WEST VITA 第6戦レポート
12月6日(日)、岡山国際サーキットでは、2020 OKAYAMAチャレンジカップレース第8戦が開催となった。
この岡山で展開されている「WEST VITA」だが、
今シーズンは新型コロナウィルス感染拡大の影響もあって、
5月に開催予定であった1戦(WEST VITA第3戦)が中止となり、今季全5戦でのシリーズとなり、もちろん今回が2020シーズンの最終戦となる。
今回この最終戦には22台がエントリー。
ここまでの4戦を消化してのポイント争いでは、
ランキングトップに清水康友選手と大八木竜一郎選手の2名が同ポイントの32.5ポイントで並ぶ。
その後方には大山正芳選手と松本匡史選手がこちらも同ポイントの22ポイントで前の二人を追う展開となっている。タイトルの権利を持っているのは、ランキング5番手に入っている竹内耕二選手(18ポイント)まで、
と5名に絞られた。
ただし、竹内選手は優勝し、さらにランキングトップの2名がノーポイント。
さらにランキング3位に付けている2名がともに3位以下でなければならず、非常に厳しい戦いとなる。
この日の岡山国際サーキット周辺は、冷え込みは厳しかったものの、朝からいい天気に恵まれた。
OKAYAMAチャレンジカップレースではN1ロードスターやN1-86、Nゼロ-86、
ポルシェトロフィーなどが今回組み込まれており、早朝から各カテゴリーの予選が進み、
そのオオトリという形で、VITAの公式予選は午前9時45分より15分間で行われた。
この公式予選では、真っ先にコースインし、タイヤを温めつつ、ラップを刻んでいく。
真っ先に1分46秒台のタイムを出したのは、ゼッケン10を付けるMOTO+選手。
3周目に出されたそのタイムは1分46秒841。
これを翌周大八木選手が1分46秒107のタイムでひっくり返し、さらに5周目には唯一の45秒台となる1分45秒978、そして6周目には1分45秒922とさらにタイムを刻んでいき、危なげなくポールポジションを獲得した。
予選後大八木選手は
「路面コンディションが悪くて、タイムが出なかったんですが、うまいことまとめられたんで良かったです。
ちょっと気合い入っていますが、その気合が決勝で空回りしないようがんばります。決勝は全力で走るだけです」
MOTO+選手は、その後1分46秒108、さらには1分46秒032までタイムを上げたものの、
残念ながら45秒台に入れることができないままセッションを終了。
それでもフロントロウとなる2番グリッドを手に入れた。
「ちょっとミスはあったけど、思ったよりも走りは出来たなと思います。できたら45秒台行きたかったんですが…。とりあえず、まだ表彰台乗ったことないんで、それ目指して頑張ります」
予選3番手通過は、ポイントリーダーのひとり、の清水選手。
タイムは縮めていったものの、最終的には46秒後半となる、1分46秒544と大八木選手からコンマ6秒以上離されての予選セッションであった。
「若さに負けました。タイム的にはまぁまぁいっぱいいっぱいでこれが実力ですね。
周りの実力が上がって来たなって感じです。
決勝は周りをよく見て、長い経験を活かしていい結果を残したいと思います」とコメント。
予選順位は以下、#46長田茂久選手(1分46秒637)、#6増本千春選手(1分46秒708)、#57武連良治選手(1分46秒802)と並び、ここまでが大八木選手から1秒以内につけた形となる。気になるランキング3位争いを展開している大山正芳選手は9番手、松本匡史選手は10番手となった。
そして迎えたVITA決勝。
ポールポジションには大八木選手、
そしてそのイン側には、MOTO+選手が付け、
スケジュール通り午後3時10分にフォーメーションラップが開始され、その後10周によるレースはスタートした。
このスタートを決めたのが大八木選手。
一方MOTO+選手はスタートに若干ミスがあって後続に抜かれることはなかったものの、
MOTO+選手のすぐ後ろには5番手スタートの増本千春選手がくっついて、
それに清水選手までが加わって2番手争いが拮抗する形となる。
その状況が大八木選手の先行独走を許してしまう形になってしまい、
オープニングラップを終えた時点で、大八木選手は2秒近いマージンを一気に築いてしまう。
