《VITA-01北海道シリーズ第3戦》
今シーズン好調の上野大哲選手、
またもや独走で今季負け知らずの3連勝達成!!
9月も半ばの北海道、秋真っ盛りで朝の最低気温も10度を下回り肌寒さを覚えるほど。早朝までの雨が上がり、コンディションも回復したシリーズ第3戦、今回も強みを発揮したのは開幕から連勝中の上野大哲選手、今回もまたポールto ウインを果たしたのである。
<公式予選>
~上野大哲選手、狙いすましたポール奪取!~
予選開始のアナウンスが流れると同時に、ピットロードに出てきたのはいつものように恒志堂レーシング勢。
その先頭に並んだのが上野大哲選手。続いて佐藤元康選手、工藤大祐選手とコースインしてゆく。坂本泰規選手をはじめとする他のチームはこの恒志堂レーシングの動きを見て、ゆっくりとコースに向かう。
2~3周とタイヤを温め、マシンの調子を確かめてアタックに入る。まず最初に1分32秒台に入れてきたのは上野選手。
佐藤選手は前夜の雨の影響でコースに残った泥が気になるのか何度もコース外走行があり思うようにタイムが伸ばせない。その間にじっくりとタイヤを温めていたのが村上選手。あっさりと1分31秒を切るタイムを叩き出すのだが、その同じラップに上野選手もアタックに入り、村上選手をわずかコンマ05秒上回りポールを確定する。
いずれにせよ、この両者が決勝の主導権を握ることは明白な予選アタックとなった。
1位#310 上野大哲 選手
「ポールは取れましたが、もう少しはタイムを上げられたはずで、それがちょっと残念。
路面温度が低かったのでタイヤの内圧を上げたんですが、それがミスだったし、さらに昨晩の雨のせいでゼブラゾーンに泥があって、それが気になって思い切ったアタックができませんでしたね」
2位#77 村上泰規 選手
「第2コーナーから先のコーナー区間はうまく走れなかったので、ストレートで先行車のスリップを使うことを考えたんですが、その相手の選択をミスしましたね。
とにかく上野(大)選手のタイムを上回るためには、うまくスリップを使うことが必要なんですが、それができませんでした」
3位#12 佐藤元春 選手
「ゼブラゾーンに泥があったりしたもので、トラックリミット違反を重ねてしまい、それが気になっていました。
タイヤの“おいしい”ところをうまく引き出すセッテイングをしなくちゃいけませんし、そのためにもドライビングスキルを向上させなくてはならないと思っています」
<決勝>
~上野大哲選手、万全の3連勝達成!
常に安定した走りを見せ、レース終盤になってもラップタイムが落ちない上野選手の優勝を阻む唯一の方策はスタートだろう。
完璧なクラッチミートからしっかりと車速を乗せ、第1コーナー進入までに上野選手に並びかけることが出来れば、その後の展開は大いに有利となるはずなのだから。
その最高のスタートダッシュを果たすことは、セカンドグリッドからスタートする村上選手にとっての至上命題であった。
しかし、レッドランプが消えた瞬間に絶妙のダッシュを見せたのはポールの上野選手。イン側から一直線に加速してくる村上選手のラインをアウトからカットしてホールショットを奪うのだ。
この瞬間にレースの大勢は決まったと言っていいだろう。確かに序盤は村上選手が上野選手に迫り、一車身もないようなテールtoノーズの接近戦が続いたのだが、それも4周目まで。序盤のバトルでタイヤを使ってしまった村上選手はペースダウン、
3番手につける佐藤選手も村上選手とは4~5秒の差があり、またも上野選手の独走となってしまうのだ。
面白くなってきたのが先頭3台からは大きく離されてしまった4番手争い。
スタートで次々にパスされ順位を大きく落としていた平中繁延選手が、レース中盤から息を吹き返したように先行する梅田和志選手、工藤大祐選手らを逆転。接戦のまま4位でゴールし、熟年パワーをしっかりと見せつけてくれたのである。
いずれにせよ今シーズンの上野選手の充実ぶりは他の追従を許さず、ここまでの3戦はすべて優勝のみならず、ポールもベストラップも記録するパ-フェクトな出来であり、残る最終戦も上野選手の優位は動かないことだろう
1位#310 上野大哲 選手
「予選でタイヤの内圧をミスしたので、決勝はそのエア圧を見直しました。
12周というレースの流れを考えて、序盤はとにかく耐えてポジションをキープすることに徹しました。
4周目くらいから内圧も上がって思うような走りが出来るようになりました。タイヤと自分のドライビングがマッチして、最終ラップには狙っていたベストラップも出せましたので、満足いくレースだったと思います」
2位#77 村上泰規 選手
「レース中盤からは上野(大)選手のペースが上がってくるのは分かっていましたから、何としても序盤で決着をつけようと頑張ったんですが、そこでタイヤを使ってしまい、レース終盤はペースを上げられなくなってしまいました。
そのあたりの戦略と、集中力を持ち続けることが大事で、次戦こそそれを生かします」
3位#12 佐藤元春 選手
「まわりのレベルが上がってきていますから、私自身もミスを減らさなければなりません。今回も前の2台には離されてしまいました。
コンマ1秒でも削り取る努力とタイヤマネージメントが大事ですし、走りの精度を上げていかないといけません。でも、恒志堂レーシングのチームメイトが上位に入ってくれるのはうれしい事です」
4位#61 平中繁延 選手
「スタートから次々に抜かれて、レース序盤は『また抜かれた、また抜かれた』の連続でしたよ。でもそこから初心に戻ってレース戦略を組み立てました。
年齢が年齢ですから体力的に厳しかったんですが、レース中盤からのバトルをしっかり楽しめましたよ」
5位 #129 梅田和志 選手
6位 #910 工藤大祐 選手