決勝では先輩方に着いていきます」
予選3番手:中里紀夫選手
(シンセイ マリンMIDLAND C72)
「路面状態は全然良かったんですけど、いちばんいい周に、おいしい周にスプーンで引っかかってしまって。
マイナスで来ていて、7秒入るか入らないかの感触で来ていたんですけど、それでダメで。
ラスト2分ぐらいのところでした。
大八木選手は強いけど、なんとかしたいですので、決勝は頑張ります」
[決勝]6/20(日) 15:55〜
決勝レースは当初の予定より1時間以上遅れて15時55分から、そして第1戦より2周多い、10周で競われた。
ポールシッターの大八木選手が無難なスタートを決めたのに対し、関選手はやや出遅れ、中里選手の先行を許してしまう。
それでも、上村選手を含む4人は大きく遅れることなく、オープニングラップはテール・トゥ・ノーズ状態。
その中で中里選手は早くも勝負に出て、シケインでトップに立つ。そして直後の1コーナーでは関選手と上村選手が接触。関選手はコースに留まったものの、上村選手は順位を落としてしまう。
これにより、トップ争いは中里選手と大八木選手の一騎討ちに転じ、3周目の1コーナーでアウトから抜きにかかった大八木選手ながら、この時は逆転に至らず。しかし、4周目の1コーナーでは中里選手も堪え切れず、大八木選手にトップを明け渡す。
その後もコンマ差で激しいトップ争いを繰り広げていた、大八木選手と中里選手ではあったが、それぞれ引き離すのも、逆転するのも決め手を欠いて、最後まで順位変動はなし。
逃げ切った大八木選手が3連勝、岡山シリーズと合わせると今季土つかずの6連勝を達成した。
トップ2台から離されてしまった関選手は、しばらく単独での周回を重ねていたが、中盤には上岡選手と増本選手の接近を許していた。だが、関選手はふたりの勢いを封じ続けるとともに、最終ラップのヘアピンで、増本選手が上岡選手を仕留め損なった間にラストスパート。表彰台の一角はキープした。
6位は鍋家選手で、中盤から単独走行。
その後方でバトルを重ねていたのは八木選手と大山選手、そして猪爪選手だった。
7周目には猪爪選手が大山選手をかわして、8番手に浮上。
しかし、その後は八木選手に振り切られてしまう。
大山選手に次ぐ10位は、山本選手が獲得した。
ウィナー:大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)
「楽しかったですよ、中里さんといい勝負ができて。中里さんは、ハート強いから!
けっこう僕もミスしていたんで、危ないところも何回かあって、抑えるの、必死でしたから。
最初のうちは後ろばっかり見てペース上がらなくて、それで刺されちゃったという。逆転できて良かったです。
このまんま(シーズンを通じ)行きたいところですが、
中里さんに気をつけて。手ごわい相手ですからね!」
2位:中里紀夫選手(シンセイ マリンMIDLAND C72)
「くっそ〜(苦笑)。途中、ブレーキングをミスってしまったので、その時離されてしまったのが痛かったですね。大八木選手は速い。ヘアピンとかシケインの立ち上がりで、なんか離されちゃう。
まぁ、しゃあない。でも、だんだん見えてきたんで、7月のレース頑張ります」
3位:関正俊選手(グラック&KTS)
「もう、前に着いていけずで、ずっとひとりで走っていた感じで。その上、途中で追いつかれてしまって、ちょっと焦りました。なんとか表彰台に上がれて良かったです」
記事:秦 直之さん
鈴鹿クラブマンRd.3、大八木選手と中里選手の戦いが熱かった。
『旬の男』と『鈴鹿を知り尽くしてる男』
テクニカルコースをあれだけ攻め合い見せ場を作ってくれた彼らはカッコ良かった。
そしていつの間にか当たり前に速さを身につけた『ポルシェDr.』関選手。
「VITA-01で速さを学ぶ」
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VITA倶楽部