大八木選手はその後もプッシュを続け、2秒のリードをキープしたまま。
4番手を走行する清水選手は逆に徐々にだがその2番手争いから離れ、単独走行となっていく。
レースも折り返しとなった6周目、7番手を走っていた竹内選手耕二選手がリボルバー・コーナーでスピンを喫し、
さらに6番手スタートながら13番手を走行していた武連良治選手はすぐその先のパイパーコーナーでスピン。この2台はそのままグラベルにはまってレースを終えることとなった。
レースはその後大きな波乱もなく、大八木龍一郎選手は、残り1周となる9周目のバックストレートでシフトミスをし、3.8秒差まで広げた1-2差は再び2秒差に縮められたものの、真っ先にチェッカーをくぐって、ポール・トゥ・ウィンで自らのシリーズタイトルを最高の形で手にすることとなった
レース中、常に2番手争いを展開したMOTO+選手と増本選手だったが、ついに残念ながら増本選手は前に出ることができないまま。MOTO+選手は、初の表彰台となり、
ポイントランキングでも4位には清水康友選手、5位にはTOMISAN選手が入る。齋藤真紀雄選手はオープニングラップこそ10番手まで順位を落としたものの、順位を上げ、最終的に6位でレースを終えた。
優勝:大八木龍一郎選手(#7 DAISHIN☆Progrexx☆萬雲塾)
決勝はスタートも決まって、途中でシフトミスしてしまったんですが、それでも最後まで攻めの姿勢で臨むことができたのでいいレースだったと思います。
ポール・トゥ・ウィンを宣言通りできたかな、と。
(チャンピオン獲得については)ずうっと勝てず、2位、3位ばかり続いていたので、おまけに新型コロナウィルスの影響で一戦中止になったり、
ちょっとずっと「待て」を強いられているような我慢させられるシリーズだったんで、
やっと解放されたという感じです。
2位:MOTO+選手(#10 チーム哲也 Rn-s 47 +)
スタートと一周目はちょっと思ったようにいかへんかったけど、順位をキープ出来て良かったですね。
大八木選手に離されてしまったことについては、速かったし、そこを詰めるのはきつかったですね。
とりあえず初めて表彰台に載れて良かったです。
来シーズンは出られるものに出ようと思ってます。次は1位が獲れるように頑張っていきたいです。
3位:増本千春選手(#6 SANNO MST SHELD 01)
2回スピンして、予選では3セグも失敗したんで、もうちょっと行けたんですけど、ねぇ。今回エンジンを交換したんですが、ストレートが気持ち遅くて、まぁ、あれが今日の限界でしたね。ストレートでもう少しスピードが延びてもらえると、横に並ぶまでのスピードが無くて、チャンスがないままで、まぁまぁですかね。周りのみんながだんだん速くなってきているんで頑張らないといけないと思ってます。
4位:清水康友選手(#75 カーブティック☆ウイニング☆Trace)
計器トラブルが発生してしまってエンジン回転数が見られないということもあって、スタートで出遅れちゃって、そこからも周りもいいペースだったんで、等間隔になってて、その中でも全力を尽くしました。無事に一年が終えられました。
5位:TOMISAN選手(#133 アキランドVITA)
今日は8番手からスタートして、スタート直後はうまくすり抜けたんですけど、後のペースが上がらず、ずっと5番手で単走することとなって、それが最後まで続いてしまいました。淡々と走るだけ、のレースとなってしまいました。
6位:齋藤真紀雄選手(#31 CS アキランドVITA)
スタート失敗してしまって、いっぱい抜かれてしまって、それを挽回するだけでした。自分も乗れてなくて、結果的に順位を挽回した程度なんですけど、前方でトラブルもあって、けっこう面白いレースができました。
2020年度岡山チャンピオンカップ
VITAレースも幕を閉じました。
今年度のチャンピオントロフィは
大八木龍一郎選手の手に渡りました!
おめでとうございます。
今年は2h耐久レースも大盛り上がりで、多くのエントラントから
「楽しかった!また耐久やりたい」とお声もいただきました。
岡山VITAレース、どんどんトレンドの雰囲気?
とにかく楽しい雰囲気のサーキット♪
来年も一緒にどうぞよろしくお願いいたします。
VITA倶楽部